久遠の神話
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第十八話 教師その一
久遠の神話
第十八話 教師
上城はだ。自分のクラスでクラスメイト達と話をしていた。その話はというと。
「で、今日の世界史の宿題あったよな」
「ああ、あれな」
「あれだよな」
学生らしくだ。宿題の話をしていた。
「あれやったか?」
「ああ、俺もうやったぜ」
「俺もだよ」
彼等はすぐにだ。それぞれ宿題を終わらせたという。意外と真面目な様である。
その中でだ。上城も言うのだった。
「僕もね」
「ああ、上城もやったか」
「やっぱりちゃんとしてるな。御前も」
「昨日のうちにしたんだ」
そのだ。世界史の宿題をだというのだ。
「レポート書いたよ」
「あの先生レポート好きだよな」
「宿題っていったら大抵それだよな」
ここで彼等はこう話す。
「この前はローマ帝国のことでな」
「今回はキリスト教か」
連動していた。ローマ帝国の頃にキリスト教が誕生したからだ。
「まあ書いたことは書いたからな」
「後は提出するだけだな」
「それで今回は終わりだな」
「そうだね。ただね」
ここでだ。上城はクラスメイト達にこんなことを言った。
「また次あるよね」
「絶対にあるな」
「間違いなくな」
それは確実だとだ。他の面々も言う。
「多分今度はローマ帝国の分裂じゃないのか?」
「それかフン族だな」
「何で分裂したか。フン族って何か」
「そんな話になるだろうな」
「フン族って確か」
そのローマ帝国分裂の原因となった彼等はどういった者達かとだ。上城は友人達に話した。
「あれだよね。モンゴルの方から欧州に行った」
「ああ、遊牧民だよな」
「匈奴の一部族だろ?」
「そうだったんだろ?」
「そうだったよね」
上城は自分の席に座ったまま首を捻って言う。
「あの人達って」
「だよな。フン族ははっきりしてるよな」
「ギリシアの頃にいた海の民って何だったのか知らないけれどな」
「あの連中は何者だったんだろうな」
「先生も知らないって言ってたしな」
「そうだったよな」
彼等は今も謎の民族とされている。急に出て来て急に消えたのだ。まるで蜃気楼の様に。欧州の古代史上の謎の一つとされている。
「アトランティスとかムーとかな」
「そうした人達だったのかね」
「地中海だったらアトランティスだろ」
話はミステリーの方向にも及んだ。
「何かその話にもなってきたな」
「そういやうちの大学にそういうの詳しい先生いるらしいな」
「ああ、悪魔博士だろ?」
こんな仇名の教授がだ。大学にいるというのだ。
「何でも百二十歳の化けものみたいな先生らしいな」
「おい、百二十歳って仙人かよ」
「人間なのかよその人」
他の面々が一人のその言葉に突っ込みを入れる。
「仮に百二十でも今も現役か」
「日清戦争の頃から生きてるってか」
「仙人だな、本当に」
「というかその話本当かね」
「怪しいだろ、それ」
その博士の年齢についてだ。多くノ者が疑問を述べた。
そしてだ。上城もこう言うのだった。
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