対決!!天本博士対クラウン
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第五百二十七話
第五百二十七話 楽しめば
華奈子と美奈子はクラウンのメンバーに自分達の母親に言われたことを塾で授業がはじまる前にそのまま話した。その話を聞いてまずはリーダーの梨花が言った。
「そうよね。楽しまないとね」
「駄目っていうのね」
「うん。楽しまないとそのうち嫌になってね」
こう華奈子に応えて言う。
「続かないから」
「継続は力なりよね」
「続かないと意味がないから」
華奈子、そして他のメンバーにこうも言う。
「だからね」
「続いてこそよね」
「華奈子ちゃん達のお母さんの言う通りよ」
まさにそうだというのだ。
「私もそう思うわ」
「楽しまないと駄目よね」
「楽しんで。それで努力するってことね」
この二つを両立させてこそだというのだ。
「そういうことね」
「そうね。楽しんでね」
「それで努力しないとね」
春奈と赤音が梨花の言葉に頷く。
「とはいっても努力も楽しんでよね」
「そうしないと駄目よね」
「まあ。結局あれよね」
梨花は二人の言葉を受けながら考える顔で言っていく。
「そのことをどれだけ楽しんでやれるかってことね」
「まず楽しむってことなんだ」
今度は美樹が言う。
「そういうことね」
「うん、私はそう思うわ」
「楽しむ、ね」32」
美樹は梨花の言葉を受けて微笑む、そしてそれは他の面々もだった。
美奈子もここで言った。
「モーツァルトだけじゃなくて音楽自体もよね」
「それで魔法もね」
華奈子も微笑んで言う。
「そうなるわね」
「華奈子最初魔法ムラがあったわよね」
「うん。下手だったわ」
その頃のことを思い出して懐かしむ笑みで美奈子に答える。
「本当にね」
「けれどずっと楽しんでやってきてるわよね」
「だから今はましになったわ」
実際はましどころではない位力量を上げている。それもだった。
「楽しんだからね」
「うん、それでだと思うわ」
「そういうことね」
六人はあらゆることの答えを見つけようとしていた。まずは楽しむ、まさに全てはそれからはじまることだった。
第五百二十七話 完
2012・9・23
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