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混沌の魔術師と天空の巫女

作者:白鋼
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第4章 天狼島編
  魔道の真髄

「っ!?」

何だ・・・!?この魔力は・・・!?
あのゼレフの人?とは違う・・・魔力は・・・!?

コージが感じた魔力はマスターハデスが悪魔の法律(グリモアロウ)で溜めた魔力である。

「コージ!!」

ズバ!!!

「おっと!!」

俺は目の前にいた敵の攻撃をかわした。

「今はこの敵を何とかしないと!!」






























一方、マカロフとハデスは・・・

「なぜ・・・あなた・・・が・・・」

ジャリ

ハデスは右手から鉤爪に鎖をつけた物の様なのを魔法として出してきた。それも2つ。

ガッ!ガッ!

「!」

それはマカロフの両肩につけられた。
ハデスはそのまま「ぐいっ!」と引っ張った。

バァン!

「ぐあっ!!」

マカロフはその鉤爪に鎖をつけた物の様なのに引っ張られ、バランスを崩した。

ゴォゥッ!!

そしてそのまま天狼島の森にぶつかった。

シュウウゥゥ・・・

森にぶつかったマカロフはそのまま元の体へ戻った。

「・・・っ!!」

ズドドドド、ズガガガ、ギュム。

マカロフは飛ばされて、木々にぶつかったが、体勢を立て直し、服を着る。
そしていつのまにか、ハデスがマカロフの前にいた。

「なぜあなたが闇ギルドに。」

マカロフはハデスに質問した。

「表と裏とは何だろうなマカロフ。この世の善と悪では計れぬものばかりぞ。」

ハデスはそう返した。

「善でも悪でも、妖精の尻尾(フェアリーテイル)の精神は変わらぬハズであろう。」

ハデスの言葉にマカロフはそう言う。

「はっはっはっ!言うようになったな、あの小僧が。」

「小僧はよせやい。もう、あんたは家族(ギルド)の一員じゃねえ。
 だがアンタとはやりたくない。今すぐ出て行ってくれんか。」

マカロフは歯でストの戦いを避けたいと思い、そう言った。しかし・・・

「私もね・・・わずかながら心が痛むよ。
 妖精の尻尾(フェアリーテイル)をこの手で潰さねばならん日が来るとはね。」

ハデスはそう言う。

「ギルドはやらせんぞ!!!!」

「私にたてつくつもりか?小僧。」

ハデスはそう言い、右腕を斜めに上げた。

バッ、ババッ、バッ

マカロフは手で素早く印をおこなった。

つうーーーーー

それに対してハデスは右手の人差し指と中指で魔力を出し、何かをしていた。


ドン!


2人の周りには文字で書かれた陣が現れたが、ハデスの方が圧倒的に大きかった。

「(天照(アマテラス)二十八式魔法陣!!?この一瞬で!!?)」

驚くマカロフ。

「私には勝てんよ。」

次の瞬間、爆発が起きた。


ゴオッ!!!


「ぬぅぅ!!はっ!!!」

ハデスの出した魔法陣の文字の様なのがマカロフを襲うが、マカロフは何と払った。

「ふん。」

ジャラァァ

ハデスは先程の鉤爪に鎖をつけた物の様なのを両手から出した。

ドッ!

「ぐほぉ!」

鉤爪はマカロフの胸辺りを掴んだ。

ズガゴゴガゴゴ!!!

ハデスはそのまま鎖を横に動かした。マカロフは近くの木々にぶつかった。

「私は魔法と踊る。自由自在に。」

ズシャーーーーッ!ドカ!!

「がはっ!!」

ハデスは魔法で出した鉤爪に鎖をつけた物の様なのを消し、
マカロフをそのまま岩にぶつけた。

「くぅぅ・・・っ!?」

キュラァァァ!!!

マカロフの周りにハデスが出した魔法陣に似たものが現れた。

「な・・・何じゃこれは・・・!!?」

驚くマカロフ。

「最大防御魔法陣、三柱神!!!!」

マカロフは自分が出した魔法陣の文字に似た3つの柱を出し、自分を守る様にして現れた。

天照(アマテラス)百式。」

その言葉と同時に強力な魔法の攻撃が天狼島の約1/5程度、襲った。


ドッゴォ!!!!!バキ、バキ、バキ、バキ!!!ズガガガガ!!!!

ズドーーン!!ドガ!バキバキ!!ガゴゴゴゴ!!!!!


























「何だ!!?」

「うわ!」

「おっと!」

「きゃっ!」

突如、強力な魔力を感じた。しかも、かなりの揺れだ・・・!!!



















「すごい魔力・・・!?」

「目の前の敵に集中しろ!」

驚いているジュビアにエルザがそう言う。































「フゥー、フゥー、フゥー。」

「さすがは、私が見込んだ男。48年もギルドを支えてきただけの事はある。」

先程の攻撃を防いだマカロフにハデスはそう言う。

ズキッ!

「!うぐ・・・あ・・・!!」

突如、マカロフの体から激しい痛みが襲った。
しかしそれは、ハデスから受けた攻撃ではなかった。

「・・・・・・!!!」

「ん?どこか悪いのか?マカロフ。」

「ハア!ハア!ハア、ハア!ハア・・・!」

ハデスの言葉にマカロフは答えなかった。

「互いに老いたな・・・。」

「うぐ・・・。」

ハデスはマカロフの近くへ行こうと、歩き出した。

「違う道を歩いてきた者が交わる接点・・・
 今日《こんにち》は世界の連続体が完成する日なのか。」

「ハア、ハア・・・ハア・・・。
 あ・・・あなたは立派なマスターだった・・・
 ワシらに“和”を説き・・・正しき道へと導いた。
 一体・・・何があったというのじゃ?」

「・・・・・・。」

ハデスはマカロフの目の前でとまる。そして右腕を横に振った。

ドッ!

「ぐああっ!!」

マカロフはそのまま右へ引きずられたかのような感じで、攻撃を受け、気を失った。
そしてハデスは口を開いた。

「かつて、“魔法”は闇の中で生まれた。その力は虐げられ恐れられてきた。
 やがて“魔法”は日常化し、人々の文化といえる時代になった・・・。
 だが“魔法”の根源をたどり、ゼレフに行きついた時・・・
 私は見た、魔道の真髄というものを。」

ハデスは気を失っているマカロフに背を向け、歩き出した。

「眠れ・・・妖精の尻尾(フェアリーテイル)の歴史は終わる。」

ハデスは乗って来た魔導飛行船へと戻ろうとした。


ピク


「っ!!」

マカロフは目が覚め、走り、ハデスへ攻撃しようとした。






しかし・・・






ドン!




「っ!!!」

ハデスの手からレーザーの様なものがマカロフの体を貫通した。

「(まだ・・・終われぬ・・・届け・・・ワシの跡を継ぐ者よ・・・!)」

マカロフは再び倒れる。かなり大きな傷が出て・・・






























とある場所で・・・

「!」

ある1人の男がいた。その者は・・・

「なんだ、この胸騒ぎは?」

妖精の尻尾(フェアリーテイル)のS級魔導士、ラクサスであった。


























一方、コージ達は・・・

「オラァ!!!!!」

「はぁ!!!!!」

ドゴォン!!!!

「ぐは!」

「うぎぃ!」

「ぐお!」

「ぐあ!」

俺とナツさんで悪魔の心臓(グリモアハート)の一員達と戦っている。

「や~い!」

「こっち、こっち~。」

「この猫・・・ちょこまかと・・・!」

「ちぃ!!」

「「それー!」」

ハッピーとミントは(エーラ)を出して、悪魔の心臓(グリモアハート)の一員達の攻撃をかわす。

ゴチーン!

「「うぎゃ!!」」

「やった~!」

「にひひ。」

2人は悪魔の心臓(グリモアハート)の一員達を自分達に向けて、
前を見ていなかったから、岩に激突した。

「くそっ!!戦闘フォームを維持するだけの魔力がない。」

「仕方ないわよ。ウェンディは失った魔力までは回復できないの。」

リリーの言葉にシャルルはそう言う。

「あれ!?メストさんがいない・・・!」

「あんな奴、放っておけばいいのよ。」

ウェンディの言葉にシャルルはそう言った。

「譲ちゃん、自分の傷までは回復できねえのか?」

「当たり前でしょ。そーゆーモノなの。」

リリーの言葉にシャルルはそう言う。

「・・・・・・。」

体を震えていたウェンディ。

「こいつらもやっとくか!」

悪魔の心臓(グリモアハート)の一員の1人がウェンディに襲いかかろうとした。

「きゃっ!!」

「この野郎!!」


ズドーーーン!!


「ぐああっ!!」

ウェンディが襲われる前に俺はそいつを倒した。

「助かったわ、コージ!」

「すまねえ。」

「ありがとう、お兄ちゃん。」

ウェンディ達は俺にそう言う。

「はァ!!!!」

ズドン!

「ぐぉ!!」

ナツさんは悪魔の心臓(グリモアハート)の一員の1人を蹴った。

「ファイアバレット!!」

悪魔の心臓(グリモアハート)の一員の1人が炎の魔法を出してきた。

「待ってました~!!」

がぶーーーーっ!!

「!!」

ナツさんは悪魔の心臓(グリモアハート)の一員の1人が出した炎の魔法を食べた。

「なァ・・・!!」

「コイツ・・・!」

「火を喰った!?」

「じゃあコイツが噂に聞く・・・」

「火竜の・・・翼撃!!!!!」

ナツさんは腕に炎を纏わせ、両腕を大きく振った。


ズガァッ!!!!!ドドドドドドド!!!!!

「「「「「「「ぐわああああっ!!!!」」」」」」」

ナツさんの放った火竜の翼撃は悪魔の心臓(グリモアハート)の一員を数人薙ぎ払い、爆発が起きた。

「こ・・・こいつ・・・!」

「なかなかやるぜ・・・!」

「どうする?」

「あっちのガキどもを・・・!」



「ライト・スピア!!」

「「「ぐあああっ!!!!」」」

俺はライト・スピアで悪魔の心臓(グリモアハート)の一員を3人倒した。
このライト・スピアは指から強力な光線を放ったり、
そのまま攻撃したりとできる魔法。また、溜める事で、威力は倍以上になる。

「この野郎!!」

「ガキをやっつけろ!!」  

悪魔の心臓(グリモアハート)の一員が俺に襲いかかろうとしてきた。

「ライト・スピアガン。」


ババババ、バ、ババ、ババン!!!


「「「「「うわああああああっ!!!!」」」」」

俺はライト・スピアガンで襲いかかろうとしてきた悪魔の心臓(グリモアハート)の一員を倒した。
このライト・スピアガンは、ライト・スピアを連射で放つ魔法。
威力が少し下がる代わりに、放たれたライト・スピアガンをコントロールできる。

「このガキも強いぞ!!」

「おい、一体どうするんだよ・・・!?」







「もういいよ、ウハッ!もういいってばよォ。」

誰かが森の中から現れた。

「ウハハハハ・・・。」

「ザンクロウ様!!」

悪魔の心臓(グリモアハート)の一員の1人がそう言った。

「オメーらのかなう相手じゃねえってよ。ウヒヒヒヒ。
 オメーらはゼレフを探しに行きなって。こいつらは俺っち1人で十分だってよ。」

「は・・・はい。」

「た・・・助かりました。」

「コイツ・・・ものしごく強くて・・・。」

「噂に聞く火竜(サラマンダー)ですよきっと。」

「では・・・失礼します。」

悪魔の心臓(グリモアハート)の一員達はその場から去ろうとした。

「待てやゴラァ!!!!」

「「「「「っ!!」」」」」

「「?」」

一体、何だ・・・?

「今『強ェ』って言ったのか?ア?」

「あ・・・いや・・・。」

「う・・・」

「この世に悪魔の心臓(グリモアハート)より強ェギルドなんかねえんだって。
 俺達が最強のギルドなんだってばよォ。」

そして、次の瞬間だった・・・!

悪魔の心臓(グリモアハート)に弱者はいらねぇ!!!!!」

ボゴォ!!!!!

「ぐああああ!!」

「ぎゃあああ!!」

「ひいいい!!」

「あ゛あ゛あ゛ぎゃあ!!」

「ウハハハハハハハハハ!!!!」

ザンクロウという男から黒い炎が現れ、
悪魔の心臓(グリモアハート)の一員達を焼いたのだった。
しかもこの黒い炎・・・なんかイヤな感じがする・・・!

「黒い炎・・・!!?」

「「・・・!!」」

「なんだコイツは・・・!?」

「お前・・・!!!!自分の仲間を!!!!」

「ウハーーーーッ!!!!」

黒い炎が今度はナツさんを襲おうとした。

「俺には炎は効かねえぞ!!!!」

ナツさんはそう言い、口を開ける。

「ナツさんダメです!!」

「その炎はイヤな予感がします!!」

俺とウェンディはナツさんに向かってそう言ったが、遅かった。

ゴァ!!!

「うあああっ!!」

ナツさんはの黒いの炎を受けた。

「く・・・喰えねえ!!!!何だこの炎!!?」

「頭が高ェってよ、竜狩りごときが。」

ドゴォ!!!!

「ぐあああああ!!!」

黒い炎が爆発し、ナツさんに傷を負わせた。

「ナツーーーーーーーー!!!」

「炎の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)()べられない炎!!?」

「そんなのあるの!?」

「現に目の前にあるぞ・・・。」

ハッピー達がそう言う。

「一体、あんたの炎って・・・」

「ウヒヒヒ・・・竜の炎をいく“神”の炎を喰うつもりかい、バチ当たりだって。」

神の炎・・・!?

「てめェの魔法とは格が違うんだって。こっちは神殺し滅神魔導士(ゴットスレイヤー)だぜ。」

「「「「「「「!!?」」」」」」」

滅神魔導士(ゴットスレイヤー)!?そんな魔法もあるのかよ!!






















「ん?今の魔力は・・・ザンクロウか?あっちの方へ行ってみるか・・・。」

1人の男がコージ達のいる所へ向かって行くのだった。

「ジジイに見つかっても・・・まぁいいや。もうここに先に来ちまったし。」

男はそう言ったのであった。

























一方、天狼島の砂浜にて、ハデスが立っていた。

「マカロフのガキどもが七眷属に勝てるハズがない。
 私が何年もかけて育てた大魔道達だ。
 奴等は皆、魔道の根源に最も近い魔法、失われた魔法(ロストマジック)の使い手達。
 禁断の魔法を前に、為す術はなかろうて。」

ハデスはそう言ったのだった。 
 

 
後書き
どうも、白鋼です。今回の話、いかがでしたでしょうか?
次回はコージが戦う敵、オリキャラです。お楽しみに~! 
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