転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OGs
0119話
「お前の得意な距離では戦ってやらんぞ!」
そう叫びながら、アルトアイゼン・リーゼが左腕の5連チェーンガンを撃ちながらこちらへと突進してくる。自分の得意な近距離戦闘へと持ち込むつもりなのだろう。既にその右腕に装備されているリボルビング・バンカーを振りかぶりいつでも発射出来る態勢を取っていた。
「ふん、確かにグロウセイヴァーは高機動射撃戦闘用の機体だが、別に近接戦闘が苦手な訳ではないぞ! アダマン・ハルパー、起動! ついでにこれも貰っておけ!」
胸部装甲を展開し、こちらへと突っ込んでくるアルトアイゼン・リーゼへと多段頭ミサイルのファイア・ダガーを発射。同時に、頭部に装備されているバルカンポッドから牽制のバルカンを発射する。
だが、己の装甲に絶対の自信を持っているのだろう。キョウスケは回避もせずにそのまま突っ込んでくる。バルカンがその装甲に弾かれ、ファイア・ダガーは表面を傷つける事しか出来ない。それは機体の装甲だけに頼ってる訳ではなく、ブースターを細かく調整して着弾の瞬間に上手く衝撃を受け流しているのだ。
「これは多少古くさい武装だが……威力は関係ない!」
こちらの攻撃を悉くいなし、その射程距離内に詰めたアルトアイゼン・リーゼが振りかぶった右腕を振り下ろしてくる。
「そんな簡単にやられる訳にはいかないんでなっ!」
振り下ろされたリボルビング・バンカーの杭の先端。そこにアダマン・ハルパーの大鎌の刃を叩きつける!
ギャギャギャっという、聞き苦しい音をたてながら撃ち込まれた杭は大鎌に受け流され、あらぬ方向へと飛ぶ。
「まだだ!」
叫ぶキョウスケ。その理由はすぐに分かった。アルトアイゼン・リーゼの特徴的なその角が青白く光っている。プラズマホーンかっ!
咄嗟にリボルビング・バンカーを受け止めた大鎌の柄の部分を勢いよく振り上げ、アルトアイゼン・リーゼの頭を下から殴りつけた。
「ちぃっ、さすがにやる」
そう吐き捨てたキョウスケは、さすがにこれ以上の攻撃をする事なく後方へと下がり、一度こちらと距離を取る。
「オペレーション・プランタジネットの時に比べると、随分と腕を上げたな」
「ああ。あれだけの辛酸を舐めたのだ。このくらいは出来るようにならなくてはダイテツ艦長に顔向け出来ん」
ダイテツ・ミナセ。アインストとインスペクターを相手にするのに、あの人物程キョウスケ達を引っ張るのに相応しい人物はいなかっただろう。リーを止めきれなかったのが今でも悔やまれる。
だが、過去に目を向けても意味はない。目を向けるべきは過去ではなく未来。そう、キョウスケ達がインスペクターやアインストを倒す未来だ。その為に……
「こちらも少々本気で行かせてもらおう」
「……来い」
「ファントムっ!」
T-LINKシステムを通して、ファントムが俺の意志通りに動く。28機のうち14機がレーザーブレードを展開。残る14機はグロウセイヴァーの背後でレーザー弾を撃ち込む用意をする。
「その武器は既に何度か見たぞっ!」
テスラ・ドライブを使いレーザーブレードの攻撃を回避しつつ、両肩のハッチを展開。
「っ!?」
それを見た瞬間にファントムをこちらへと引き戻させるべく念じたが、既に遅かった。
「無駄に火薬ばかり多くてな、威力は受けて確かめてみろ。アヴァランチ・クレイモア!」
キョウスケのその言葉と共に、展開された両肩のハッチから大量の火薬入りのチタン製弾丸がばらまかれた。広範囲に、しかも大量にばらまかれたそれはファントムに回避する隙すら与えずに撃墜していく。
「くそっ、半分近く持って行かれたか」
ベアリング弾の攻撃を受けて破壊されたファントムは全部で12機。2機だけが位置的な幸運もありまだ使用可能な状態で残っている。しかしそれだって無傷という訳ではなく、それなりのダメージを受けていた。
安心して使えるかどうかと聞かれるとちょっと厳しい。それこそ捨て駒なんかにしか使えないだろう。少なくても精密な操作を必要とする攻撃には使えない。
「確かにその武器は初見殺しとも言えるだろう。だが、一度見てしまえばそれなりに対策は思いつく」
「ほう……なら、これはどうかな? システムXN、起動。転移フィールド生成開始」
ビームガトリング砲とリニアレールガンの砲門を展開し、システムXNを起動させる。同時に、グロウセイヴァーの周囲にゆっくりとであるが転移フィールドが形成され始めた。
「ちぃっ、させるかっ!」
さすがに転移による奇襲攻撃をさせるのは不味いと思ったのだろう。転移フィールドが形成される前にそれを阻止すべくこちらへと突っ込んでくる。単純な攻撃ではこちらに防がれると悟ったのか、再度両肩のハッチを展開してアヴァランチ・クレイモアの発射態勢に入っている。
「ふん、やはりそう来たか。アダマン・ハルパー、モード・イージス!」
システムXNの発動をキャンセルし、ビームガトリング砲とリニアレールガンの砲身を折りたたむ。右手で持っていたアダマン・ハルパーで虎龍王と戦った時に使ったのと同ような、グロウセイヴァーを覆い隠す程の巨大な盾を形成する。
同時に金属が擦れるような音が鳴り響く。アヴァランチ・クレイモアの弾丸がぶつかっている音だろう。
そして残弾もなくなったのか、音が途切れた。
「アダマン・ハルパー、ナイン・テールモード!」
俺のその命令と同時に、殆ど一瞬でイージスの盾が9条の鞭へと姿を変える。
「ファントムは一度見て対抗策を思いついたらしいが、これはどうだ!」
宙を走った9条の鞭は、アルトアイゼン・リーゼへと叩きつけられる。
「うおおおおおおっっっ!」
だが、キョウスケはその攻撃を左肩のアヴァランチ・クレイモアが詰め込まれているハッチを盾代わりにした。その結果、左のハッチはボロ屑のようになるがそれ以外には殆ど損傷無く9条の鞭をやり過ごす事に成功する。
「死中に活あり! 油断したな、アクセル!」
左肩のハッチを吹き飛ばされた勢いをも利用して、グロウセイヴァーの左側へと回り込み、右手に装備されたリボルビング・バンカーを振り上げる。
左側!? ちぃっ、左腕は殆ど使えない。ならこちらも。
「T-LINKシステム、フルコンタクト。念動フィールド、最大出力!」
だが、念動フィールドで攻撃を防ぎきれるとは思っていない。なにせ『絶対的な火力をもって正面突破を可能とする機体』がコンセプトのアルトアイゼンをさらにパワーアップした機体がこのアルトアイゼン・リーゼなのだ。
「バンカー! いけぇっ!」
キョウスケの叫び声と共に振り下ろされたリボルビング・バンカー。俺は念動フィールドを最大出力で展開し、少しでもその威力を弱める事に集中する。
「うおおおおおおおおおおおおっ!」
だが、俺の念動力を最大限に引き出した念動フィールドでも、リボルビング・バンカー相手では保ってほんの数秒だった。次の瞬間には念動フィールドを突き破り、杭が撃ち込まれ……
「させるかっ! グレイプニルの糸、起動!」
杭の切っ先に殆ど動かないグロウセイヴァーの左手を向け、グレイプニルの糸を起動。そのままグロウセイヴァーの左手ごとリボルビング・バンカーの杭を絡ませる。
ギャリィッ
激しい振動と共に、そんな衝撃音が聞こえたような気がする。その衝撃を堪えながら機体の状態をチェックすると、放たれたリボルビング・バンカーの杭はグロウセイヴァーのグレイプニルごと左手を砕いていた。
だがその左手を盾にしたおかげで、それ以外の被害は殆ど無い。
そして死中に活ありなら、次はこちらの番だ。
「ファントムっ!」
アルトアイゼン・リーゼの後方へと回り込んでいた計20機のファントムから一斉にレーザー弾が発射され、それがアルトアイゼン・リーゼの背中へと次々に着弾する。
「ついでだ、これも食らえ!」
それを見ながら、無事だった右手でアダマン・ハルパーを大鎌の状態へと戻し、振り下ろす。
「ちぃっ、このままやられる訳にはいかんっ!」
だが、なんとアルトアイゼン・リーゼは振り下ろされた大鎌を青白い光を纏ったその角、プラズマホーンで受け止めた。
「この至近距離なら……ファイア・ダガー発射!」
胸部装甲を展開し、ファイア・ダガーを発射する。
先程は殆ど無効化された多弾頭ミサイルだが、この至近距離なら同じ回避の仕方は無理な筈だ。
だが、またしてもキョウスケはこちらの予想を超える。左腕に装備されている5連装チェーンガンをこの距離から撃ち放ったのだ。
「自爆する気かっ!?」
グロウセイヴァーとアルトアイゼン・リーゼの間で複数の爆発が起き、その爆風で吹き飛ばされて2機の距離が開く。
くそっ、攻撃をまともに食らわずにさらに距離を取るか……以前に比べると本当に強くなっている。こちらの予想を超える程に。
こちらは左腕とファントム約半分を持っていかれた。それに比べてアルトアイゼン・リーゼは左肩のアヴァランチ・クレイモアのハッチだけか。こっちの方がダメージは大きいな。だが、こちらの攻撃手段はまだある。クロノスに接続されている射撃武器は全て無事なのだ。
「ランツェ・カノー……」
だが、その言葉を最後まで言う事は出来なかった。唐突にレモンからの通信が入ったのだ。
「アクセル、そこまでよ」
「……何があった?」
深呼吸をして、意識を戦闘から切り替える。シャドウミラーの最重要機密とも言えるシステムXNの調整をしているレモンからの通信だ。何か異常事態でも起こったのだろう。
「ドルムの外周宙域に大規模な重力異常が発生しつつあるのをセンサーがキャッチしたのよ」
「重力異常……まさか!?」
「ええ。恐らくアインスト……それもボスクラスか……あるいは、もっと上か。どうやら本命が来るみたいね。ヴィンデルは予定を繰り上げるつもりよ」
「……そうか。分かった。俺にもやる事があるし戻る。それと、グロウセイヴァーの左腕の修理とファントムの補充の用意をしておいてくれ」
「ええ。分かったわ」
レモンからの通信が切れ、俺はアダマン・ハルパーをアルトアイゼン・リーゼへと向ける。
「悪いが、お前達以外の客が来るようだ。俺はその準備の為に一時退かせて貰う」
「客だと? ……っ!? まさか」
「ああ。俺もお前も、本当にアインストには縁があるな」
「やはり、アインストか」
「……最後に一つだけ教えておこう。アルフィミィ、彼女を失うな。彼女はお前達の力となる存在だ」
アルフィミィという名前を出したのが余程意外だったのか、その顔には驚愕の表情を浮かべている。
「アクセル・アルマー……貴様、本当に何者だ?」
「さて、な。いつも言っているだろう? 俺に勝てたら教えてやると。今回は惜しかったが、引き分けって所だからな。このくらいの情報で納得しろ」
「……」
無言でリボルビング・バンカーを降ろすアルトアイゼン・リーゼ。本音では俺をこのまま行かせたくはないんだろうが、アインスト達との三つ巴の戦いよりはマシだと判断したんだろう。
「……行け」
「ああ、感謝する。そうだな、素直に行かせてくれる礼にもう1つだけアドバイスをしておこうか。お前達は強い。それこそインスペクター相手ならなんの問題もなく勝てる程にな。だが、アインストは別格だ。あれの大本は危険すぎる。決して油断をするな」
「アクセル、お前は……いや。何でもない。忠告はありがたくもらっておこう」
その言葉を最後に通信を切り、ドルムへと移動を始める。
「W16、聞こえているか? レモンからの通信は聞いたな?」
「はっ、隊長がこちらと合流次第、私も帰還しますのでお急ぎ下さい」
モニタに映るヴァイサーガは装甲に軽い損傷を受けているだけで、ほぼ無傷と言ってもいい状態だ。ただ、代わりと言ってはなんだが、シールドとしても使えるマントはボロボロになっている。
「ああ。……連絡はシロガネにもいっている筈だな?」
「ええ、その筈です」
「ならそのうち撤退するだろう。……行くぞ」
「了解」
エキドナと合流し、俺はドルムへと帰還する。
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:31
PP:115
格闘:230
射撃:248
技量:240
防御:237
回避:265
命中:287
SP:390
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP20
覚醒 消費SP32
???
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
???
???
???
???
???
???
???
撃墜数:168
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