転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OGs
0103話
通信画面越しにギリアムを見ていた俺と目があうと、その口に苦笑を浮かべながらこちらへと声を掛けてくる。
「アクセル・アルマーに、レモン・ブロウニング。2人とも、久しいな。まさか再び会う事になるとは思ってもいなかったが」
「お前があちらに残していったシステムXNのおかげでな」
「やっぱり私の予想通り、アギュイエウスの扉はファースト・ジャンパーであるオリンパス、貴方に繋がっていたようね」
驚愕の表情からようやく回復したレモンが俺の後に続いて口を開いた。
それはそうだろう。こちらの世界に転移してからずっと探し求めていた存在が目の前に現れたのだから。カモネギどころの話ではない。
「貴方がこちらに来ている事は予想出来ていたから、随分と探したのよ?」
「お互いにな」
「いつ我々の存在に気が付いた?」
「オペレーションSRWが終わった後、インビジブルマンの映像を見た時だな。あれは随分とカスタム化されているが、こちらには存在していないアシュセイヴァーの面影があった。それにレモン・ブロウニング。君が技術協力員としてテスラ研に派遣された時に薄々怪しいとは思っていたのだ。何せアギュイエウスの開発が噂になった途端に派遣されてきたのだからな」
「それが疑念になった、か」
「だが、それは既に確信に変わった。システムXNはお前達に制御出来る代物ではない。アギュイエウスとリュケイオスの扉は、2度と開かれてはならないのだ」
自分が開発……いや、復元したシステムの事を思い出しているのだろう。その口調はどこか無念さを噛み締めるかのようだった。
「確かにそうかもしれないわね。実際貴方もこちら側へと飛ばされてしまうくらいの不安定さだったもの。私達も多くの仲間をあの空間で失ってしまったわ」
「だからこそ……だからこそ、システムXNはこの世界に存在してはならないのだ。……俺も、そしてお前達も」
「ヘリオス、俺達に降るのなら手荒い事はしないが、どうする?」
グロウセイヴァーの武器ラックからガン・レイピアを取り出し、その銃口を向ける。
だが、ギリアムの答えは簡潔だった。
「断る」
「そうなると、力尽くという事になるが構わないな?」
「そうはさせません、隊長」
ガン・レイピアの銃口とゲシュペンスト・タイプRVの間に立ちはだかったのは、アンジュルグだった。その手には先程まで握っていたミラージュ・ソードではなく、長弓を握っており、既にイリュージョン・アローをいつでも射れるようになっている。
「Wシリーズ、君は我々の味方と考えても構わないのか?」
「好きに判断してくれて構わん。ただ、私の現在の敵はシャドウミラーである事は間違いない」
「……いいだろう。では、ATXチームに所属していた君の力、当てにさせて貰おうか」
そんな2人の通信を聞いていたヴィンデルが口を開く。
「甘いな。貴様も、教導隊の者達も。それでは、真の意味で世界は救えん。人の意思が世界のバランスを崩す事になるだろう」
「しかし、人の意思が世界を作り出すのもまた事実。私は今まで、それを分かろうともしなかった。私は指令さえこなしていれば良かった。しかし、自分の意思で世界に干渉する事を、その意味を知ってしまった」
「ならば、貴様はこの世界をどうしたい? 戦いを終わらせ、平和をもたらすつもりだとでも言うのか? 人形が夢でも見るようになったというのか? 平和は何も生み出さん。ただ世界を腐敗させていくのみ。そして、闘争を忘れた者達は兵士を、軍を切り捨てる。我らの存在を否定するのだ」
「それは戦う者だけの都合です、ヴィンデル様」
「何だと?」
「戦いを望まない者、平和という世界に可能性を見出す者達にとっては、むしろその方がイレギュラーなのだと思います」
「人形風情がつらつらと!」
「W17、こういう話を知っているかしら? 知恵のリンゴを食べたアダムとイブは楽園から追放されたのよ?」
「ならば私は自分の足で次の楽園へと辿り着いて見せます! ここで隊長を倒してでも!」
アンジュルグの放ったイリュージョン・アローが真っ直ぐにグロウセイヴァーを狙ってくる。
「そんな単純な攻撃が俺に効くとでも思っていたのか?」
手にしていたガン・レイピアの銃口から幾筋もの細長いビーム光が発射され、イリュージョン・アローへと次々に着弾して相殺する。
「3人とも、気をつけろ。あの機体はグロウセイヴァー。かつてはシャドウミラーの象徴とも言われた機体で、分類的にはPTやAMと同じADというカテゴリの機体だが、性能的にはむしろSRXに準じた単機で戦局を変え得る機体と言っても間違いではない」
ラミアからの忠告を聞き、アンジュルグ以外の3機もこちらへと武器を向けてくる。
「アクセル、応援は必要か?」
「いや、こちらに応援をよこす余裕があるのなら、補給物資の積み込みにまわしてくれ。どうやら俺の感じた嫌な予感というのはこいつらではなかったらしい」
「何? だとすると……」
「確率的にはハガネとヒリュウ改かしら?」
「そういう事だ。現状で奴等と戦う事になれば負ける……とは言わんが、相当に苦戦するだろう。その前にさっさと撤退するべきだ。……ヴィンデル、システムXNは使用可能か?」
「アクセル!? システムXNの修理はまだ完全じゃないのよ!?」
「だが、ここで奴等とやり合う訳にもいかないだろう。なに、通常転移に限定すれば出来ない事もないだろう?」
「……了解した。なら補給物資の積み込みが完了するまで奴等の相手を頼む。それとレモン、量産型Wは積み込みにまわすとして、W16は出せるな?」
「ええ。そちらは大丈夫よ。W15は多少不安定になってきているけど」
「なら、ヴァイサーガで出せ。いくらアクセルでもエース級4機相手では万が一の可能性があるからな。ここで奴を死なせる訳にはいかん」
「了解。W16、お願いね」
「はっ」
その通信を聞きながら、ビームガトリング砲とリニアレールガンの砲門を展開させる。
「という事だ。1対4が2対4になったが構わないな? では行くぞ。T-LINKシステム、フルコンタクト! ファントムっ!」
T-LINKシステムを通して、ファントム28機を起動。その半分をレーザーブレードを展開させ、残りはグロウセイヴァーの背後で浮遊しながらレーザー弾を撃ち込む。
「馬鹿な、T-LINKシステムだとっ!?」
どうやらグロウセイヴァーがT-LINKシステム対応型の機体というのはハガネやヒリュウ改から情報が回っていなかったらしい。それも無理はない。ギリアムはシャドウミラーの存在を確認すべく影で動き回っていたのだから、そうそうあの2艦に接触する訳にもいかなかったのだろう。
「トロンベよっ、今が駆け抜ける時! ファング・スラッシャー、発射!」
「オメガ・ブラスター!」
「私も続く!」
ヒュッケバインMk-Ⅲトロンベから十字架状のファング・スラッシャーが、グルンガスト参式の胸部からはビームが、ゲシュペンスト・タイプRVからはM90アサルトマシンガンが続けて発射される。
「そうそう簡単にやれると思うなよ!」
ファング・スラッシャーはガン・レイピアで撃ち落とし、グロウセイヴァーではなく、ファントムを狙って放たれたオメガ・ブラスターはT-LINKシステムでファントムをコントロールして回避。M90アサルトマシンガンはファントムが展開したレーザーブレードでその弾丸を弾き飛ばす。
「馬鹿な、全ての攻撃が効かないだと!?」
そう呻いたのは、レーツェルだったか、はたまたゼンガーだっただろうか。T-LINKシステムに集中していた俺は特に気にする事なくビームガトリング砲とリニアレールガンのトリガーを引く。
ビームガトリング砲の砲身から放たれた雨の如く降り注ぐビーム弾で牽制され、隙があればリニアレールガンの弾丸が急所を狙い、14機のレーザーブレードがいつでもその牙を突き立てようと周囲を飛び回り、グロウセイヴァーの背後に浮遊している残り14機のファントムもレーザー弾を間断なく撃ち出している。
そんな射撃の嵐に襲われて無事で済む訳も無く、アンジュルグを含む4機の機体は徐々にではあるが損傷を増やしていく。
「ぬぅっ、このままでは……ならここは俺が道を切り開くのみ!」
ゼンガーが操るグルンガスト参式がファントムの攻撃に晒されながらも参式斬艦刀を取り出す。すると見る間にその斬艦刀を液体金属が覆い、斬艦刀と呼ぶに相応しい巨大な剣へとその姿を変えた。
「奥義、斬艦刀……疾風怒濤!」
その言葉と共に、まさに疾風の如き素早さでこちらへと近づき、その斬艦刀を振り下ろす。
「駄目だ、ゼンガー少佐!」
ラミアの声が通信に響くが、既に遅い。
「アダマン・ハルパー、起動! うおおおおぉぉぉぉぉっっっ!」
アダマン・ハルパーを巨大な馬上槍へと変え、振り下ろされる斬艦刀に向けてその切っ先を突き出す! 馬上槍の切っ先と斬艦刀が接触したのは一瞬だった。そして次の瞬間には、馬上槍の側面を削りながら斬艦刀が振り切られる。
「馬鹿な。いなされた、だと?」
今までにこんな防がれ方をした事はなかったのだろう。さすがのゼンガーにも一瞬の隙が出来た。
だが、その一瞬があれば十分!
グルンガスト参式へとビームガトリング砲の砲門を向け、ほぼゼロ距離から大量のビーム弾を撃ち込む。
「ぐおおおぉぉぉぉっ!」
機体の表面を削られつつも、致命傷を受ける事が無かったというのはグルンガスト参式の性能か、はたまたゼンガーの操縦技術故か。とにかく装甲の表面は大量に削られたものの、致命的な損傷を受ける事なくギリアム達の場所まで退く事に成功する。
「ラミア、今アクセルが使ったあの武器は……」
ギリアムの質問に、隙があればいつでも撃ち込めるようにイリュージョン・アローをこちらに向けながらラミアが答える。
「あれはあちらの世界のテスラ研でグルンガスト参式の技術を応用してレモン様が作成した武器、アダマン・ハルパー。その名の通り大鎌が基本状態だが液体金属を使っている為アクセル隊長の好きな形状へと変化させる事が可能だ」
「……あれは本当に参式の技術を応用しているのか?」
「ゼンガー?」
「いや、俺にも正確には分からん。分からんが、奴の武器が変化した時に妙な違和感があった。まるで参式斬艦刀とは似て非なる物のような……」
「詳しい事は私も知らない。恐らくレモン様が独自に手を加えた部分なのだろう。それよりも油断をしない事だ。グロウセイヴァーの機体性能はこんなものではない」
「あれで、か」
レーツェルの驚きの声が聞こえてくるのと同時に、シロガネからヴァイサーガが姿を現す。
「隊長、お待たせしました。補給物資の搬入は殆ど終わりました。後はヴィンデル様がシステムXNを起動するまでの時間を稼ぐ事が出来ればこの場は私達の勝利です」
「そうか。ならグルンガスト参式は任せて構わないな? 他の3機は俺が相手をする」
「了解しました」
頷いたエキドナが、五大剣を引き抜きグルンガスト参式へと斬り掛かる。
それを斬艦刀で防ごうとするが、先程の俺の攻撃の効果が出ているのかその動きはどこか鈍い。
「こちらも行くぞ!」
ヒュッケバインMk-Ⅲトロンベへとビームガトリング砲で牽制を行いながら、再度ファントムを空に舞わせ、グロウセイヴァーの背後へと集結させる。
「レーザー弾の雨だ、存分に味わえ!」
T-LINKシステムが俺の念動力に反応し、それぞれの狙いを付けてレーザー弾を発射する。まさにレーザー弾が横殴りの雨の如く降り注ぎ、3機の装甲を徐々に削っていく。
本来ならこういう時は特機のグルンガスト参式が盾になるべきなのだろうが、現在はヴァイサーガと激しい剣撃を繰り広げている。また、もし盾になったとしても、先程至近距離からのビームガトリング砲の直撃を食らった為にその装甲のダメージは大きいだろう。
「アクセル、W16、準備が出来た。退け」
ヴィンデルからの通信が入りシロガネの方を見てみると、そこにはトリニティゲインの姿があった。既にシステムXNを起動しているのか、転移フィールドが発生している。
「W16、聞いたな? 退くぞ」
「了解」
エキドナも振り下ろされた斬艦刀を五大剣を横薙ぎにして弾き、シロガネの方へと後退する。俺はビームガトリング砲で牽制しながらエキドナの後へと続く。
「待て!」
ギリアムの制止の声が聞こえるが、ヴィンデルがそれを聞く筈もなくシステムXNを起動させた。
「……ん?」
転移する寸前に戦場にハガネとヒリュウ改が突入してきたが、何が出来る訳でもなく俺達を見送る事しかできなかった。
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:28
PP:40
格闘:218
射撃:236
技量:228
防御:225
回避:253
命中:275
SP:366
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:A
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP20
覚醒 消費SP32
???
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.8
???
???
???
???
???
???
撃墜数:135
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