魔法少女リリカルなのはStrikerS~赤き弓兵と青の槍兵
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後日談
⑨~機動六課、解散(後編)
前書き
エリオ「さて、最後の模擬戦を終えた僕ら六課メンバーは……」
キャロ「二次会を行うことに!」
エリオ「お酒が入ったフェイトさんたちはすごいことに……」
キャロ「ランスさん、頑張って!」
side 士郎
最後の模擬戦を終え、二次会に向かった私達。現在そこは……
「えへへ~。しろーくーん♪」
「らんす~。だっこ!」
「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!フェイトちゃんだっこって!だっこて!!うわははははは!!」
カオスと化していた。
「な、なあなのは?その……皆が見ているんだ。離れてくれないか?」
「や~だ」
「………本当に恥ずかしいんだが……」
「そーいうじょーだんいうしろーくんには……」
そこで言葉を中断し、いきなりグラスの中の酒を煽った。
「ふひふふひへほはへへはへふ(口移しで飲ませてあげる)」
「は?」
「おやおやぁん?見せつけてくれますなぁなのはちゃん。ほれほれ士郎!さっさと呑み!」
「くっ……」
「折角嫁さんが飲ませてくれるんだ。ありがたく頂いておけ」
「シグナム……!」
確かに酔って普段より大胆になったなのはは可愛いが……これは行き過ぎだろ?
シグナムとはやては煽り、シャマルは『あらあら』とでも言いたげな顔をして見ている。
ザフィーラとヴィータ、ヴァイスは……特にヴィータはビジュアル的に酒を飲んでいるのはアレだが、はやてはヴォルケンリッターは皆大人だからOK、と言っているので飲んでいる……が、我関せずといった感じで止めてくれそうにない。最後の頼みの綱としてランサーを見ると……。
「お、落ち着けフェイト……」
「ぎゅー♪」
フェイトの胸に顔を埋められていた。
「なんでさ……」
どうしてこんなことになったのだろうか?
それは一時間ほど前に遡る……。
…………………………………………………………………
「さて、二次会やけど………呑むで!」
はやてのこの発言に、
「おっ、いいねえ」
「大人だけで楽しんでいいんですかね?」
ランサーは肯定的、ヴァイスは未成年者を気遣う発言をした。
「大丈夫や。未成年者にはヴィヴィオのお守り、と言うめんどくさ……大事な仕事があるんやから」
む?今すごく聞き捨てならない発言があったような……
「と言うことで大人は集合や!あることないこと根掘り葉掘り……やなくて、楽しくやろ!」
「今、不穏な発言があったような気がしたのだが……」
「こまかいことは気にしない!」
「そうだぜ。お前ももうちょい楽しくやることを覚えるんだな」
「そうそう。士郎君も一緒に呑もうよ。たまには息抜きしないとダメだよ?」
なのはにまで言われては呑まない訳にもいかない。
そう思い了承しはしたが………
「ほらほら呑んだ呑んだ~!なのはちゃ~ん?飲んどるか~?」
「ほらなのは!まだまだたくさんあるよ~」
「ちょ、ちょっと二人とも落ち着いて……」
「士郎も飲めやぁ~」
「なのは飲もうよ~」
はやてとフェイトがずっとこの調子なのである。
それよりフェイトはこんなキャラだったか?
もう少し……落ち着きのある感じだったと思うのだが。
「そんなに難しい顔をするな、こんなとき位ははしゃがせてやれ」
「シグナム……そうだな」
だが、ここで止めなかったことを後悔することになるとは、この時は思わなかった。
side なのは
なんだろう。凄く気持ちがいい。
士郎君からのプロポーズが嬉しくて、ついついたくさん飲んでしまったからだろうか。
まあ、そんなことどうでもいいや。
それより……士郎君随分離れたところにいるなぁ。
もっと近くに行かなきゃ。これからは夫婦なんだし♪
「しろーくーん♪」
「なんだ?」
「どうしてそんなに離れてるのー?」
「君は……何を言っている?隣にいるではないか」
「ん~。えいっ」
士郎君、つーかまーえたー!
「お?なんやリア充め!幸せアピールは他所でやってくれへんか?私の酒が不味くなる!」
「な~に~?はやてちゃん羨ましいの~?」
「あっはっはっはっ!なのはちゃん言うようになったなぁ、お姉さん嬉しいわ~」
「だってなのは、もう大人の女だもん!処女じゃないし~。ご奉仕だってできるもん!」
「「「「ぶふぉう!?」」」」
なのはのお話を聞いていた男の人達が一斉にお酒を吹き出した。
もー、もったいないことして!
「ぅげほげほ!な、なのは?そう言うことはあんまり大声では……」
「ん~?なーに?なのは、愛してる?んもう!そんなのわかってるよぉ!」
「高町、もとい衛宮なのは、恐ろしい子!」
「はやてちゃん、誰も聞いてないわよ……」
「ザフィーラの旦那、俺、着いていけねえっすよ……」
「奇遇だな。俺もだ」
なのは、愛されてるなぁ~!
side フェイト
なのはたのしそうだな~。あんなに士郎にあまえて。
私も……あまえたいな。
「ランス~」
「お?どうしたよ?」
「ひざまくらして~」
「はい?」
「ひ・ざ・ま・く・ら!」
「何故?」
「……イヤなの………?」
いやなんだ……かなしい。
「わかった、わかったから泣くな」
「わーい!」
……………………………………………………………
「うぇへへへ……にゃーん」
「はぁ……」
「むー。なんでためいきつくの?かわいいかのじょがあまえてるんだよ?」
「いや、なんかデジャヴがな……」
「でんしゃ?」
「……いや、もういいわ」
うーん、なにかものたりないなぁ。……そうだ!わたしにあまえてもらってないからだ!わたし、あったまいい~!
それなら……はやてがおとこのひとはおっぱいがだいすき、っていってたから……
「よいしょ!」
「おわ!いきなり立ち上がるなよ……」
「んふふ~」
「ど、どうしたよ?」
「え~いっ!」
「もがっ!?」
おっぱいでらんすのかおをはさんで、と!
うん♪よろこんでるよろこんでる!
side 士郎
と、言った事があり、冒頭の状況が生まれたわけだ。そして、あの後色々とあり、本当に色々あり、現在大量に爆弾を投下していったなのはとフェイトを如何にして眠らせるかを魔法の訓練で身に付けた並列思考を総動員して考えているのが現在の私の状態だ。(努力の無駄遣いとか言わないで欲しい。)
協力が得られそうなのはランサーのみ。
ならばどうする?諦めるのか?そんな訳がないだろう!
(ランサー、この状況を打開するぞ)
(お、おお?なんだアーチャー、随分熱くなってるな。ま、俺も流石にこれはキツいぜ……息が持たねえしな。お前は精神的に来てるだろ。ずいぶんとお熱いキスだったようだしな)
(言うな……。ここは魔術に頼ってでも記憶を……)
そこまでやり取りをした時だった。
「むー………。士郎君さっきからフェイトちゃんばっかり見てる……」
「な、なに?」
「おっぱいやな」
「はやて!!!!」
女狸の発言を阻止しようとしたが遅かった。
「やっぱり巨乳なの……?ボインボインがいいの!?」
「待て!なんでそうなる!?」
「私だって結構おっぱいおっきいもん!!頑張ったもん!!」
外野が“何を!?”と言っているが、そんなことよりこの誤解を解かなくては……!
「誤解なんだ、なのは」
「じゃあなんでフェイトちゃんの方見てたの!?」
「見てたのはフェイトではない!!」
「えっ?じゃあ私の勘ちg「ア゛ッ――――――!!!」……」
またやられた。本当に奴はどうしようもない。
「嘘……。士郎君は……士郎君は……」
「な、なのは?」
「男の人しか愛せないんですね――――――――!!!!」
「なんでさ!?」
なのははそのまま走り去ってしまった。
とりあえず、追いかける。
「待て!誤解だ!!」
「士郎!そこは『俺はなのはが大好きだぁぁぁぁぁぁ!!』って言って追いかけるんや!!」
「誰のせいだと!!思ってるんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
後で覚えていろ……!はやて!!
side ランス
結局アーチャーの奴はどっか行っちまうし、この状況どうすっかね………。
そんなことをぼんやりと考えていると、すぐ近くから規則正しい寝息が聞こえてきた。
「ん?」
視線だけを動かして確認してみると、寝息はフェイトのものだった。
(全く、可愛い寝顔しやがってよ)
普段の大人っぽさはどこへやら、遊び疲れた子供のような寝顔をして寝ている。しかし、体型はまさにボン・キュッ・ボンと言うのがふさわしいナイスバディ。その上で寝相も悪く、幼児のように動き回る。
そして、フェイトがどんな体勢でいたか思い出してほしい。
そう。谷間に俺をがっちりホールドしているんだ。
おかげで未だ息が出来ない。そろそろまずい、と思った時に不意に楽になった。
「むにゅ……うぅん……」
「慣れたとはいえすげえ寝相だ……」
フェイトが自発的にずれたのだ。俺の体を滑り落ちるようにしてだが。
「さてと、お姫様はもう一眠りして来いよ」
「う~ん、うへへ……」
フェイトをお姫様抱っこで抱え上げ、部屋まで運ぶ。
その際、酒の飲めない未成年女子数人(ティアナ、シャーリー、スバル、ルキノ)に見つかってキャーキャー言われたのは誤算ではあったが。
side 士郎
「………」
「んふふー♪」
あの後、何とか誤解を解いたのは良いが、なのはに、
『私が世界で一番好きだって証拠を見せて』
と言われて、皆の所でなのはを膝の上に乗せる羽目になった。
ランサーもいつの間にか居なくなっているし、周囲の視線がとても痛い。
「ほんと、見せつけよって……」
「まぁまぁ、若いっていいわねー」
「そうだな。若い頃にしかできんこともある」
はやて、シャマル、シグナムの三人から話題にされている様子だ。
「なあ、ザフィーラ、ヴァイス」
「どうしたヴィータ?」
「慣れってさ、怖いよな」
「全くだ」
「ホントっすね」
傍観者組は悟りを開きだすし、にやにやしながらこちらを見ているものもいる。
ティアナたちがいないのは幸いだが、見世物にされるのは辛い……
……………だからと言って、なのはに甘えられるのが嫌なわけではない。
むしろ普段よりもかわいく見えるし、嬉しくはある。
皆に見られていさえしなければ、なのだが。
「ふふ~ん♪」
しかも超が付くほどの上機嫌。
気のせいかはやてを見てニヤリ、としていたような……
「ねぇ、しろうくん?」
「な、なんだ?」
「だーい好き!」
不意打はやめてほしい。柄にもなく赤面してしまったではないか。
またはやてにネタを……と、はやてがからかって来ないことを不審に思っていると、それは聞こえてきた。
「……なんでや」
「は、はやてちゃん?」
「なんで私には男がよって来ないんや!」
「「「「ノリに着いていけないから(でしょう)」」」」
ヴォルケンリッター、完璧に息があっている。
「ノリを棄てた八神はやてはただの女の子や!」
「そ、その方がモテるんじゃないスか?」
ヴァイスの発言に対し、はやてはと言うと。
「私はありのままを受け入れてくれる男がエエんや!」
「ユ、ユーノさんとかは?」
「ユーノ君はアルフがおるからなぁ……ちくしょう」
「そ、それならヴェロッs「誰かいないんか!?私のノリに着いてこれる男は!?」」
ヴァイスの発言なんぞ全く聞いていないようだ。確かにヴェロッサならばついてこれる上にありのままを受け入れてくれそうなものだがな。
「全く、二人だけで大人の階段登りおって……」
はやてはここぞとばかりに愚痴を言っている。
ザフィーラが宥めようとしている。頑張れ常識人。
「ねぇ……しろうくん?」
その様子を眺めていると、なのはが声をかけてきた。
「なんだか、熱いな……」
そう言うと、いきなり上着を脱ごうとしだした。
「なぁっ!?なにをしてるなのは!?」
「熱いの……」
これは……まずい!不味すぎる!
とりあえず………
「不幸だああ!!」
そう叫ばずにはいられなかった。
………………………………………………………………
「はぁっ、はぁっ………」
「んん~、もう、しろ~くん、そこばっかいじらないでぇ………えへへ」
あの後何とか部屋まで戻ってきて、なのはをベッドに降ろすと、速攻で服を脱いで下着姿になり、爆睡してしまった。そしてこの寝言である。正直勘弁してほしい。
私はこの時誓った。―――なのはを泥酔させるまい―――と。
後日、このことを覚えていた三人組はと言うと………
「見られた……。あんなみっともない姿士郎君に見られた…………」
と、落ち込みまくりで地面に『の』と書き続けるなのは。
「またやっちゃった………でもランス嬉しそうだったしいいか」
反省しつつもまたやりそうな感じのする泥酔常習犯のフェイト。
「たまには愚痴ってもいいじゃない。にんげんだもの」
どこぞのみ●をみたいなことを言っていたというはやて。
そんな姿が三人の新たな配属先で見られたという………
後書き
最近ちょっとスランプ気味です。
そして眠い………!
でも頑張ります(´・ω・`)
それでは\(^o^)/
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