ハイスクールD×D 万死ヲ刻ム者
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第七十七話 吸血鬼
午前四時。闇慈は準備のために早く起きたが・・・
「うっ・・・何だが首筋に違和感が・・・」
闇慈が首元に手を当ててみると、血が少しついていた。
「これは僕の血!?でも昨日は・・・まさかこの館の主の正体って・・・まあ兎に角、着替えよう」
闇慈は首筋の血をふき取ると黒執事服に着替え、手袋と右目に片眼鏡をつけた。そして従者の準備室で咲夜を待っていた。そして三十分後、咲夜がメイド服を着て準備室にやって来た。
「おはようございます、咲夜さん」
「あら・・・早いわね」
「見習い執事が遅く起きるのはやっちゃいけないことですよ?咲夜さん」
「はあ・・・その言葉・・・メイリンに聞かせてやって欲しいわ」
「あはは・・・。じゃあ僕は何をやれば良いですか?」
闇慈が咲夜に尋ねると咲夜は顎を抱えながら、尋ね返した。
「貴方・・・料理は出来るかしら?」
「ええ。人並みには出来ますよ?」
「なら私の朝食作りを手伝って貰おうかしら?」
「はい!!」
その後闇慈は咲夜の朝食作りを手伝い、そして従者の軽食を闇慈に作って貰いそれを咲夜が試食したがかなりの出来栄えだったらしく闇慈の手際の良さと料理スキルの高さにはかなりの評価をしていたようだ。
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そして午前八時。朝食が終了し、闇慈は咲夜に連れられて主の顔合わせに向かっていた。朝食の時の闇慈は厨房で食器や調理道具などの洗物をしていたため、他の紅魔館の住人と顔合わせになることは無かった。
そして玉座のような場所に辿り着くとそこには一人の少女が座っていた。一見、唯の少女のように見えるが力を読み取る事の出来る闇慈は少し顔を厳しくした。
(この力の大きさ・・・この子がこの紅魔館の主で間違いなさそうだな。そして・・・正体は)
「咲夜。ご苦労様。貴女は少し下がっていなさい」
「はい。お嬢様」
少女が咲夜に言い聞かせると咲夜はその部屋から退出した。そして少女は闇慈と向き合い、話を始める。
「今日の朝食の味付けは貴方がやったって聞いたわ。中々私好みの味だったわ」
「ありがとうございます」
「紹介がまだだったわね。私は紅魔館の主【レミリア・スカーレット】。貴方の事はサーゼクスから聞いているわ。これから一週間、紅魔館のために働いて貰うわよ?」
「はい、よろしくお願いします。恐れながら一つ伺いますが・・・」
闇慈はレミリアに少し眼を細めながら、尋ねる。
「昨日の夜。僕の血を吸ったのは貴女で間違いないのですね?・・・吸血鬼様」
闇慈が『吸血鬼』と言う名前を出すとレミリアは威圧感を放ち始める。闇慈はどうと言ったことは無かったが、これほどまでの威圧を出せるレミリアに少し驚きを念を持った。
「出来れば普通に呼んで欲しいものね?でも貴方の意見は間違ってはいないわ」
レミリアはゆっくりと立ち上がると闇慈にゆっくりと近寄る。
「そう。私は昨日貴方の血を吸ったわ・・・貴方の『運命』を見るためにね」
「運命を見る・・・ですって?それが・・・お嬢様の能力なのですか?」
「ええ。それと貴方の今後の『運命』もね・・・それは・・・」
レミリアが言おうとしたが闇慈はそれを首を横に振り止める。
「その先は言わないで下さい、お嬢様」
「あら。どうしてかしら?」
闇慈はフッと軽く笑うとこう答えた。
「『運命』は他人から決めてもらう物じゃない。自分で見て、自分で切り開くもの・・・僕はそう考えていますから」
闇慈の返答にレミリアは少し呆然として少し笑みを零すと・・・
「貴方って面白いわね。そんな考えを持っているなんて思わなかったわ」
「それが僕と言う人間ですから。では仕事に戻ります」
闇慈はレミリアに執事挨拶を交わし、その玉座部屋を後にした。レミリアはそれを見送るとゆっくりと玉座に戻った。
「サーゼクス。貴方の執事は面白いわね。でも運命はそんなに単純じゃない・・・このままだとあの子の運命は・・・『破滅』よ」
レミリアは顔をしかめながらそう呟いていた。
後書き
レミリアの喋り方がイマイチ分かりませんでした!!申し訳ありません!!
感想・指摘。よろしくお願いします!!
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