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対決!!天本博士対クラウン

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第百一話


第百一話  最後の試練
 最後の関門、問題はそれであった。それが何かと小百合先生に尋ねると。
「このままゴールまで行くだけです」
「えっ、それだけですか!?」
 華奈子はそれを聞いて思わず声をあげた。
「ゴールに行くだけって」
「そうですけれど」
「それだけって」
「何か。拍子抜けっていうのかしら」
 美奈子も今一つ実感がなかった。それが最後の試練と言われても。
「本当かしら」
「ねえ」
「先生は嘘は言いませんよ」
 そのにこりとした笑みでの言葉だった。この笑みは変わらない。
「ゴールに行くことが最後の試練ですよ」
「本当みたいね」
「そうね」
 また顔を見合わせて言い合う双子だった。
「ゴールに行くだけって試練なのかしら」
「先生がそう仰るのならそうなんでしょ」
 とりあえず納得し合う。それで一向は歩きだした。その時梨花が皆に告げた。
「ねえ」
「何?」
「モンスターはもう出ないわよね」
「それはわからないわね」
 冷静な美樹が周囲を警戒しながら答えた。
「ノルマは六人でもそれ以上は出ないっても言われていないし」
「えっ、それじゃあ」
 赤音はそれを聞いて一気に暗い顔になった。
「また戦いあるの?」
「魔力補給しといた方がいいかしら」
 春奈はそれを気にした。
「何かあった時の為に」
「そうね。あと体力も」
 華奈子が気にしたのはそれだった。
「これから何があるのかわからないのなら」
「そうね。はい」
 美奈子はここで懐から何かを出してきた。それは。
「これ何?」
「お団子よ」
 こう皆に告げる。
「赤いのが体力を回復させて青いのが魔力を回復させるのよ」
「へえ、そうなんだ」
「皆食べて。量はたっぷりあるから」
「わかったわ」
「それじゃあ」
「使い魔達にもね」
 皆に次々とそのお団子を手渡す。何はともあれ用心に越したことはないということだった。先生はそんな六人を見てにこにこと笑っていた。
「さあ食べましょう」
 何はともあれそのお団子を食べるのだった。


第百一話   完


                 2008・4・24 
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