ソードアート・オンラインー不幸を呼ぶ者ー
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罠と死と
前書き
設定の似ている小説があるかもしれませんが、話はオリジナル中心でいきますので、お願いします。
辺りには霧が立ちこめる死神型モンスターの住処。
それが現在の最前線、五十一層の迷宮区だ。
そんなマッピングもされていないすすけた道に俺は立っていた。
時刻は午後三時頃。
普段ならばそろそろ攻略を終え、安全なフロアでのレベル上げとしゃれこむ時間帯なのだが、その日課を狂わせるだけのものがそこにはあった。
すなわち、黒ローブの死神ー<デスサイズ>の群である。
俺が立つのは迷宮のちょっとした広場のような場所。目の前にはトレジャーボックス。
要するにそれを開けようとして、トラップに引っかかったのだ。
そういったトラップが仕掛けられていることは多々あり、本来ならば俺のようなソロプレイヤーが手を出すには少々ハードルの高いものなのであるが、そういったことは関係ない。
死んだら死んだでそこまでだ。
そう考えて俺は十体の黒ローブに向けて駆けだした。
まず手始めに代名詞ともいえるソードスキル<鮮血の月>で切り込む。
三体のデスサイズがHPを半分ほど減らす。
通常のスキルであればここで数秒の硬直を課せられるのだが、鮮血の月はタメを必要とする代わりにそれがない。
その利点を存分に利用し、俺は着実に黒ローブを切り刻んでいった。
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