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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OGs
  0124話

「心当たりはある。だが、その前に現状の整理から始めさせてもらおうか」

 レモンの言葉に頷きつつも、まずはこのホワイトスターの事を説明する。

「まず、この衛星基地の名前はホワイトスターと言うがこれはいいな。これを作ったのはエアロゲイターという、俺達の世界では接触した事のない異星人だ。だが、この異星人はインスペクターと同等の勢力を築いているらしい」

 インスペクターと互角の勢力という事を口にした途端、ブリーフィングルームの中がざわめきに包まれる。
 ここにいる技術班は全員俺と同じ世界の生まれだ。すなわち、地球が一度インスペクターに占領されたという事実を知っている。そのインスペクターと同等の異星人となればさすがに動揺もするか。
 正確にはこのホワイトスターを使っていたのはエアロゲイターではなく、エアロゲイターに洗脳された地球人だったのだが。

「そのエアロゲイターだが、地球に侵攻したのは地球人を兵器として利用するという目的の為だった。このホワイトスターはその戦闘兵器として捕らえられた地球人の為のものだ。つまり……」
「普通に生活する分には全く困らない、という事ね?」

 レモンの言葉に頷く。

「そうなる。このホワイトスターは俺の知ってる限りでも食料を生産する為のマルチプルファーム『キブツ』や、機動兵器の生産プラント、他にもエアロゲイターの技術が大量に詰め込まれている筈だ」

 俺の言葉が進むにつれて、技術班の面々の顔が再び好奇心で輝き始めた。あちらの世界を一度は支配したインスペクターと同等の異星人が持つ技術。それは科学者や開発者、整備員として非常に興味深いものなのだろう。

「それと、これはレモンに取って有益だと思うが、エアロゲイターはハイブリット・ヒューマンやバルシェムと呼ばれる人造人間を作っていたらしい。Wシリーズの研究に役立つと思う」
「へぇ……それはちょっと興味が引かれるわね」

 これまで冷静に俺の説明を聞いてきたレモンだが、やはりWシリーズには強い思い入れがあるのだろう。その目を好奇心で光らせている。

「……さて、このホワイトスターについて俺の知ってる事はこのくらいか。他にも色々とあると思うが、それは実際に調べてみないと分からないな」

 俺の原作知識によるホワイトスターに関してはこんな所か。

「で、先に言った心当たりについてだが。アギュイエウスが搭載されているトリニティゲインを使えばこの次元の狭間から脱出する事が出来る可能性がある。他にリュケイオスが空間倉庫の中に入っているから、そちらを使うのもありだろう」

 再びざわめく室内。インスペクターと同等の異星人の残した技術の塊であるホワイトスターに、次元の狭間から脱出する目処も立った。技術班としてはまさに災い転じて福となすといった感じだろう。だが、そう美味い話は無かったりする。

「喜んでいる所を悪いが、この次元の狭間から脱出したらこのホワイトスターはもう使えないと思ってくれ」
「何故ですか!?」

 反射的にだろう、1人の男が聞いてくる。他の面々も声には出していないが、表情には不満がある。

「それはそうだろう。もし俺達の世界なり、あちらの世界なりに戻れたとして、コロニー並みの大きさを持つこのホワイトスターを隠しておけると思うか? 俺はまず無理だと思う。そして見つかれば俺達の世界では恐らく連邦政府が何だかんだと理由をつけて接収するだろうし、それ以前に俺達は反乱軍扱いだからな。あっちの世界は言うまでもないだろう。このホワイトスターはエアロゲイターのものだと認識されている。おまけに現在の連邦軍は超タカ派であるケネスが権力を握っている。姿を見せた途端即攻撃されるのは間違いない」

 技術班は俺の言葉に不承不承頷く。

「だから俺から出来る提案は3つだ。1つ目はこのホワイトスターの事はさっさと忘れて、すぐにでもシステムXNで次元の狭間を脱出する。2つ目は暫くこのホワイトスターを調べて、満足したらシステムXNで次元の狭間から脱出する。3つ目はいっその事ホワイトスターを俺達シャドウミラーの居住地と定める」

 どれも一長一短だが、安全度だけで考えれば3つ目のここを居住地にするというのが一番だと思う。もっとも、その前に本当にこの次元の狭間でホワイトスターが安全なのかどうかをきちんと確認しなくてはいけないだろうが。
 技術班の面々はどの案がいいのかを話し合っている。こうして聞いている限りでは、殆ど全員が2つ目と3つ目のどちらかを選んでいて、すぐに帰るというのを選んでいる者はいないようだ。

「取りあえずこうしてざっと聞いてる限りではすぐに帰る、という選択をしたい奴はいないと考えていいのか?」

 そう声をかけて見回すが、どの顔も当然だとばかりに頷いている。

「なら、取りあえずは長期的にこのホワイトスターにいる事は決まりな訳だから、まずはホワイトスターの内部を調査してみてはどうだ? その結果次第では意見を変える奴も出てくるだろうし」

 俺のその言葉に再度全員が頷く。どうやら、まずはホワイトスター内部を調べてから決めるという事になりそうだ。
 まあ、システムXNがあればこのホワイトスターを基地としながら、一時的に次元の狭間を出てまたここに戻って来るというのも出来ない訳じゃないだろう。それにはトリニティゲインを持っていかないといけないから、空間倉庫を使える俺も一緒に行くとかしないといけないだろうが。

「取りあえず今日は皆も疲れているだろうし、内部の調査は明日以降にしてはどう?」

 これまで黙って俺と技術班のやり取りを見ていたレモンが提案する。
 それもそうだ。緊張していたので自覚がなかったが、今日はドルムの外部でヒリュウ改やクロガネの部隊と戦い、ヴィンデルをこの手に掛け、アインスト空間に引きずり込まれてアインストの親玉にトドメを刺し、次元の狭間に呑み込まれ、ホワイトスターの中に避難するというとんでもない1日を過ごしたのだ。それを意識した瞬間、どっと疲れに襲われる。

「それもそうだな。取りあえず今日はここで解散とする。明日からはホワイトスターの調査に入るから参加したい者は明日またここに集まるように。レモン、量産型Wの方はよろしく頼む」
「ええ、任せておいて」

 その言葉で今日は解散となった。





 このホワイトスターの調査を開始してから2週間が過ぎた。調査自体は量産型Wや技術班の協力もあり順調に進んだ。だが、何しろホワイトスターの大きさ自体が直径約40kmとその辺のコロニーと同程度なので2週間で全てを調査するのは無理だった。
 調査に関しては、ホワイトスターの中心と思える制御施設、動力区画、マルチプルファーム、機動兵器生産プラント、生活区画、そして各種研究施設がメインとなる。

 制御施設に関しては、原作でジュデッカがいた場所がこのホワイトスターの制御を司る区画だった。どうやらジュデッカ自身がこのホワイトスターの制御を司っていたらしいが、そのジュデッカがない現状ではホワイトスターの機能を完全に使いこなすのは不可能となっている。特に原作でもあったホワイトスターごと転移するという機能はジュデッカによる制御が大きかったらしく現状では使用不可能だ。だが、不幸中の幸いと言うべきかエネルギーフィールドの形成やその維持、ホワイトスターの基本的な機能は使用可能だ。この事から考えるに、ジュデッカはホワイトスターの戦闘能力に関する部分を制御していたのだろう。……エネルギーフィールドの展開は何故かホワイトスターから可能だったが。その辺の細かい調査に関しては、技術班のこれからに期待する。

 動力区画に関しては、完全なEOTとなっている。機能が限定された一種のズフィルード・クリスタルの技術が使われているらしく、自己修復機能を持つ永久機関で完全なメンテナンスフリーとなっている為に迂闊に手を出せない状況だ。

マルチプルファーム『キブツ』に関してはどのような技術かはまだ不明だが、食べ物の合成すら可能で、いくらでも取り出す事が可能。味も地球の食べ物に比べてそう劣っている訳ではない。原料等は不明だが、技術班の報告によると一種の元素変換を行っているのではないか? との指摘もある。これも一種のEOTだろう。また、ファームという名称通り農場や牧場としても使用可能だが、現在は何も無い状態。

 機動兵器生産プラントに関しては、オペレーションSRWで突入したヒリュウ改とハガネの部隊が破壊したらしく、修理しないと使い物にならないと判断された。ただし、基本的にEOTを用いた技術が多いので修理には相当の時間が掛かると思われる。幸いなのは、メギロートの生産ラインが3つ程無事だった事か。基本的には偵察用に使われるメギロートだが、戦闘力自体はその辺のPTと互角に渡り合えるレベルだし、何より無人機というのが非常に嬉しい。生産時にマスター権限やその他を入力しておけば問題無く労働力として使用可能だろう。人数の少ない俺達シャドウミラーとしては非常に有り難い。

 生活区画に関しては、普通の街と同じようなものが揃っていた。これは恐らく捕らえた人間にストレスを感じさせない為と思われる。実際、この生活区画があるおかげで技術班の面々はストレスを感じずに活動しているのだから。また、現在は150人に満たない人数なので1つの生活区画に集まっているが、他にも同様の生活区画が多数ある事が報告されている。

 そして技術班が大喜びしたのが各種研究施設。まさにEOTの塊と言ってもいいその施設を熱心に調べていた。……いずれ、エアロゲイターとシャドウミラーの技術が融合して妙なものが出来なければいいんだが。
 また、ハイブリット・ヒューマンの生成チャンバーがある研究室はレモンが使う事になった。これでWシリーズの研究もより進むと非常に嬉しそうにしていたので、いずれより高性能な量産型Wが生まれるだろう。ただし、Wナンバーズに関しては現在予定はないと言っている。ラミアやウォーダンの件で何か思う所があったのかもしれない。





「ふぅ、この2週間で判明した所はこんなものか」

 レモンから渡されたレポートを机の上に投げ出して一息吐く。
 ホワイトスターの調査を始めてまだ2週間なのだが、技術班の面々は精力的に動き回ってかなりの事が判明していた。ちなみに、直径40kmのこのホワイトスターだが、これも技術班の調査によると防壁や装甲を何重にも重ねて作られており、ホワイトスターの居住可能な施設自体は25~30km程度らしい。10km近い防壁と聞いて驚いたが、ある意味納得もした。
 取りあえず一通りの大雑把な調査は終了したので、明日はまたブリーフィングルームに集まってこれからの事を話し合う予定だ。





「さて、今日は報告の前に1つ決めておきたい事がある」

 レモン率いる技術班、エキドナ、そして俺の23人がブリーフィングルームへと集まっていた。そして早速これまでの報告を始めようとした技術班の1人を遮って俺が皆に声をかけたのだ。

「何ですか?」
「リュケイオスの設置場所だ」

 リュケイオスの言葉にざわめきが広がる。

「そもそもアギュイエウスはレモンが色々と改良してヘリオス無しでも普通に動作するようになったと言ってもいいだろう。だが、リュケイオスは俺がずっと空間倉庫へと保管していたからアギュイエウスのように改良されていない、あちらの世界にあった状態のままな訳だ。いずれこのホワイトスターから出るにしろ、ここをシャドウミラーの居場所として定めるにしろ、物資搬入とかを考えるとリュケイオスはあった方がいいだろう。一応このホワイトスターは完全に自給自足態勢が整っているとは言え、EOTがぎっしりでまだ解析出来ていない所の方が多い。いざという時の手段はなるべく多い方がいい」
「そうね。確かにアクセルの言う通りかもしれないわ。でも、どこに設置するか……難しいわね。転移の際に機動兵器を使う事も考慮に入れると、格納庫の近くでどうかしら?」
「え!? 研究施設の近くは駄目なんですか?」

 技術班の1人がそう声を上げるが、レモンにじっと見つめられるとそのまま黙り込んでしまう。

「興味があるのは分かるけど、そうすると皆がそれぞれ自分の近くに、となるに決まってるでしょう。だからこそ格納庫の側なのよ」
「はい……」

 レモンの強権によりリュケイオスの設置場所は格納庫近くに新たに作るという事に決定した。
 ……ヴィンデル亡き後、殆ど済し崩し的に俺がシャドウミラーの指揮官みたいになってるけど、実はこのシャドウミラーで一番権力を持ってるのってレモンなんだな、と実感した出来事だった。 
 

 
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:34
PP:55
格闘:242
射撃:260
技量:252
防御:249
回避:277
命中:299
SP:414
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP20
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???

撃墜数:170 
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