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混沌の魔術師と天空の巫女

作者:白鋼
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第5章 X791年編
  墓参り

フェアリーヒルズの前にて・・・

「(フェアリーヒルズも久しぶりだな・・・。あんまり変わってないな・・・。)」

「お兄ちゃ~ん!」

ウェンディ達がやって来た。

「来たか。」

ウェンディ達が来て、俺はそう言う。

「ん?新しい服か?」

「うん!」

ウェンディの服は白く、服とスカートが一緒になっており、
腹辺りに赤色の帯みたいなのが巻いており、同じ赤色のリボンを首に巻いて、
赤い髪留めでツインテールの格好をしていた。

「可愛いよ、ウェンディ・・・とても可愛い。」

「お兄ちゃん・・・////////」

「あの~・・・。」

「2人だけの世界に入るんじゃないのよ。」

「あ。」

「っ!//////」

ミントとシャルルの言葉に俺とウェンディは気づく。

「すまんすまん・・・ん?何だその荷物?」

俺はウェンディが手に持っている荷物を見て言う。
墓参りの道具は俺持っているけど・・・。

「こ、これは・・・!」

「まーあ。後でいいから。早く行こう!」

「あ、ああ・・・準備はいいか?」

「うん。」

「OK!」

「いいわよ。」

「よし!お前ら、そのままな。」

「「「?」」」

妖精の球(フェアリー・スフィア)。」

俺はウェンディ達を妖精の球(フェアリー・スフィア)で囲った。

「よっと。」

俺はその妖精の球(フェアリー・スフィア)を持ち上げる。

「お兄ちゃん?」

「一体何をするのよ?」

ウェンディとシャルルが言う。

「お前らの速さじゃ少し遅いからな。俺のスピードなら大丈夫だ。
 俺の早さは光の速さも出せるから人を乗せると危険なのは知ってるだろ?」

「うん。」

「そうだよ。」

「それが何?」

妖精の球(フェアリー・スフィア)は絶対防御魔法。
 つまりこの中に入っていれば、大丈夫って事。」

「本当に?」

「ああ。信用できないか・・・。」

「・・・ううん。お兄ちゃんがそういうなら、大丈夫。」

ウェンディがそう言う。

「私も大丈夫だと思う!!」

「・・・そうね・・・イヤな予感はなさそうね。」

「じゃ・・・行くぜ!!」

俺は(エーラ)を出し、化猫の宿(ケットシェルター)跡へ行くのであった。







































「着いたぜ。」

「速っ!!」

「さすが光の滅竜魔導士ね。」

「お兄ちゃんはいつもこんな速さなんだね!」

「ああ・・・それより見ろよ。」

化猫の宿(ケットシェルター)につくと、そこは色んな植物が茂っており、
家の跡や墓も植物に浸食されていた。

「やっぱりこうなってるか・・・。」

「うわ~・・・植物だらけ・・・。」

「誰もここに来なかったのかな?」

「どう考えてもそうでしょうね。」

「あれ?あの家だけ他のとちょっと違うね。」

1つだけ、ボロボロではない家があった。

「ねぇ、お兄ちゃん・・・・・・あそこの家って・・・。」

「・・・ああ。俺達が化猫の宿(ここ)にいた時の家だ・・・。」

俺はそう言う。

「誰かが使ったのかな・・・?あの家だけが・・・。」

「ああ・・・・・・あそこは今、俺が住んでいる。」

その言葉にウェンディ達は俺の方を見た。

「もしかしてコージ・・・アンタ妖精の尻尾(フェアリーテイル)に入ってから、ずっとこの家に・・・。」

「ああ。使っていた。」

「そう・・・だったの・・・。」

「家の中は大丈夫だ。さぁ、掃除始めるぞ!」

俺は持って来ておいた掃除道具を出した。







































「すごい草の量~・・・。」

「全部引っこ抜く。シャルルやっミントは小さい草とかを。
 俺とウェンディはスコップで根っこの量が多いのとかを抜く。
 一応お前ら用に小さいシャベルを使え。」

「OKー!!」

「わかったわ。」

「私こっちをしてくるね。」

「そうしてくれウェンディ。俺はここら辺を。」

































「うきゃあ~!!ミミズ~!!!デッカ!!!!」

「何驚いてんのよ。」

「ウェンディ。そこに草や枝とか火で燃やせれるのは置いておけ。」

「わかったよ、お兄ちゃん。」





























「ここは終わった。次だ!」

「休憩しようよ~。」

「アンタ体力ないわね。」

「大丈夫、ミント?」




























「さて、家や周りの草刈りは終わった。最後だ。」

俺達は化猫の宿(ケット・シェルター)のみんなの墓の掃除を始めようとする。

「マスター・・・みんな・・・遅くなってごめんなさい・・・。」

ウェンディがみんなの墓に向かってそう言う。

「7年間も、待たせちゃったね・・・。」

「色々あってゴメンね・・・。」

シャルルとミントもみんなの墓に向かってそう言うのだった。

「さ、みんなの墓を掃除するぞ。その後でお参りだ。」

俺の言葉にウェンディ達は頷き、掃除を始めた。







































「マスター、みんな。」

「お花、添えとくね。」

ウェンディは墓に花を添えてやった。

「マスター・・・みんな・・・。」

「・・・あの時の事、思い出したのか?」

「うん・・・。」

ニルバァーナで・・・マスターや化猫の宿(ケット・シャルター)のみんなが・・・
幻で作ったもので、ウェンディ達を支えてきたけど。それを話、別れたあの日・・・。

「でも・・・今は妖精の尻尾(フェアリーテイル)の皆さんがいる。」

「ああ。そうだな。」

「シャルルやミントもいる。そして・・・1番大好きな、お兄ちゃんがいる。」

「ウェンディ・・・。」

「私もう・・・寂しくないよ!」

「・・・ああ。」

やっぱり成長したなウェンディ・・・いや、そうでないとな・・・。

「ね~え~・・・お腹すいた~・・・。」

「アンタねぇ・・・。」

「もう昼か・・・。」

「そろそろご飯食べよう。」

「ああ。俺が今住んでる家でいいかな?」

「うん!」

俺達は昼飯を食べる為、俺が今住んでいる家へ行くのだった。

































「お待たせしました!!」

「は・・・?」

突然ミントがそう言い、俺は唖然となる。

「実は・・・ウェンディが・・・!!」

「ウェンディが?」

「コージの為にお弁当を・・・」

「ミント!!」

「んがっ!」

ウェンディはミントの口を手で塞いだ。

「遅かれ早かれ、どうせコージに食べさせてあげるんでしょ?」

「それはそうだけど・・・。」

「俺の為に・・・?」

「・・・うん。」

「私達はちゃんと自分のあるから平気だよ。」

「まあね。」

ウェンディが・・・俺だけの為に・・・!!

「しかし料理ってした事あるのか?」

「ミラさんに教えてもらったの・・・。」

「そっか。」

「食べて・・・くれる・・・?」

「当たり前だろ。開けていいか?」

俺の言葉にウェンディは「コクリ」と頷く。

「ほぉ・・・。」

弁当の中にはサンドウィッチにサラダ、ウィンナー、スパゲッティなどがあった。

「じゃあ、サンドウィッチから。」

俺はサンドウィッチを1つ食べた。

「卵とレタスか・・・。」

「ど、どう・・・卵の方、マヨネーズ多かった・・・?」

「いや・・・これいいぞ、美味い!」

「本当!」

「ああ。」

「よかった・・・。」

「今度はスパゲッティを。」

俺はスパゲッティを食べた。ナポリタンの様だな。

「美味い!美味いよ!!」

「本当!!」

ウェンディは笑顔になってそう言う。

「(そうだ・・・!)ウェンディ。」

「何?」

俺はサンドウィッチを1つ手に持った。そのまま・・・

「お前が作ったものだけど・・・あ~ん。」

「え!?お兄ちゃん!!?」

「ほら。嫌か?」

「う、ううん!あ、あ~ん/////」

ウェンディはサンドウィッチを食べる。

「(本当に・・・こんな日が来るなんて・・・!/////////)」

ウェンディはかなり前から、コージと一緒にこうなりたいと思っていたそうだ。

「サラダもいい感じだな。」

「私、今度はスパゲッティを。」

ウェンディはスパゲッティを食べた。

「あ。」

ウェンディにスパゲッティのソースが頬についていた。

「ウェンディ。」

「何?」

俺は顔を近づき、ソースを拭いてやった。口でな。

「っ!?お兄ちゃん!!?///////////」

「ソースを拭いてやったよ。」

「お兄ちゃんったら・・・ありがとう・・・///////////////」

「可愛い奴。」



















「イチャついてるね~。」

「そうね。私達の事を完全に忘れてね。」

ミントとシャルルはそう言う。
ちなみに、ミントはホットドックを、シャルルはホットサンドを食べたのだった。







































「あ゛ぁ゛~・・・終わ゛った゛ぁ・・・!!!」

「ホント・・・少し疲れたわ。」

ようやく、掃除が終わった。

「結構大変だったね。」

「ああ。7年も放置だからな。」

結構掃除したぜ・・・本当に・・・。

「わ゛だじぃ~・・・ごごで今日休む゛~・・・!」

ミントはそう言い、そのまま倒れた。

「私も、今日はここで泊らせるわ。」

シャルルがそう言う。

「まぁ・・・別にいいけど。ウェンディもいるよな?」

「うん。」

「よし。ちょっとウェンディと出かける所がある。行っていいか?」

「ああ゛~・・・どうぞぉ~・・・。」

「別にいいわ。」

ミントとシャルルはそう言う。

「私どこへ?」

「お前がよく知ってる場所。」

俺はそう言い、外へ出て、(エーラ)を出した。ウェンディも外へ出た。

「よっと。」

「きゃっ!」

俺はウェンディをお姫様抱っこさせる。

「しっかり捕まってろ。」

「え、えぇ・・・うん・・・////」

ウェンディは顔を赤くし、頷く。




































「ついた。」

「ここって・・・!」

俺がウェンディと行きたい所とは、このガーベラのある花畑だった。

「ここは7年経っても変わっていなかった・・・。」

「うん・・・あの頃と変わってない・・・。」

「そういえば昔お前が化猫の宿(ケット・シャルター)にいた頃、
 悪い夢を見て勝手に出て行った時があったな。」

「そ、その事は言わないで!!!///////////」

ウェンディの恥ずかしい歴史の1つであるからな、ある意味。

「・・・。」

「?お兄ちゃん?」

俺は無言でウェンディを抱きしめた。

「本当によかったよ・・・お前と一緒にここにいて・・・。」

「お兄・・・ちゃん・・・?」

「今のこの世界じゃ7年、妖精の球(フェアリースフィア)の中で半年経ったけど・・・
 みんなを・・・ウェンディを助けられず、自分1人だけ起きて何もできなかった
 あの時を思い出すと・・・本当に寂しくって・・・辛かった・・・。」

「お兄ちゃん・・・。」

ウェンディは両腕を俺の背中に回し、手で服を握った。

「お前とまたここにいられて・・・よかったよ・・・!!!」

「お兄ちゃん・・・辛かったんだね・・・。」

「ああ。」

「ずっと・・・一緒だよ・・・。」

「当たり前だ!」

「お兄ちゃん・・・。」

「ウェンディ・・・。」

俺とウェンディはキスをする。

「大好き・・・愛してるよ、お兄ちゃん。」

「俺もだ。大好きで・・・愛してるぜ、ウェンディ。」

俺達の中はさらに深まった。
その後、俺の住んでる家へ戻り、今日1日を過ごしたのだった。 
 

 
後書き
どうも、白鋼です。オリジナルの話、いかがでしたでしょうか?
あと、もう1つの小説の方も1つ増えました。読んでください。
次回からアニメオリジナルの話を出します!お楽しみに~!! 
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