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ヘタリア大帝国

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TURN62 太平洋経済圏その九

「日本は議長ですが各国は平等です」
「共有主義に似てるでごわすな」
 オ-ストラリアも言う。
「平等となると」
「そうかも知れないですね」
「おいどんも共有主義は嫌いでごわす」
 オーストラリアも資産主義であるからこれは当然だ。
「けれど平等なのは嬉しいでごわす」
「そうだね。僕は賛成だよ」
 トンガは微笑んで帝に述べた。
「それじゃあこれからはね」
「僕達は皆平等ばい」
 ニュージーランドもトンガに続く。
「楽しくやるばい」
「そうだね。それじゃあ」
「僕達もね」
 マレーシアとフィリピンもだった。
「これからは皆でじっくりと話し合って」
「そのうえでやっていこう」
「確かにな。その方が組織は動くな」
 ダグラスも納得した顔で述べた。
「俺もそれでいい」
「勿論私達もよ」
 ハンナが四姉妹を代表して言う。
「利益を独占できないけれどね」
「その方が恨み買わないから結果として実入りはより大きいたいよ」
 インドはハンナ達が言えないことをあえて自分が言ってみせた。
「ガメリカや中帝国にとってもいいことたい」
「そうなのよね。だからそれでいいわよ」
 キャロルは寝そうなキャシーをつんつんと突きながら応えた。
「ガメリカとしてもね」
「中帝国もです」
 リンファも言う。
「会議に参加させてもらいます」
「では決まりですね」
「うん、僕達も文句はないぞ」
「それでいいある」
 アメリカと中国も応える。こうしてだった。
 講和も太平洋会議も終わった、それから記念撮影が行われた。
 各国も代表達も一度に集まって撮影される、帝は最前列の中央にいて日本兄妹がその左右を固めていた。 
 東郷は山下と共にいる。その山下が彼に言ってきた。
「機嫌がよさそうだな」
「利古里ちゃんと一緒にいるからな」
「戯言はいい。実際に機嫌がいいな」
「ああ、何とか太平洋の戦いは一段落したからな」
「正直勝てるかどうかとなるとな」
「負けるものだった」
「その可能性は殆どなかった」
 山下もあえて言う。
「それでもだな」
「勝てた、やはりそれが嬉しい」
「そうか、それでか」
「だから機嫌がいい」
「それなら私もだ」
 山下自身も言う。
「機嫌がいい」
「勝てたからだな」
「まだエイリスとソビエトがいるがな」
「それにアステカ帝国もおかしな動きをしている」
 まだまだ油断は出来なかった。戦いはそうした状況だった。
「安心はできない」
「その通りだ。しかし太平洋での戦いは終わった」
「それが何よりだ」
 東郷は自然と微笑んでいた。
「俺も今は素直に嬉しいさ」
「そういうことだな。だが東郷」
 山下はすぐに毅然とした態度になり東郷にこんなことを言った。 
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