俺が魔王の息子ってマジですか!?
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8話 戦闘終了です+封印の真実
ー紅蓮視点ー
アランドロンの強制転移で飛ばされた俺。
そんな俺の目の前に黒い炎の塊が迫ってくる。
なのに不思議と恐怖が無い。
それどころか……、なんか凄く気分がいいぞ!
今なら、スライムを100匹倒せそうだ!!
こんな炎なんか怖くねぇ!!
俺は右腕を前に突き出し、炎の塊を握りつぶした。
ははっ!なんだこれ?全然、熱くないんだけど!?
そして、そんなテンションの高い俺の前に、黒龍が姿を現した。
挑発したら、強くなるかな?このままじゃつまらない。
無性にテンションの高い俺は、目の前の龍ともっと激しく戦いたい
という、欲求にかられ、目の前の黒龍を挑発した。
「ぬるい。この程度か?黒龍よ」
『ほう、貴様は……』
挑発すると、黒龍は真紅の瞳を細め、懐かしそうな声を漏らしながら
俺を見る。
『……ベルゼブブか?いや、奴はここまでの魔力は持っていなかった。
そうなると、子孫か?
くくく、面白い!面白いぞ!ベルゼブブの子孫よ!!
私を楽しませてみろ!!』
カァァァァァ!
黒龍が叫ぶと同時に黒龍の体が紅く光る。
そして、光が収まると目の前には……。
「くくく、貴様は本気で相手してやる。光栄に思えよ、
ベルゼブブの末裔よ」
紅い瞳に黒くて長い髪を持つ、ナイスバディの女性がそこにいた。
彼女(黒龍)はニヤリと笑い、肉食獣のような瞳で俺を見て、話しかける。
なんでだろう?不思議だ。
俺は今、この女を叩き潰したくてしょうがない!!
「いくぞ」
「こい!」
俺は、女の姿をした黒龍に突撃し右ストレートを放つ。
「ぐっ!」
黒龍は両手で受け止めるが、苦悶の声を漏らす。
どうやら効いているようだ。
「ハッ!!」
ドン!
「ぬぅ!!」
俺はストレートを放った後、すぐに魔力を込めた左手で、未だ
ガードの状態の黒龍に掌底を放つ。
すると、黒龍は映画のようにふっ飛んで行った。
こんなものか?
少し、落胆していると、黒龍の口に黒い炎が集中し……。
黒炎弾!!
ゴオォ!
さっきよりも巨大な黒い炎の塊が突っ込んできた。
はははは!やれば出来るじゃないか!!
ならば、俺も……。
「邪王!炎殺!!
……紅龍波ぁー!!」
右腕に紅の炎を纏わせ、龍の形(イメージはオシリスの天空龍)にして打ち出す。
ぶっちゃけ邪王炎殺黒龍波だが、向こうも黒龍なので紅龍にした。
放った紅龍の炎は真っ直ぐ、黒い炎に向かっていき……。
ボォォォォォ!!
俺と黒龍の炎は混ざり合い、一つの巨大な火柱を発生させた。
その影響で、巨大な洞窟の天井を焼き尽くし、いつものよどんだ魔界の空が顔を見せる。
火柱となり、辺りを焼き尽くした炎が完全に消えると、目の前には肩で息をしている
黒龍が居た。
「はぁ、はぁ……。このバケモノめ。さすがの私も死ぬかと思ったぞ」
見た感じ、どうやら限界のようだ。
つまらん……もう終わりか。
そう思った瞬間。
さっきのテンションが嘘のように低くなっていく。
あれ?
「だが……。ここまで私を追い詰めた雄はお前が初めてだ。
顔も、申し分ない。
いいだろう、貴様と契約してやる。」
契約?何の事?それよりも俺、何してたの?
興奮していたのは思い出せるのだが、詳細があやふやだ。
俺に一体何があった!?
そうやって、いつものように脳内でパニックになっていると、美少女。
たしか黒龍?が俺に接近してくる。
「契約って、むぐぅ!?」
「んふぅ!・・・・んぅ・・・・・・・くちゅ、ちゅ」
『あああああああああああああ!!!!!』
契約について聞こうとしたら、キスをされ、彼女(黒龍)の舌で口内を
蹂躙されていく。
jそぢfさlkdfjそdvsぢうfvhしjdftがrsふgshf!!!?
「ぷはっ。これで私は髪の毛一本から血の一滴、魂さえも主のモノ。
これからよろしく頼むぞ、主殿♪」
「・・・・」
『紅蓮様ーーーーーーー!!!!!!!』
何か声のようなものが聞こえるが、聞こえない。
俺は……。
真っ白に燃え尽きたぜ。
ー黒龍視点ー
千年前
「ふん、今日も見つからないか……」
私は今日も自分に相応しい契約者を探している。
契約者の条件は私よりも強い雄であること。
たったそれだけだ。
龍の契約
雄は一つの意味しかないのだが、雌には二つの意味がある。
一つ目は、契約者に隷属し、剣となり、盾となる。
二つ目は、結婚。自分よりも強い契約者の子供を産む。
龍の雌は一定の年齢を迎えると、強い雄を求めて、世界を回る。
あるものは、人間と……。
あるものは、悪魔と……。
または、同じ龍の雄と……。
ちなみに、同じ龍ならば、契約はいらない。
何故、このような契約があるのかというと、はるか昔。
力のない一匹のトカゲが神に、願った事が始まりだ。
生き抜く、力が欲しい
神は、トカゲに力を与え、代償として契約を与えた。
これが本当の話かはしらないが、要は龍は強い奴のモノと言う事なのだろう。
それで、ある一定の年齢を迎えて、契約者、もしくは強い同族を探す私なのだが……。
「見つからん……」
見つからないのだ。
いや、強そうな雄は何人もいたのだが、戦ってみるとたいしたことが無い。
同族の龍にもいたのだが、全員ボコボコにしてしまった。
戦うのは楽しいのだが、雌としてはまずい。
早く、契約、もしくは強い龍を見つけないと……。
「おーい!ここら辺で、暴れている龍って君?」
「……そうだが。なんのようだ、悪魔」
山の洞窟で悩んでいると、一人の悪魔が現れ、話しかけてきた。
強い魔力を持っているが、私よりも低い。
コイツもハズレだな。
そう思いながら、対応する。
「いやー、君のおかげでかなりの被害が出てさ!そんで退治に来たんだけど……」
「やめておけ、すぐに消し飛ぶぞ」
「うん!君の魔力はわしよりも強いし、威圧感すごいし、やめとく!」
「はははは!おもしろいな、悪魔!お前、名前はなんだ?」
「ん?ベルゼブブ!一応大魔王やってるよー!」
そんな感じでベルゼブブと仲良くなった私は、やつが持ってきた酒を飲んで
暴れていた、正確には戦っていた理由を話した。
「なるほどねー。だったらさ!一度君を封印して、わしの家系の試練にしたら
面白くね?」
「試練?」
ベルゼブブの提案は、魔界で君の次に強いわしの家系の試練にして君と戦ってもらう。
そんで!君が勝ったら、封印に戻って、次の魔王が試練に来るまで眠ってもらう。
もちろん、君が負け、もしくは負けを認めたら、そいつを契約者にすればいい。
どう?というもの。
まあ、封印も後日確認したが、害はなく、どちらかというと封印されている間は歳を取らないで済む
という、優れものだった。
こうして、私はベルゼブブの家の試練となった。
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