DQ4 導かれちゃった者達…(リュカ伝その3)
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第2章:おてんば姫とチャラ王の冒険
第1話:どうして俺がこんな目に遭うのだろう?
前書き
待望の第2章始まるよ~ん!
遂にヤツが登場!
お姫様ピンチか!?
神官君の胃は大丈夫か!?
ジイやの寿命は縮まらないか!?
第5章で家族が増えてたらどうしよう………
(サントハイム城)
ここはサントハイム王国領の首都城、サントハイム城。
その城内の一室で、城の主が愛娘相手に怒鳴り声を上げていた…
「アリーナ…お前はまったく………自室の壁を蹴破り、城を脱走するとは何事だ!城下サランに、信頼の置ける家臣が偶然居たから良かった物の…お前はこの国の姫なのだぞ!ワシの後を継ぐ事になって居るのだぞ!」
「だ~って…城内に居ても面白くないんだもん!誰も私とスパーリングをしてくれないし…なにより私より強い男が居ないじゃない、この城には!」
姫と呼ばれている彼女…アリーナは、1ミクロンも反省の色を見せることなく、ふくれっ面で不平を言うばかり。
「お前は…外の世界がどれほど危険なのか解っておらんのだ!お前が我が国の姫であるとしれた途端、悪漢共が挙ってお前を連れ去りに集まるのだぞ!」
「大丈夫よ!そんな悪者は私が全員やっつけてやるから!」
先程からこの会話は平行線なのだ…
娘の身を思う王様と、自身の強さに絶対の自信を持つ姫様と…
「も、もういい…アリーナ、お前は暫く謹慎じゃ!自室から出る事は許さん…今、部屋の壁は修理させており、二度と壊せぬ様丈夫に作り直させる予定じゃ。分かったら部屋に戻りなさい!」
アリーナは不満顔だったのだが、発言を許さない王様に従い渋々と自室へ戻って行く。
(サントハイム城)
アリーナSIDE
また部屋を改造するのぉ…もういい加減諦めてほしいわよね。
最初に施された改造は、窓に鉄格子を通す事だった…
牢獄かと思ったわよ!仮にも姫の部屋に鉄格子って…
だけど所詮は後付けの鉄格子…鍛え抜かれた私の蹴りで、簡単に吹き飛び出入り自由に!
そうしたら窓ごと撤去されたわ…窓のない部屋ってあり得ないわよね!
次に施された改造は、扉を鋼鉄の重い扉に変える事だった…
扉を蹴破って、正面突破を計ったのが原因だったみたいね。
城の兵士総掛かりで私を止めに入ったけど、全員ノックアウトして気分スッキリだったわ!
まぁその時は、目的と手段を取り違えてしまい、外へ逃げ出すのを忘れちゃったけどね。
そんな訳で現在の私の部屋は、綺麗に装飾が施された独房の様だ。
ベッドに腰掛け、壁を修理している職人を眺めながら物思いに耽る…
今はまだ、蹴破った穴に木材を打ち付け応急修理をしているだけだが、何れ壁を上塗りして厚さを増そうとしているのだろう…
部屋が狭くなるわねぇ…何センチくらい厚塗りにするんだろうか?
1ミリ2ミリって事は無いわよね…
1メートルは盛るわね!それも四方全ての壁を…
う~ん…逃げ出すなら今しか無いわね。
よし!そうと決まったら………
アリーナSIDE END
(サントハイム城)
ブライSIDE
はぁ~…姫様にも困った物だ。
教育係を仰せつかって早数年…まるでワシの教育が拙かったみたいに成長しておる。
“元々あの性格なんだ!”とは言えず…ただひたすら苦労する日々じゃ。
ワシとしては王様の気持ちは痛い程解る。
たった一人の可愛い娘…危険な目に遭ってもらいたくは無いのだろうて…
ましてやお亡くなりになった王妃様に、見た目だけは似てきた昨今…変な男が寄り付くのも腹立たしい事じゃろう。
ワシはそんな王様の気持ちを解ってもらおうと、姫様のお部屋へと一人向かう。
途中、城の神官をしておるクリフトに出会い、奴も姫の事を心配しておるとの事で、共に部屋まで歩いて行く。
クリフトは神官という立場から…また姫様と年齢も近い事から、常に姫様を気遣いワシと共に苦労をしてくれる良き相棒じゃ。
姫様の部屋の前へと到着すると、そこには壁修理の作業員がポツンと扉を見詰め佇んでいた。
急務である壁修理をせず、何をしておるのだ?
「おい!壁の修理もせず、こんな場所でサボるとは良い度胸じゃな!」
「ち、違いますよ!修理をしていたら、姫様が『着替えるから出て行ってよ!』と仰られて…」
「なるほど…それで扉の前で覗こうとしておったのじゃな?」
「ち、違いますよ!そんな恐ろしい事する訳ないじゃないですか!それに、この扉は私が設置したんですよ。覗く隙間など少しもありませんよ!」
ちょっとからかってみただけなのじゃが、なかなか面白い反応をする。
まぁ尤も…あのペチャパイを見ても嬉しくも何ともないがな!
(ドゴーン!!!!)
突如、姫様の部屋から何かが壊れる大きな音が聞こえてきた!
「な、何事じゃ!?」
「わ、判りません!ア、アリーナ様に何かあったのでしょうか!?」
ワシの問い掛けに、クリフトは血相を変え答える。
そして慌てて姫様の部屋へ入ろうとするが…
「………あ、開きませんブライ様!扉の前に何かが支えていて、開ける事が出来ません!!」
ワシは慌てて城内の力持ち共を呼び立て、姫様の部屋へ入れる様命令した。
室内に入れる様になったのは小一時間後である。
室内にはいると最初に目に入ったのは天涯付きの大きなベッドだ。
この大きなベッドを扉の前に置き、時間稼ぎをした様だ…
どんだけ馬鹿力なんだ!?
そして修理途中の壁を再度蹴破り脱走を計った様子…
城内は上へ下への大騒動…
しかしワシとクリフトは冷静に頷き合い、姫の先回りをする事に…
ブライSIDE END
(サントハイム城-裏手)
リュカSIDE
(ドスン!)「うぎゃ!」(むにゅん!)「きゃぁ!」
神龍と女神と愛娘の所為で、また何処かに飛ばされた俺は、突如落下したと思ったら手痛く背中を打ち付け視界が広がった。
しかしそれも束の間…
突如顔に柔らかい何かが覆い被さり、またもや暗闇に迷い込む。
ただ…この感触は、俺の好きな部類の感触だ…きっと女の子のお尻だろう!
「きゃあ!何なのよアンタ!?」
思った通りあの感触は女の子のお尻だった…
俺の顔から飛び退き、警戒する様に問いかける美少女。オッパイは………アルルよりはあるか。
「『何なのよ』って…僕の顔に覆い被さってきたのは君だろ?僕が君のお尻の下に顔をねじ込んだんじゃ無いよ。勘違いしないでね。………て言うか、ここ何処?」
確か“異時代”とか言ってたよな、あの神龍…
グランバニアじゃ無い事は絶対だな。
「「「何事だー!!」」」
遠く…というか、直ぐ側の大きな建物の奥から、数人の叫び声が聞こえてくる。
「ちっ…気付かれたか!まぁ良いわ。ほら、話は後よ!急いでこの場から逃げるわよ!付いてきなさい!」
どうやらこの少女は追われている様で、俺の腕を取ると急いでこの場から逃げ出した。
どうして俺がこんな目に遭うのだろう?
俺、関係ないじゃん!
まぁ…美少女と一緒の方が楽しそうだけど…
リュカSIDE END
後書き
キターーーー!
僕等のヒーローが満を持して登場です!
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