| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

転生とらぶる

作者:青竹
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

スーパーロボット大戦OGs
  0121話

「で、これからどうするの?」

 レモンがそう聞いてきたのは恥ずかしげもなく流していた涙がようやく止まり、落ち着いた後の事だった。

「なるべく早くここを脱出する。このままドルムの中にいれば、恐らくアインストの巣へと行く事になるからな。だが、その前に他のメンバーのこれからを決めておきたい」

 そう。既に大分人数が減ったシャドウミラー隊だが、俺とレモン以外の人間もその数は少ないがいるのだ。特にレモンの部下の技術班はあちらの世界にいた時と同じ数が丸々残っている。あちらの世界で俺達に合流した者も、数は少ないが何人かいる。

「量産型Wはいいとして……W16、お前はどうする?」

 俺とヴィンデルのやり取りを黙って見ていたエキドナへと声を掛ける。

「私はもちろんレモン様とアクセル隊長と行動を共にさせて貰います」

 何の躊躇もなく言い切るエキドナ。その様子は一見すると以前までと変わらないようにも感じるが、俺は口元に微かな笑みを浮かべているのに気が付いていた。ラミアと同じく自我が確立しつつあるのだろう。

「……そうだな。とりあず、シャドウミラーに所属している人間に連絡を取ってくれ。『シャドウミラー隊の指揮官であるヴィンデルが死んだ事により、シャドウミラー隊は解散とする。各自脱出するように。残っている機体は好きに使っても構わない。行く場所が無い者はギャンランドへ集合せよ』だ」
「了解しました」

 エキドナが早速コンピュータでシャドウミラー隊所属のメンバーへと通信を送っている。

「さて、とにかく俺達はギャンランドへ行くとしよう。このドルムの異常重力から脱出さえ出来れば後はどうにでもなる」
「……でも、重力異常がかなり強くなってきてるわよ? これから脱出が出来るかしら?」
「どのみちここにいればアインストの巣へご招待だ。脱出出来るにしろ、出来ないにしろ、戦力は整えておきたい。……一緒に来てくれるんだろう?」

 レモンへと手を伸ばす。

「当然でしょう。私が貴男の側を離れると思ってるの?」

 その手を取るレモン。そのまま周囲で作業をしていた量産型Wやエキドナと共に、作戦司令室を出て行く。
 部屋から出る時、一瞬だけヴィンデルの遺体へ視線を向ける。
 ……じゃあな、ヴィンデル。先に逝ってろ。俺とレモンもいずれそっちに行く事になる。そうしたらまた3人で集まろう……





 作戦司令室にいたメンバーで格納庫へと入ると、既にそこには量産型Wと技術班のメンバーが揃っていた。嬉しいのか悲しいのか分からないが、俺の部下に配属されていた数少ない人間は1人もこの場にいない。恐らく全員が個々に脱出したのだろう。

「レモン様、アクセル隊長。どうやらこれで全員のようです。また、格納庫にあった機動兵器等は全てギャンランドに収納済みとの事です」

 エキドナの言葉を聞き、そこに集まった者達を見回す。量産型Wが約100人、技術班が20人。合計約120人だ。
 その人数の前に出て、口を開く。

「さて、早速で悪いが時間がない。各自ギャンランドに搭乗してくれ。すぐにこのドルムを脱出する」
「アクセル隊長、質問いいですか?」

 そう尋ねてきたのは、技術班の1人だった。

「何だ?」
「ギャンランドで脱出するとの事ですが、ワンダーランドはどうしますか?」

 ……そうか。そう言えばワンダーランドがまだ残っていたな。このままドルムへ置き去りにするのも馬鹿らしいし持って行くか。

「ワンダーランドに関しては、俺の特殊能力を使い収容するから心配するな」
「特殊能力?」
「詳しい事はドルムを脱出して一段落したら教えてやる。今はとにかくギャンランドに乗り込むように」
「了解」

 その返事と共に、皆がギャンランドへと搭乗していく。そんな様子を見ている俺へレモンが声を掛けてきた。

「いいの?」

 何を、と問う必要はない。俺の特殊能力の事だろう。

「ああ。こんな俺達に付いてきてくれる馬鹿な奴等だ。俺の秘密を知った所でおかしな事にはならないだろう」

 技術班の面々の濃い性格を思い出し、苦笑を浮かべながらレモンに話す。

「さて、まずはワンダーランドを収容してくるから、レモンは先にギャンランドで出撃準備を整えていてくれ」
「ええ。なるべく早めに戻って来るのよ」

 レモンの問いに頷き、ドルムの内部を移動する為のエアカーのようなものに乗りワンダーランドの近くまで移動する。

「さて、お前とも何だかんだで長い付き合いだが……このままここで朽ちるよりは俺と来た方がいいだろう? ……収納」

 ワンダーランドの装甲へと触りながら、空間倉庫へと格納する。
 ワンダーランドの巨大な姿が消えたその瞬間、ギャンランドの方からざわめきが聞こえてきた。どうやらさっさとギャンランドに乗れと言ったにも関わらず、まだ残ってこちらを見ていた奴等がいるらしい。
 身の危険と知識欲を比べて、知識欲を重視する。それは科学者や研究者としては当然の事だ。それが過ぎればアギラのようになってしまうのだが、レモン率いる技術班ならその心配はないだろう。
 案の定、ギャンランドの乗降口には数人の技術班の姿があった。

「アクセル隊長、今のは……」

 こちらへと声を掛けてくるが、それを無視してギャンランドの艦内へと押し込む。

「いいからさっさと中に入れ。時間がないと言っただろう」
「で、ですが!」
「話は後で纏めて聞いてやる。それよりも急がないとアインストの巣に強制的に招待されるぞ」

 技術班の男の頭を軽く叩き、ギャンランドのブリッジへと向かう。

「アクセル、こちらの準備は全て整ったわ」
「機体は全て積み込んだと聞いたが、トリニティゲインも積んであるな?」
「ええ。格納庫の中にあったものは全てギャンランドの中よ」

 よし。原作でアインストがクロガネやヒリュウ改を自分達の巣へと転移させるのは、システムXNを利用した。つまりトリニティゲインがここにある以上は、アインストの巣へは引きずり込まれない筈だ。
 ……イレギュラーな事態が起きなければ、だが。

「アクセル隊長。ドルムの装甲が未知の物質に侵食されています」
「ちぃっ、始まったか!? インスペクターも、もう少し耐えられると思っていたんだが……それだけ奴等の力が強かったと言う事だろうな」

 話の流れとしてはアギーハとシカログが倒され、ウェンドロが出現。そのウェンドロと戦っている時にメキボスが援軍に来る。しかしウェンドロの小細工の為メキボス撃墜。その後、ウェンドロが倒されてホワイトスター――ここではドルム――の構造材がアインストに侵食されるという流れの筈だ。この一連の流れでは倒さないといけない相手が結構いるので、時間的猶予はあると思っていたのだが……予想外に早い。いや、早すぎる。キョウスケ達は俺の干渉のせいで原作よりもその力を増したのかもしれない。

「重力異常はどうなっている!?」
「次第に強くなってきています。また、ドルム周囲を何らかのエネルギーフィールドが覆い隠すように展開しており、ドルムから出港出来ません」

 量産型Wの報告に思わず舌打ちをする。

「アクセル、大丈夫なの?」
「その筈だ……。いや、その筈だった。重力異常にエネルギーフィールド。俺の知っている歴史通りに進んでいる。このエネルギーフィールドが展開される前にドルムを脱出するのが最善だったんだが」
「一歩遅かった訳ね」
「ああ。だがトリニティゲインがこちらにある以上、アインストの巣との通路が開く事はない……いや、待て」

 何だ、何かを忘れている気がする。システムXN、インスペクター、ドルム……!?

「ドルムの転移装置を使う気か!?」

 原作でアインストの巣とこの空間を繋げるのは、本来ならシステムXNにアルフィミィが干渉する事で成功した。だが、そのシステムXNは現在こちらの手にありアルフィミィが手を出せない。普通はそこで終わりの筈だ。だが、あのアインストがそれだけで諦めるとは到底思えない。何らかの手を使い、ドルムにある転移装置を改変するなりなんなりして無理矢理アインストの巣とこちらを繋げるとは考えられないか?

「アクセル隊長、光がっ!」

 エキドナの声を聞き、ブリッジのモニタを見るとドルムの中心部分と思われる場所から目が眩むような眩い光が産みだされていた。

「ちぃっ、やっぱりか。全員衝撃に備えろ! アインストの巣に引きずり込まれるぞ!」

 俺のその言葉がギャンランドにいる皆に聞こえたのかどうかは分からない。なにせ光を見たと思った次の瞬間には既にギャンランドごとアインストの巣と思われる空間へと引きずり込まれていたのだから。
 周囲は赤い霧のようなものが漂っている宇宙空間……とでも表現すればいいのだろうか。取りあえず言えるのは、ここは地球周辺の宇宙空間ではないという事だ。もっとも、アインストの巣である別空間なのだから当然なのだが。

「……無事か?」

 俺と同じく、呆然と周囲の異空間を見回しているレモンへと声を掛ける。

「え、ええ」
「こちらも無事です」

 エキドナもどうやら無事のようだ。

「これが、アインストの巣なの?」
「恐らくな」
「レモン様、アクセル隊長。座標軸が特定出来ません。ドルム、月、コロニー、地球。全てが確認不可能です」
「アインストの巣で確定、か」
「で、どうすればこの空間からの脱出が出来るのかしら?」
「ここはアインストの巣だ。つまり……」
「アインストの親玉を倒さないと駄目って訳ね。でもこっちの戦力は大分減っているわよ? 私達だけで勝てるかしら」
「そうだな。一応当てはあるが……おい、念の為だ。ステルスシェードを展開しておけ。……もっとも、アインストに効果があるかどうかは分からないがな」

 俺の指示に従い、量産型Wがギャンランドのステルスシェードを展開させる。

「それと、恐らくクロガネとヒリュウ改もこちらに飛ばされてきている筈だ。なんとか探してみろ」
「なるほど、彼等の力を借りるって訳ね。……でも、今まで何度も戦ってきた仲なのよ? 大人しく協力してくれるかしら?」
「いや、何も正面から協力する必要は無い。ようはアインストのボスを倒せればいい訳だしな」

 そう、まさか正面から堂々と一緒に敵を倒そうなんて言って共に戦う……と考える程ヒリュウ改やクロガネも甘くはないだろう。……いや、あの面子なら意外と行けるか? まぁ、どのみち俺にその気はない。奴等から隠れて援護するというのがベターだろう。

「取りあえず俺はグロウセイヴァーで出る」
「私やW16は置いて、1人で行く気?」
「ああ。レモンにはギャンランドの指揮を、W16には念の為に防衛を頼む」
「……戻って来るわよね?」
「当然だ。ヴィンデルにも生き残れ、と言われたしな。あんな別れ方をしておいて、1時間も経たずにあの世で再会なんて事になったら何を言われるか分かったものじゃない」
「そう、なら私はアクセルを信じてるわ。無事に私の所へ戻ってきてね」

 レモンはそう言うと、こちらへと近づき唇を重ねてくる。

「勝利の女神の唇なんだから、効果は保証付きよ」

 自分で自分の事を勝利の女神と例えたのが恥ずかしかったのか、珍しくその頬をうっすらと赤く染めている。
 そんなレモンの様子を見て、改めてここが俺の帰ってくる場所だと実感する事が出来た。そう、俺は必ずレモンの下へと帰ってくる。

「ああ、必ず戻って来る。……ヒリュウ改とクロガネは発見したか?」
「はい。ギャンランドから10時の方向に巨大なアインストの反応が約10。それを挟んだ向こう側にヒリュウ改とクロガネ、その所属部隊の反応を確認しました。どうやら既にアインストとの戦闘に突入している模様です」

 奴等が戦っているのはアルフィミィか……あるいは既にノイレジセイアか。恐らくは前者だと思うが、油断は出来ない。

「レモン、W16、このギャンランドを頼んだぞ」

 レモンとエキドナへとそう言い、格納庫へと向かった。 
 

 
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:32
PP:130
格闘:234
射撃:252
技量:244
防御:241
回避:269
命中:291
SP:398
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP20
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???

撃墜数:169 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧