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対決!!天本博士対クラウン

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第八十三話


                  第八十三話  足元を
 美樹が狙うのは足元。フランケンの足元に向けてステッキを左から右に横薙ぎに払う。すると鎌ィ足が発生しフランケンの足元に襲い掛かる。しかもそれを何回も繰り出す。それと同時にビルガーとファルケンに声をかけるのだった。
「今よ!」
 声も鋭利なものになっている。
「飛んで!ビルガーは右!」
「うん!」
「ファルケンは左!」
「了解!」
 二羽はそれぞれ頷く。そうして二羽もまた飛び翼を一閃させるのだった。それが鎌ィ足になりフランケンに襲い掛かるのであった。
 それでフランケンを攻める。フランケンは動きが鈍い。美樹はそれがわかっている。わかっているからこそ果敢に攻める。しかも彼女も動くのだった。
「確かにね。大きくて力は強いわ」
 それもわかっていた。フランケンの能力を一目で見抜いていたのだ。
「それでも。それならそれでやり方があるわ」
「それがこれなのね」
「御主人、そうなのね」
「ええ、そうよ」
 二羽の使い魔達にも答える。
「これなら。フランケンを倒せるわ」
「そうだね」
「別に正面からぶつかり合う必要はないんだ」
「そういうこと。相手の弱点を攻める」
 頭脳派の美樹らしい判断だった。それに基いて攻め続ける。
「それで勝てるわ。ほら」
 動きながらも二羽と共に鎌ィ足を放ちフランケンを撃ち続ける。それで遂にフランケンが膝を着いた。膝を着くと共に前に倒れ伏していき消えたのだった。
「やっつけたのね」
「はい」
 小百合先生が答えてきた。やはり六人の後ろでにこにこと笑っている。
「お疲れ様でした。そしてお見事でした」
「力でぶつかり合う必要はないんですね」
「頭を使うのもやり方の一つですから」
 先生もそれを認める。
「別に構いませんよ」
「わかりました。それじゃあ」
「あと四人です」
 先生は残りのモンスターの数をあらためて六人に告げた。
「さて、今度は何が出るでしょうか」
「何が出て来てもやってやるわ」40
 華奈子は強気だった。
「鬼でも蛇でもね」
「本当にここに博士が出て来たら?」
「それでもよ」
 美奈子の言葉にも引かない。本物であった。
「やってやるわよ」
「そうね。その意気じゃないとやっぱり駄目よ」
「わかってるじゃない。それじゃあ皆」
 あらためて皆に声をかける。
「行きましょう、先に」
「ええ」
「わかったわ」
 皆も彼女の言葉に頷く。そうして先に進むのであった。


第八十三話   完


                 2008・2・6 
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