機動戦士ガンダムSEED fulmetalarms
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
C.E.71編
PHESE-02
イェーガーが置いてある区画の隣りの区画ではすでに戦闘が始まっていた。
見れば部下がことぎれていた。
「子ども!?」
工場区の二階の足場に16,7歳くらいの子どもが見えた。ストライクの上でラミアス大尉がザフト兵と応戦しながらその子どもを呼び、それに応えて子どもがキャットウォークから飛び下り、ストライクの肩に落ちた。
「ハマダ!うわぁ!」
「ラミアス大尉!」
降りてきた子どもが撃たれたラミアス大尉を介抱しに行く。さらにナイフを持った“赤服”が駆け寄る。
「………!」
「………!」
一瞬ストライクの上が静寂に包まれる。遠目でよくわからないが見つめ合っているように見える。
その静寂を破ったのはラミアス大尉のハンドガンだった。“赤服”に数発放ち追い払う。その隙にラミアス大尉は左腕で自分を介抱していた子どもをストライクのコックピットに突き落とした。
「………っ!」
ストライクのコックピットハッチが閉まるのを見て俺は隣りに横たわるイージスに行かず、奥のイェーガーに向かった。何故だというと、イージスに“赤服”が乗り込んでしまったからだ。
「俺のイージスが……。ザフトに使われるぐらいなら俺が破壊してやる。」
待機状態にしていたイェーガーを起こす。
General
Unilateral
Neuroーlink
Dispersive
Autonomic
Maneuver Synthesis System
OSが再起動し各部の隈無く走査して確認していく。やはり火器管制が正常に動いていない。だが、動かすことは出来る。
「武器は?そこか。」
イェーガーを立ち上がらせすぐ脇にあったコンテナから一挺のリニアガンを取り出す。
「火器管制シャットダウン、指関節駆動チェック。リニアガン、マッチングクリア。」
格納庫に爆音が響く。そこに悠然と立つ姿はまさに敵を狩らんとする狩人である。
隔壁を強引に開きストライクとイージスが寝ていた区画に入る。すでに2機の姿はなくただ炎が上がるのみである。
「イージスは持って行かれたか……。」
さらにイェーガーを歩かせ格納庫から出る。すると真紅の機体が離脱していった。イージスだ。
「くそっ。」
その間にジンがストライクに躍り掛かる。寸の所でフェイズシフトを起動させたストライクはジンの重斬刀をはじきイーゲルシュテルンを放って牽制する。
しかしそれに構わずジンはヨタヨタしているストライクにもう一太刀浴びせる。
「誰が乗ってやがる?おい、下がれ。俺がやる!」
火器管制を切っているためロックオンはできない。スコープを通して狙いをつける。しかしジンとストライクがお互い近接しているから下手に撃てない。
ついでに腰部側面に設置されているビームサーベルも火器管制のおかげで使えない。
「なっ……!?」
それは突然の出来事だった。再度接近したジンをストライクが華麗に熨斗たのだ。
「さっきまでと動きが……!」
ストライクがジンに右ストレートをお見舞いし、ビルに突っ込ませる。
ジンは起き上がると重斬刀をマシンガンに持ち替えそれを撃つ。さすがのフェイズシフトも衝撃にまでは弾けずヨタつくが、ストライクはスラスターをふかして空を飛びジンもそれに追従する。
「ど、どういう……。」
先に地に降りたジンがいまだ空を飛ぶストライクを撃つ。
よく見るとストライクは何か持っている。アーマーシュナイダーだ。あれでジンを倒す気か?
軽いタッチで地に降りたストライクはマシンガンの弾幕の中を飛び、ジンに肉薄し手に持つアーマーシュナイダーをそれぞれ肩と首に刺した。ジンの腕がだらりと下がりモノアイが消える。
「や、やったのか?……はっ!?」
ジンのコックピットハッチが弾け飛び中から緑のパイロットが出て行った。
「ストライク!ジンから離れろ!」
ジンはストライクを巻き込んで大爆発を起こした。
ページ上へ戻る