転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OGs
0112話
「隊長、宇宙へ上がりますがよろしいですか?」
ギャンランドのブリッジでエキドナが尋ねてくる。
既に地球上に散った部隊は殆どを回収し終えた為、現状では既に地上に用は無い。
だが、俺にはまだやるべき事がある。
現在ハガネ……否、クロガネはヒリュウ改と別れてアースクレイドルへと総攻撃を仕掛けているだろう。ウォーダンとフェフ、マシンナリー・チルドレン……そしてアーチボルドが防衛戦を行っている筈だ。
ウォーダンに関しては、特に言う事は無い。最後の最後になるが、ゼンガー相手に戦って自我を確立させ満足して散るだろう。問題はフェフとマシンナリー・チルドレン。そして何よりもアーチボルドだ。ゴキブリの如くしぶとい奴だけは実際に死ぬ現場をきちんと確認しないと安心できない。何せ今まで何度も死んだ振りでピンチを切り抜けてきた男なのだから。
クロガネの部隊に関しても俺の干渉の結果、原作よりも戦力が上だとは言え……いや、だからこそ不安が残る。
俺の干渉の結果クロガネの戦力が上がったのはいい。だが、その結果原作とは流れがずれている可能性も否定出来ない。そうなると、アーチボルドが再度死んだ振りを使い生き延びる可能性があるのだ。
「……W16、俺はちょっとやり残した事がある。ここで待機していろ。24時間経っても俺が帰還しない場合は、俺に構わず宇宙に上がってヴィンデルの指示を仰げ」
「護衛として私も連れて行って欲しいのですが」
「悪いが、今回は俺1人で行動させて貰う。私事みたいなものだからな」
そうエキドナに告げるが、こちらを見るエキドナの顔は心配そうな表情をしている。……心配そうな?
「W16、お前……?」
「はい、何でしょう?」
まるで今俺が見た物は幻だったと言わんばかりに、既にその表情はいつものものに戻っていた。
なるほど。エキドナの自我も確立されかかっている、という事か。
考えてみればイレギュラーな存在である俺の副官を数年に渡って勤めてきたんだ。その結果、自我の確立が原作より早まったとしてもおかしくはない、か。
「いや、なんでもない。心配するな、特に危険な事は無い。数時間もあれば戻る」
「了解しました」
敬礼をするエキドナをその場に残し、格納庫にあるグロウセイヴァーの下へと向かった。
「予想していたよりも時間がかかったな」
アースクレイドルの外にはノイエDCの機体と思われる残骸やアインストの残骸が散らばっていた。
アインストに関してはまだ生き残りがそれなりの数いたのだが、グロウセイヴァーの機動力と精神コマンドの加速を使用して置き去りにしてきた。
どういう理屈なのかは不明だが、まさかASRSを展開していてもアインストがこちらを探知できるとは思わなかった。最初にASRSを展開していたにも関わらず、アインストクノッヘンがその爪を飛ばしてきた時は危うく命中する所だった。
ただ、幸いアインストには空を飛べる個体が存在しない。アルフィミィの乗るペルゼイン・リヒカイト以外は、だが。なので空を全速力で移動すれば追いつける個体はいない。
そしてその結果、現在のグロウセイヴァーはASRSを展開したままアースクレイドルに突入して中枢部近くまで到達する事に成功する。
「で、原作だとアーチボルドはこの先にある中枢区画で最後を迎える筈なんだが……その前に寄る所が出来たな」
モニタに映っているのは格納庫。どうせこのアースクレイドルも最終的にはマシンセルの暴走で壊滅するのだから、その前に手に入れる事が可能な兵器はなるべく空間倉庫の中へ収納しておきたい。
そんな事を思いつつ格納庫の中へと入ってみるとさすがにアースクレイドルでの一大決戦の後とあり、以前程の充実ぶりではないとは言えそれなりの数が置いてあった。
周囲をレーダーで確認し、誰もいないのを確かめてからグロウセイヴァーのコックピットから降りる。
「なかなか……」
戦闘機のソルプレッサに、ホバータンクのフュルギア、エルアインスや量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ、ランドグリーズやランドグリーズ・レイブンといったシャドウミラー製の機体の姿も多々ある。しかし、さすがにランドグリーズの上位機種であるラーズアングリフの姿はなかったが。
また、珍しい所では黒いF-32シュヴェールト。いわゆるF-32シュヴェールト改の姿もあった。
ノイエDC製としては、ガーリオンやランドリオン、シーリオン等。リオン系がメインなのはDC系組織としてしょうがないか。
後は、これは本当に良く残っていたと感心したんだがレイディバードを1機発見。
武器・弾薬に関してもそれなりの量と種類があった為、全部纏めて貰っておく。
そんなこんなで格納庫の中で収集作業を始めてから30分程経っただろうか。アースクレイドルの奥の方から戦闘音が聞こえてくるようになった。恐らく戦闘が激化しているのだろう。
格納庫の中で手に入れる物も手に入れたんだし、そろそろ中枢区画へ向かった方がいいな。
そう判断すると、グロウセイヴァーの下へと戻った。
「ほう、丁度いい時に間に合ったみたいだな」
格納庫から移動する事5分程。ASRSを展開しているおかげで、誰にも見つかる事なくアースクレイドルの中枢部分へと忍び込む事に成功した。
モニタの向こうには4門の砲門が特徴的なジガンスパーダの姿が見える。
あれも一応シャドウミラーがあちらから持ってきた兵器なのだが、手配したのがヴィンデルなので俺は詳細を知らない。ただ、その名前からこちらで言うジガンスクードに関係ある兵器なのは間違いなさそうだが。
他には、量産型ゲシュペンストMk-Ⅱやエルアインスを率いているが、あの機体に乗っているのは恐らく量産型Wだろう。そしてベルゲルミルも2機確認できる。あのフェフがマシンナリー・チルドレンのオリジネイターであるウルズを戦場に出すとは思えないので、スリサズとアンサズか。
アラドとゼオラが乗っていると思われるビルトファルケンとビルトビルガー、そしてアルブレードの3機と激しい戦いを繰り広げている。あのアルブレード、動きに見覚えがある。恐らくパイロットはオウカ。
ゲイム・システムに関する調整を受けていない為に健康状態にも問題が無く、十分戦力として活躍しているようだ。
そして、アウセンザイターとR-2パワードがジガンスパーダと激しい砲撃戦を繰り広げている。
それを確認し、グロウセイヴァーはASRSで姿を隠したままコックピットから降り、流れ弾に当たらないように物陰に隠れる。
そのまま空間倉庫からスライムを糸のように細い状態にしてから床の上を進めていく。目標は砲撃戦を行っているジガンスパーダだ。
この場にいる全ての者に俺がここにいる事を気が付かれる訳にはいかないので、スライムの移動は慎重に行う。ジガンスパーダとの距離が半分程まで進めた時だろうか。ベルゲルミルの2機がアラド達によって撃墜されたのが見えた。自分達のオリジナルであるアラドを執拗に狙った結果が返り討ち、か。
ここから見る限り、3機とも損傷自体はしているが、動けない程のダメージを受けている訳ではないようだ。その事に安心しつつも、アーチボルドの乗るジガンスパーダとの距離を徐々に、徐々に詰めていく。
どれくらいの時間が経っただろうか。意識を集中していた為確実には分からないが、恐らく5分程度は経っている筈だ。それだけかけてようやくスライムはジガンスパーダの真下へと辿り着く。ジガンスパーダは空中に浮いている為どうやってコックピットにスライムを辿り着かせるか迷ったが、それも時間が解決してくれた。
R-2パワードから発射された有線式ビームチャクラムがジガンスパーダの砲門の1つを半分程斬り裂く事に成功したのだ。重力に負けて地面へと落下した砲門を伝ってジガンスパーダの機体内部をスライムで進行する。
砲門から機体内部へ、そして胴体を経由してコックピットへと辿り着く。
「こ、こんな……僕がこんな所で死んでたまるもんですか!」
スライムの触覚を通して、アーチボルドの叫び声が聞こえてくる。いつも余裕ぶっているアーチボルドだが、さすがにここまで追い詰められるとそんな余裕も無くなってきたのか、その声には焦りの色が濃い。
残念なのは、あちらからの声は聞こえるがこちらから声を送る事は出来ないという事か。あの無様な姿を嘲笑ってやりたかっただけに非常に残念だ。
「そうです。僕は絶対に生き延びてみせる!」
アーチボルドのその声で何を考えているのかは大体予想出来た。この場から逃げだそうとしているのだろう。だが、そうはいかない!
スライムに意識を集中し、アーチボルドがジガンスパーダのバーニアを噴射しようとした所で、手足の健を一瞬で斬り裂く。
「ぎゃあああああああっっっっっ! な、何が!?」
恐らくコックピットの中は血煙が舞っているだろう。今まで奴が作りだした他人の血煙ではなく、自分自身の血を使って。
そしてその隙を見逃すようなライとレーツェルではなかった。
何が起きたのかは理解していないが、今がチャンスだという事は認識したのだろう。あるいは兄弟共々持っている技能、天才の効果もあったかもしれない。とにかく理由はどうあれ、チャンスと見た2人は自分の機体で出来る最大級の攻撃を選択した。
ライのR-2パワードはハイゾルランチャーを。レーツェルのアウセンザイターはランツェ・カノーネを2つ持ち。
R-2パワードの両肩に装備された5連装・2門の重金属粒子エネルギー砲が放たれ、ジガンスパーダへと集中する。そしてその隙を突くかのように、アウセンザイターが持ち前の機動力を活かしハイゾルランチャーを受けているジガンスパーダにランツェ・カノーネを撃ち込みながら近づいていく。その後、マントを投げつけ視界を奪った後にジガンスパーダの下へと潜り込み、ほぼ零距離からのランツェ・カノーネの射撃。
さすが兄弟と言うべき息の合ったコンビネーションを見つつ、俺はスライムを操作してアーチボルドの四肢を切断してやる。
「ぎゃあああああぁぁぁぁぁぁっ!」
R-2パワードとアウセンザイターの連続攻撃でジガンスパーダのコックピットは殆ど破壊されており、身体も押しつぶされそうになっている。それを何とかしたくても、その手足は既に胴体から離れた所でコックピットと機体の隙間へと入り込み潰されている。
「い、一体何が起こったというんです!? 取りあえず脱出です! 脱出して死んだふりを……そう、僕は死んだふりが得意なんです。ハッチを……あれ? 僕の手はどこにいったんです!? 誰ですか、僕の手を……手を……冗談でしょう? こんな。ひゃはははは、そう、これは夢。悪い夢です! ひゃーははははははっ!」
その言葉を最後に、爆散するジガンスパーダ。さすがに四肢切断されて自分が乗っている機体が爆発しては生きていられないだろう。
あの世に逝っても憎悪にまみれながら苦しみ続けろ、アーチボルド・グリムズ。お前にはそんな最後がお似合いだ。
スライムを回収しながら、内心で呟く。
とにかく俺の地上での用事は完了した。後は奴等に見つからないようにこっそり脱出してエキドナ達に合流するだけだ。
何より早くここを脱出しないとマシンセルの暴走が始まってしまうからな。
音をたてないようにグロウセイヴァーへと乗り込み、ASRSを起動させたままその場を後にする。
クロガネの面々の前ではメイガス・ゲボへと続く道の隔壁が徐々にマシンセルにより変質を始めている。
ここはクロガネの一行に任せて脱出させてもらおう。
「アクセル隊長、無事で何よりです」
ギャンランドのブリッジでエキドナが俺を出迎える。
「用事とやらはお済みですか?」
「ああ。後は宇宙へ上がって奴等を待ち受けるだけだ。他の奴等の準備はいいな?」
「はい。回収した部隊含め、全て準備は整っています。ワンダーランド共々、いつでも出発可能です」
「そうか。では、早速宇宙へ上がるぞ。ヴィンデルとレモンが首を長くして待っているだろう。インスペクターの面々もな。それと、宇宙ではアインストが大量に出現する可能性がある。いつでも戦闘可能な状態にしておけ」
「了解しました。ギャンランド、ワンダーランド、発進します」
エキドナが量産型Wに指示を出しているのを見ながら、ブリッジにあるシートへと腰を下ろす。
「宇宙……か」
脳裏にステータスを表示し、PPを確認すると140Pある。まずは宇宙の地形適応をSにし60P消費。インファイトをLV.9にして同じく60P消費する。これで残り20Pだが……気力限界突破まで溜めておくとするか。
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:30
PP:20
格闘:226
射撃:244
技量:236
防御:233
回避:261
命中:283
SP:382
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP20
覚醒 消費SP32
???
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
???
???
???
???
???
???
???
撃墜数:151
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