ISーとあるifの物語ー
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3.「主役は遅れて登zy「なんかあるのか? 垣根? 」…………サーセン」
前書き
はじめに一言言っておきます。す い ま せ ん で し た !!
自分的には結構ぐだったイメージが出来てしまいました(笑)
上手く纏めれるようになりたいぜ………
3.「主役は遅れて登zy「なんかあるのか?垣根? 」……サーセン」
『遅刻』
決まっている時刻に遅れることを指す。
よくギャルゲなんかではフラグの定番と言っても過言ではない。
かの有名な故人もこういったものだ。
『遅刻あるところに、フラグがあるのだよ』と。
一瞬作者の頭の中に、髪が緑でよくおは朝のラッキーアイテムを持ち歩く全距離対応シューターが浮かんだのは気のせいだと思う。うん、気のせいだ。気のせいということにしておこう!
…とまぁ軽い現実逃避はおいといて、そろそろ冷静になろう。うん。
とまぁ自己完結で締めてしまったが、改めて辺りを見渡す。
俺こと垣根帝督は、シーンとした廊下を歩いていた。
時刻は現在10:20……あ、もちろんAMのほうな。
ちなみに今日は火曜日……平日である。
何回も言うが、時刻は10:20……あ、今21分になった。……っと、話を戻そう。
平日の午前10時21分、学生……それも高校生ならば殆どの学校が授業中のこの時間。
そんな時間にも関わらず、この少年は今頃……それも授業中にこうして廊下を歩いているのだから不思議な話だ。
「ったく……入学式から遅刻とかツイてねぇなぁ……」
廊下を歩きながら、この物語の主人公こと垣根帝督はそう零した。
とは言っても、遅刻の理由もそんなたいそれたものでもない。
ただの『寝過ごした』……この一言に尽きる。
別に登校中に事故にあったとか、道に迷って困っている老人を助けてたとか、そんなベタな展開等ではなく、ただ単純に寝過ごしたのだ。
「ったく……俺も随分鈍っちまったもんだぜ‥…」
聞く人からすればただの痛い人にしか聞こえないのだが、幸いにも辺りに人影はない。
そうして考えているうちにもどうやら教室についたようだ。
俺は受付のお姉さんに貰った紙を見て、改めて確かめる。
『1ーA』確かにココだ。
なにやら授業中なのに騒がしいが、学校とはこういうものなのだろうと勝手に納得した垣根はドアの一歩手前で深呼吸をし、気持ちを落ち着かせる。
「………ふぅ…。……よしっ!! 」
意を決しドアを開けようとすると、勝手にドアが開く。チッ、何だよ自動ドアかよと思いつつ教室の中へ入ると……………
「決闘ですわっ!!」
「…………あ、すいません教室間違えました。失礼しまし……?! 」
失礼しましたといいつつ教室からでようとした刹那、上から殺気を感じとっさにバク転をしてそれを躱す。
教室からは「おおー?! 」と声が挙がるが、そんな事知ったこっちゃない。
暗部で培ってきた勘で殺気を感じとるチカラ、まさかこの世界ーーそれも教室に入った瞬間に使うとは思ってもみなかったが。
「チッ……」
そういいつつ今さっき殺気バリバリで攻撃を仕掛けてきたであろう目の前の女性に目を向ける。
……ってか今さらっと流しそうだったけど「チッ……」って舌打ちしたよな?!
眼前の女性がホントに教師であることに早くも疑問を持ちつつも冷静に状況を理解しようと試みる。
するとその目の前の女性は、右手にだらんと持っていた主席簿を肩の上に載せ、こちらに問い掛けた。
「おい遅刻者、教室に入ってきて早々退室とは……お前教師をナメているのか…? 」
額に青筋をびきびきたてながらこちらを見据えている黒いカジュアルスーツに黒髪ロングヘアーの女性ーー織斑千冬はそう訪ねた。
……イヤ、どうでもいいけど取り敢えず殺気抑えろよ。後ろの奴ら全員顔真っ青にしてビビりまくってんぞ…?
とまぁそんな事いったらいったで面倒な事になるだろう。
そう思いながら俺は、こういう場合につかうであろうありきたりな言葉を吐いておく。
「いえ、なんか面倒事に巻き込まれそうってかもう『こりゃあダメだ…』と思ったので」
訂正しよう。全くありきたりではなかった。
さっきから殺気全開だったのが、「……ホゥ? 」とかいって更に上げやがりましたよこのおかたは…。
そんな事を考えていると、「はぁ……」というため息の後、あっちもこれ以上は無駄だと判断したのだろう。当たり障りのない質問をしてくる。
「ところ…で、お前は入学式早々何で遅刻したんだ……? 」
その場にいた全員がうなずいたような気がした。
まぁそれもそうである。普通は入学式早々……それもこんなドがつくほどのエリート校で遅刻なぞしない。なんかきっと理由があったのだろう、誰も口には出さないがそう思っていた。
垣根は普段の顔から一変、真剣…それも悩むような動作をした後、意を決したかのように顔を上げた。
教室には先程の自己紹介の時以来の緊張感が漂っており、誰かが鳴らした喉をならす音が聞こえた。
そして垣根は、一般的に言うであろうキリッとした表情で答えた。
「すいません、向かい風だったので遅刻しました! 」
「ちょおまwwwwwwwwwwww」
「向かい風ってwww」
なんかウケた。
アレ? 場を和ます為に適当な言い訳をしたんだがまさかウケるとは……まぁいいか、結果オーライってことで。
そう思い、取り敢えず今の状況を理解しようと周りを見る。
改めて見ると、すっげえカオスだこれ。
さっきの「向かい風だったので遅刻しました!(キリッ」のせいで、それまで教室を充満していたであろうピリピリとしたムードが一転ほのぼのとしてしまった。
なんかもう1人の男のほうなんか、未だ腹抱えてヒーヒー言ってる。そんな面白かったか?
そんなくだらない事を俺が考えていると、もう1人の先生(?)が話しかけてきた。
「それでは垣根君でしたよね? こちらの方にきてもらっていいですか? 」
「あ、はい」
そういって教卓の近くに行き、黒板を背に向け皆の方向をみる。うぉ………改めてみるとホント女子しかいねぇんだな…男は俺と後はこの前のコイツだけか……。
そんな事を考えていると、さっきの黒髪のこわーい先生がギロリどいう擬音が相応しいであろうくらいの睨みをこちらに利かせてくる。
………あぁ、遅れてきたから自己紹介しろって訳ね。うん、納得。
そんなわけで取り敢えず、作った顔で爽やかに挨拶をする。
「初めまして、垣根帝督です。まだわかんねぇことが多々あるから、これから迷惑をかけるかもしれねぇが宜しく頼むな」
シン………としたのも束の間、次の瞬間…
「「「「「「キャーーーーー!!」」」」」」
「織斑君に続き世界で二番目の男性IS操縦者!! 」
こっちの世界にきてまで二番とは……とことん俺ってやつは一番にはなれねぇ星の下に生まれちまったらしいな…。
「織斑君と違ってこっちはワイルド系のイケメン!」
「彼にならあたし……ぽっ」
………………こっちは予想外だが。
垣根が自己紹介の際に人当たりの良さそうな作った顔で挨拶をしたのも、勿論これからの人間関係を円滑に進めていくために都合が良さそうだったからやっただけであって、彼本来の素などては当然ない。
ましてや垣根は暗部組織出身の身。
女のエージェントからの色気仕掛けを受けたことはあっても、同年代の女子からこうストレートに「格好いい」とか「イケメン」とか言われたことがなかったせいもあり、多少ビックリしたのがホントのとこだ。
まぁ垣根自身が知らないだけで、暗部組織時代でもたまに訪れるコンビニなどでは女店員等から「あの人なんか格好よくない?! 」とか言われたりしていたのだが、ちょうど垣根は立ち読みしている雑誌に夢中だったため聞こえていないという事もあったのだ。
閑話休題
「お前の席はそこの男子の後ろだ。すぐ席に着け」
「へいへい。………よっと」
そういって織斑センセーの指示に従います席に座ると、早速前の席の男子が話しかけてきた。
「さっきの遅刻の時はひやひやしたけどジョーク面白かったぜ!俺の名前は織斑一夏、一夏って呼んでくれ!」
「だってお前一番ツボ入ってたもんな。俺はさっきも挨拶したが垣根帝督、垣根でも帝督でも好きな方で呼んでくれ」
「だってあんだけ溜めてしかもなんかシリアスな空気から一変「向かい風だったので遅刻しました!(キリッ」だぜ?マジで笑いすぎて死ぬかと思ったわ」
中々人当たりが良さそうな奴だな、………まぁ辛気臭いやつよりは百倍マシだがな。
そう思い、俺も当たり障りない会話を交わす。
「さっきのやつはいざ遅刻したって時に使え。ほとんどの確率で有耶無耶になって怒られずに席につけるぜ」
「マジで?! でもあの千冬姉が結局許したってことは本当に効き目があるのかも…………今度やってみるわ! 」
「でもお前……流石に同じ事を二回言ってもダメかもしれないからなんかアレンジ加えろよ? 」
「ハッ…?!そうか…危うく地雷踏むとこだったぜ。ちゃんとアレンジしないとな! ありがとう
帝督! 」
( もうとっくに踏み抜いてるけどなお前 )
「いいってことよ、俺とお前の仲じゃねぇか……気をつけろよ? 」
「おう。……っし!! これで遅刻したときでも……」 ブツブツ
( なにこいつチョロい。……っていうか馬鹿? )
垣根がさっき助かったのは、その前の垣根の身体能力の高さを千冬が垣間見て長引きそうだと判断したからであって、決してさっきのふざけたジョークのおかげなどではない。
( まぁ入学早々こんな面白いやつに会うってことはラッキーだけどな。勘だがこいといたら退屈しなさそうだ )
……っと。そんなことを考えていると時刻はもう12時。チャイムらしきものもちょうど鳴り、出席番号の一番若い人の号令で席を立ち礼を済ます。
「はぁ……これぞ青春ってやつだな」
思わずそんか言葉が自然と口から零れる。
暗部組織時代には望んでも手には入らなかった時間が今、あの時頼んだからかそうじゃないのかはわからないがこうして手には入っている。
『友達と馬鹿やって、好きなやつとの甘酸っぱい恋を体験する』
恥ずかしいから誰にも言えなかった、暗部組織時代からの夢が今こうして叶っているのだ。
幸いにもここは俺とこの一夏以外は全員女子……となると、俺でも必ずチャンスの一回や二回は有るはずだ。
「…………やってやるぜ」
せっかく掴みかけた幸せだ。このまま掴み取ってやる!
そう決意し垣根は席を立った。時刻はちょうど昼ーー飯の時間だ。そうと決まれば早速……
「おい一夏、飯食い行くぞ」
「おう、構わねぇぜ……ってちょっとまて今お前俺の事バカって言わなかったか?」
ちっ、アホの癖にちゃっかし気付きやがったか。まぁこいつのことだから………
「言ってねぇって。そんな事より早く行かねぇと座る席無くなっちまうぞ? 」
「おい帝督遅ぇぞ、早く行くぞ! 」
って早?! 今一緒に席を立ち上がったはずなのにもうドア出てやがる…。
バカの異常なスピードに戦慄を覚えながらも、軽い足取りで食堂に向かう。
「お前早すぎだろ?! ちょ待てって! 」
そういいつつアイツのとこまでいく。
垣根帝督、結構学生ライフを満喫していたのであった。
後書き
感想や評価などは作者の執筆意欲に関わるので皆……あんま辛口コメは止めてね……?www
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