混沌の魔術師と天空の巫女
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第3章 エドラス編
エドラスの妖精の尻尾
「う~~~~~ん~~~~~。」
「(アレって、どういう原理で移動しているんだ・・・???)」
俺は空からの追跡であの隊長は乗り物などに乗らず、
自分自身をうつ伏せの状態で、氷に滑る様な感じで移動していた。結構時間が経っているなぁ・・・。
「これはシュガー隊長!」
お、数人の兵士がいた。
「う~ん、エルザは何処に?」
「あちらの方角です。そろそろ妖精の尻尾を襲うかと・・・」
「(っ!!)」
まずい!!それはそれでやばい!!俺は急いで、その兵士が指を刺した方角へ行った。
「(間に合ってくれ!!!)」
その途中で・・・
「っ!?」
デカイ生き物がおり、その背中に1人の女性が乗っていた。
「(間違いない!!エドラスのエルザさんだ!!)」
髪の色といい、姿が似ている!
「(この近くにある筈だ!!)」
俺は急いでエドラスの妖精の尻尾を探した。
「あった!!」
木の形をしたギルドで、妖精の尻尾の紋章がある!!
「よっと!」
俺は降りた。
「んっ?」
1人の男性が外に出ていた。
「おい!あんた!!」
「ああ?何だテメェ?」
うわっ!態度悪!!じゃなくって!!
「妖精の尻尾のギルドだよな!!大変なんだ!!!」
「ああ?何だよ・・・」
「王国の1人の隊長がここまで来てるぜ!」
「はぁ!?何言って・・・」
「木の上を登ってみろ!!」
「うわ!!」
俺はその人を木の上に投げた。
「何しやがる・・・っ!!!」
気づいた様だな。
「妖精狩り・・・!!!!」
「わかったか!!」
「あ、ああ!助かった!!」
その人は木におり、ギルドの中へ入って行った。
「妖精狩りだぁぁぁーーーーー!!!!」
報告した様だ。
「あれ?あれは・・・」
「おい報告してくれ坊主!!お前も来い!!俺たち同様同罪になるぞ!!」
「え?は、はい!!」
俺はエドラスの妖精の尻尾のギルドの中へ入って行った。
中はすごい騒ぎ様だった。
「(そんなにマズイ相手なのか・・・)」
「え・・・お兄ちゃん・・・?」
「へ・・・?」
俺は声をした方に振り向いた。
そこにはツインテールで赤い服と黒のスカートと
ニーソックスをはいたウェンディがいた。
「嘘・・・!?ウェンディ・・・!!!??」
「お兄ちゃん!!」
ウェンディは俺に抱きついて来た。
「お兄ちゃん!お兄ちゃん!!」
「ウェンディなのか!!」
「コージ!!」
ミントの声もした。近くにはシャルルやハッピーもいた。なぜか服とかを着ていた。
ハッピーは仮面をかぶっていて、濃い緑色のマントの様なものを覆っていた。
シャルルは紫色のズボンに胸辺りには紅色の細い物を撒いており、
頭には薄い紫色のターバンを巻いていた。
ミントも同じような物を着ているが、色が殆どが緑と黄緑だった。
「コージなのか!!」
ナツさんもいた!
焦げ茶色のズボンに水色の服に肩には赤い上着っぽいのを着ていた。
「お兄ちゃ~ん!心配したんだよ!!」
「ごめんな・・・ウェンディ。」
「おいお前ら!!何をやってんだよ!!」
「っ!!?」
ルーシィさん!!?でもなんか違うぞ!!!??
「話しは後よ、コージ!ここの人達のいう事を聞いた方がいいと思うわ。」
シャルルがそう言う。
「でもなんで王国が妖精の尻尾を狙っているの!?」
「そんなの決まってるじゃない。」
ん!?なんだこの人!?
グラマー何だけど、ウェンディに似ている・・・まさか・・・。
「(エドラスの私・・・)」
「(マジか・・・)」
ウェンディが小さな声で俺にそう言う。
「王の命令で全ての魔導士ギルドは廃止された。
残っているのは世界でただ1つここだけだから。」
「・・・。」
ギルドの廃止は聞いた。
「えっ?」
「知らないでナツについてきたの?つまり私達は闇ギルドなのよ。」
「「っ!?」」
俺もそれには驚いた。まさか闇ギルドだったとは・・・!?
「どうしよう、お姉ちゃん・・・。」
「(はい・・・?)」
え?誰かに似ているなぁ・・・。
その女の子は白い服に青いスカート、小さく赤いリボンをしていた・・・
まさか・・・まさか・・・まさかのまさかだが・・・!?
「大丈夫よコージ、私があんたを守るよ!」
「お姉ちゃん・・・。」
「(何でだあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!????)」
何でエドラスの俺こんなのだぁぁぁぁっ!!!!
「(お兄ちゃん・・・。)」
「(くそ!!)」
「よし!!!転送魔法陣展開!!!!転送開始!!!!」
転送が開始された。それと同時に身体が浮かんだ。
「おっと!」
俺は近くの柱に手をつけたが・・・
「「きゃっ!」」
「ウェンディ!!」
「コージ!!」
俺は急いでウェンディをエドラスのウェンディはエドラスの俺を離れない様に抱きしめた。
ドン!
「ぐっ!」
「っ!!」
「野郎ども!!!引っ越し完了だ!!!」
「引っ越し・・・?」
「どうやらギルドごと移動したようです。」
「すごかった・・・。」
俺達はそれぞれ思った事を言った。
「みんな無事か!?」
がやがやがやがや・・・
また騒ぎだした・・・。
「リサーナ!」
アレがエルフマンさん!?何か弱そう!!
「大丈夫よエルフ兄ちゃん。」
あの人が・・・リサーナさん・・・
アースランドでは死んでいたけど・・・こっちでは生きているんだ。
「よかった。」
ミラさん!?全然変わっていない!!?
「テメー!何モタモタしてんだよ!!危なかっただろ!!!」
「うっさい!!!たまには自分でやってみろ!!!」
うわ・・・エドラスのルーシィさんとレビィさんって仲悪いんだ・・・。
「カナさん!大丈夫ですか!!」
「ええ、大丈夫よ。」
カナさん!?何、あのお嬢様みたいなの!!?
「ほら、ジュビアちゃん、服の着過ぎも役に立ったでしょ?」
「まぁね。」
グレイさんとジュビアさんも全然違う!!エドラス世界ではこうなんだなぁ・・・。
「何だったんださっきの奴は・・・。」
「どうしちゃったのナツ?久しぶりで忘れちゃった?」
「そんな訳ねーだろ!!」
エドラスのリーダスさんは性格が悪いですね・・・。
「あれは王都魔戦部隊隊長の1人、エルザ・ナイトウォーカー。又の名を妖精狩りのエルザ。」
エドラスのミラさんがそう説明をした。
「嘘・・・!?」
「エルザが・・・・・・敵!!!?」
驚くナツさんとウェンディ達。
「俺もさっき他の隊長の奴らの話を聞いて驚きましたよ。」
俺がウェンディ達にそう言う。
「ところで、テメェは一体何だ?」
「はい?」
エドラスのルーシィさんが俺に声をかけて来た。
「テメェは何故か知らんが、妖精狩りの事を教えてくれた。
お陰で助かったが、どういうつもりだ?」
「ああ・・・そういう事ですか、ちょっと頼みたい事がありましてね。
が、その前に説明をしますよ。」
俺はここにいるナツさんとウェンディ達はアースランドから来た事を話した。
ウェンディ達の方はどうもシャルルが知っていて、
シャルル、ミント、ハッピーはアースランドで何か使命があると言ってはいたが、
ミントとハッピーにはその記憶がなく、シャルルにはあるらしいが・・・詳しくは話せなかった。
ああそうそう、シャルル曰く、滅竜魔道士はアニマに吸収されないらしい。
特殊な魔力があって、そのお陰でナツさんは吸収されずにすんだらしい。
「つーと何か?お前らは『アースランド』とかいうもう1つの世界から、
仲間を救う為にこの世界に来たのか?」
「そっちの世界にも妖精の尻尾があって・・・」
「そっちじゃエルザは味方だって?」
エドラスのジェットさんとドロイさんが言う。
というか、エドラスじゃあ妖精の尻尾最強魔導士なんだ・・・。
「ざっくり言うとね。」
「あい。」
「俺の場合は少し違いますが・・・。」
「どうにも信じがてえ話だが・・・」
「確かにこのナツは俺達の知っているナツじゃねえしな。」
ざわざわと騒ぎだすエドラスの妖精の尻尾の人達。
「この子がそっちの世界の私とコージ・・・!!?」
「はい。」
「ど・・ども。」
「ぷっ!!!小っちゃくなったなウェンディ。
そっちのコージも女ぽいが、男らしいな。」
あ、それはありがたいです。
「こっちのコージは男の娘だからなぁ!」
「・・・はい?男の娘・・・?」
「はい・・・そうですよ。」
「・・・・・・。」
俺はショックを受けた。ええ、ひじょーーーーーーーーーーーに・・・。
「何でそっちの俺はそうなんだぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!」
「あ、あの・・・その・・・ゴメンなさい・・・。」
俺に謝るエドラスの俺。
「はぁ・・・もういいや・・・。今度はこっちから話があります。」
「王都への行き方を教えてほしいんだ。」
「「「「「「・・・・・・。」」」」」」
ナツさんの言葉に無言になるエドラスの妖精の尻尾の人達。
「私達の仲間はこの世界の王に吸収されちゃったんです。」
「早く助けないと、仲間が魔水晶になってしまうんです。」
俺達はそう言うが・・・
「小っちゃい私とそっち世界のコージには悪いけどさ、やめた方が身の為よ。」
「そうです。エドラスの王に刃向かった者は命は無いです。かなり強大な王国です。」
エドラスのウェンディと俺がそう言う。
「この世界じゃ魔力は有限。いずれ無くなるものなんだよ。」
エドラスのエルフマンさんが言う。
「それを危惧したエドラス王は“魔法”を独占しようとした。だよねジュビアちゃん。」
エドラスのグレイさんの言葉に頷くエドラスのジュビアさん。
「結果・・・全ての魔導士ギルドに解散命令が出された。」
「初めのうちはみんな抵抗したさ。」
「けど王国軍魔戦部隊の前に次々潰されていって・・・」
「残るギルドはここだけさ。」
「もちろん、俺達だって無傷じゃない。」
「仲間の半分を失った・・・」
「マスターだって殺されちまった。」
「「・・・・・・。」」
エドラスの妖精の尻尾の人達も大変だったんだ・・・。
「逃げるのが精一杯なんだよ。」
「だから近づかん方がいい。元の世界とやらに戻りな。」
しかしそんな言葉に対し、ナツさんは・・・
「頼む!!!道を教えてくれ、俺達は仲間を助けるんだ!!!絶対にな!!!」
「「「「「「・・・・・・。」」」」」」
ナツさんの言葉にエドラスの妖精の尻尾の人達はポカーンとなった。
「そうです。俺達は助けなければならないんだ。」
俺はそう言う。
「元々、マグノリア・・・もとい、妖精の尻尾の仲間を吸収されたのは俺のせいだ・・・。」
俺の言葉にここにいる全員が俺を見る。
「俺は・・・ある人に頼まれてこの世界で巨大アニマ計画を止める様としたが・・・
とんだ寄り道をしてしまったせいで、仲間全員をアニマに吸収されてしまった・・・。
俺が早く気づいていれば・・・」
「「「「コージ・・・。」」」」
「お兄ちゃん・・・。」
「だから・・・お願いします!王都への道を教えてください!!!」
俺は土下座をしてそう言った。
「・・・あの。」
エドラスの俺が何かを持って来た。
「これはこの世界の地図です。」
「え?」
俺はすぐに地図を見た。
「今私達がいるのがここです。安全に行くにはルーエン、シッカという町を通り、
ここには海ですが橋があるのです。
この橋を通り、トライアという町を通り、西へ行けば、王都につきます。」
「トライア・・・!」
エドラスの父さんと母さんがいる町!そこから西へ行けばよかったのか!!
「ここから・・・歩いて5日ぐらいはかかります・・・。」
「ありがとう、エドラスの俺。」
「いえ、どういたしまして。」
「じゃあ行くか!!そこへ!!!」
「「はい!!」」
「あい!」
「そうね。」
「行こう!!」
俺達は行く決意をした。
「あ、そうだ。これは礼だ。」
俺はいつも持っているリュックの中から魔水晶をいくつか出した。
「こんな物しかありませんが、せめてもののお礼です。」
「いいのか?」
エドラスのレビィさんが言う。
「いいですよ。俺はその魔水晶は使いませんから、どうぞ。
転送魔法陣の魔水晶になるかどうかはわかりませんが、
戦闘用の魔水晶として使ってもいいです。」
「・・・そうか。」
「行こうぜ、コージ!」
「はい!それでは、さようなら、エドラスの妖精の尻尾のみなさん!!」
「さようなら~!!」
「あばよぉー!!!」
「じゃあね~!!」
「バイバ~イ!!」
「・・・じゃあね。」
俺達はそう言い、王都へと向かって行った。
後書き
どうも、白鋼です。エドラスのコージ、完全なる男の娘である。
そしてエドラスのウェンディとはいい仲である。
また、ウェンディ達の方は簡単に話をしてしまい、どうかお許しください。次回もお楽しみに~!!
ページ上へ戻る