ソードアート・オンライン~ニ人目の双剣使い~
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憎悪のデュエルと冒険の始まり
次の日の朝9時、俺達は七十四層のゲート前にいた
「よお、キリトいい朝だな」※ちなみに天気は薄曇り
「どこがだよ。嫌な天気じゃねえか」
とキリトが不機嫌そうに言った
「どうした?眠いのか?」
「その通りだよ!ったく眠いっていうのにアスナはすぐこないし……」
「確かにな……」
と時計を見ると9時10分になっていた。10分遅刻している。とその時何度目かの青いテレポート光が発生し……
「きゃああああ!よ、避けてっ!」
「うわああああ!?」
とキリトが押し倒された。押し倒した人をよくみるとアスナだった。なんてギャルゲ?って思ったがとりあえずアスナを起こそうと手を伸ばしたが……
「や、やーー!!」
といきなり悲鳴が上がったので手を引っ込める
そしてアスナはキリトを殴り後ろにペタリと座り込んだ。顔は最大級の感情エフェクトで耳まで真っ赤に染まり、両腕は胸の前でかたく交差され……
ここまで考えて俺は状況を把握した
「……キリト」
と冷ややかな目でキリトを見る
「ごっ、誤解だ!事故だ、事故!」
あたふたしながら弁解する。……ギャルゲはエロゲにランクアップしたみたいだ
「や……やあ、おはようアスナ」
右手を閉じたり開いたりしながら…って変態か、キリト?
とそう思ったその時、再びゲートが青く光、アスナがはっとしたようにキリトの後ろに隠れた
光が消えると見覚えのある顔の男がいた。彼の名前は……たしか、クラディールだったか?
ゲートから出たクラディールは、俺、キリト、アスナをみたあと、神経質そうに口を開いた
「ア……アスナ様、勝手なことをされては困ります……!」
ヒステリック気味に甲高い声を上げた。キリトを見ると諦めの表情をしている
「さあ、アスナ様、ギルド本部まで戻りましょう」
「嫌よ、今日は活動日じゃないわよ!……だいたい、アンタなんで朝から家の前に張り込んでるのよ!?」
「ふふ、どうせかんなこともあろうかと思いまして、私1ヶ月前からずっとセルムブルグで早朝より監視の任務についておりました」
「ストーカーだな。そして、変態だな。しかも粘着質でしつこく、もっとも質の悪いタイプだな……そうか、クラディール。君はアスナの事が好きなのか。だが残念だな。アスナはキリ…「言わないで!」…ごほん。好きな人がいるみたいだから早々に諦めた方がいいぞ?諦めが悪いのは流行らないからな」
アスナが途中で顔を真っ赤にして遮った
「貴様ァ……言わせて置けば!」
こちらもアスナに負けず劣らず顔が真っ赤である。理由は正反対だが
「はいはい。悪いな、お前さんのトコの副団長は、今日は貸切りなんだ。アスナの安全は俺らが責任を持つよ。別に今日ボス戦をやろうって訳じゃない。本部にはあんた一人で行ってくれ」
「ふ……ふざけるな!!貴様らのような雑魚プレイヤーにアスナ様の護衛が務まるかぁ!!わ……私は栄光ある…「御託はいい。雑魚ほどよく吠えるって言うしな」」
「そうだな。それに、あんたよりはマトモに務まるよ」
「ガキィ……そ、そこまででかい口を叩くからには、それを証明する覚悟があるんだろうな……」
クラディールは、震える右手でウインドウを呼び出し素早く操作した。そして、キリトが俺とアスナに目配せをしてきた…おそらくデュエルを申し込まれたな
「……いいのか?ギルドで問題にならないか……?」
とキリトはアスナに尋ねると
「大丈夫。団長にはわたしから報告する」
と許可がでる
「短気だねぇ……」
「う……うるさい!!このガキを倒したら次はお前だ!!覚悟をしておけよ……」
「人を切る覚悟か?そんなもん、このゲームが始まったときから覚悟してるよ」
「ガキィ……」
顔面蒼白なり睨んできた……挑発にのるとは……こいつ、かなり弱いな
「早く始めないのか?」
デュエルを受諾したらしいキリトがクラディールに言った
「くっ、先ずは貴様から後悔させてやる」
俺に口喧嘩で勝てないとさとったのかキリトの方に意識を集中させるクラディール
「ご覧くださいアスナ様!私以外に護衛が務まる者など居ないことを証明しますぞ!」
叫びつつ腰から華麗な装飾が施してある両手剣を引き抜く。対してキリトも背から片手剣を抜く。そしてデュエルは始まった
まず動いたのはキリト。下段の受身気配を見せていたが予想に反し上段の片手剣突進技<<ソニックリープ>>で仕掛けた。対してクラディールはキリトとは一瞬遅く両手用大剣の上段ダッシュ技、<<アバランシュ>>を放とうとした。だか放たれる一瞬前にキリトの剣がクラディールの大剣に衝突した。そして……
クラディールの大剣は折れ、半分が空中ですれ違い着地したキリトとクラディールの中間の石畳につきたった。そして、ポリゴンとなって砕け散った
すげえ、いまの狙ったのか、などの声が聞こえる。これがキリトの得意とするシステム外スキル<<アームズブレイク>>だ。まさに神技である
「武器を替えて仕切りなおすなら付き合うけど……もういいんじゃないかな」
とキリトが言うとクラディールは「アイ・リザイン」と言った。なんで日本語で言わなかったのだろうか?負けたってのに相変わらずプライドの高いやつだ。そしてギャラリーに向かって
「見世物じゃねえぞ!散れ!散れ!」
「貴様……殺す……絶対に殺すぞ……」
その言葉に俺はキレた
「殺すって言葉を簡単に使うんじゃねえ……人を殺すってのはな……例えゲームの中だとしてもな、軽いもんじゃねえんだぞ。あいつだってなぁ、罪悪感で押しつぶされそうになってんだよ!!殺すっていうのはなぁ。相手の残りの人生を全て背負うぐらいの覚悟を持って言えよ!!」
「リン……」
「……」
クラディールは何も言わず憎悪の目で俺とキリトを睨んだ
「クラディール、血盟騎士団副団長として命じます。本日を以て護衛役を解任。別命あるまでギルド本部にて待機。以上」
「………なん……なんだと……この……」
かろうじてそれだけが聞こえた。そしてマントの内側から転移結晶を掴み出し、それを掲げ「転移……グランサム」と言った消えて言った
「……ごめんなさい、嫌なことに巻き込んじゃって」
「いや……俺はいいけど……」
「俺もかまわない。それより攻略に行くんじゃないのか?」
「そうなんだけど……リン…さっきの言葉って……」
「気にするな。一人の知り合いのことだよ」
「……いつか話してもらうよ」
「了解」
と苦笑する
「じゃあ、行こうか。前衛よろしく」
「「いや、ちょっと、前衛は普通交代だろう!」」
「二人いるんだから交代でできるじゃない」
「「アスナもやれよ」」
文句を言いながらも、アスナを追いかけた
後書き
え?主人公が目立ってないって?すみません。まだ、キリトくんがメインキャラになると思います……とりあえずオリジナルパートにならないと目立ちません
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