ハイスクールD×D 万死ヲ刻ム者
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第三十八話 水泳
サーゼクスの訪問から一週間が過ぎた。一誠はあの後サーゼクスと一緒に街を見て回ったりしたとか・・・。そして分かった事はサーゼクスはそれ程、接しにくい性格ではないみたいだ。そしてこの一週間の間に闇慈はデスから修業を付けてもらい、力は格段に上がり、様々な技を覚えた。そして闇慈は一誠から質問を受けた。
「ブーステッド・ギアで部長のおっぱいを強化したらどうなるんだろう」
と。その時闇慈は顔を赤らめ、頬を掻きながら考えていたが結論は・・・
「部長に頼んでみたら?」
だった。それを聞いた一誠はすぐにリアスの元を訪ね頼んでみたが一発で断られたらしい。
そして今日、オカルト研究部はプールを掃除する日だった。その代わりにオカルト研究部は今日一日プールの貸し切りを許されていた。
「ふう。こんなものかな?」
「みたいだな。ああ、疲れたぜぇ・・・」
闇慈と一誠は水を抜いた広いプールのど真ん中でデッキブラシを右肩に担ぎながら、呟いていた。祐斗は用事があるらしく今日は来れなかったみたいだ。ここでリアスが部員に呼びかけた
「さあ。プール掃除もこれで終了よ。これからはプールに入って思いっきり楽しみましょう」
~~~~~~~~~~~~
一誠と闇慈は女性陣より早く水着に着替えて、プールサイドに来た。
「部長たちはまだ来てないみたいだね?イッセー」
「みたいだな。でも楽しみだぜ部長たちの水着姿・・・ムフフ」
一誠はリアスたちの水着姿を妄想しているのか、顔がエロくなった。因みにイッセーは赤の、闇慈は黒のハーフパンツ型の水着を着ていた。
(相変わらずだね、イッセー)
「「「「お待たせ(しました)」」」」
女性陣の声が聞え、一誠と闇慈は振り向いた。そこにはそれぞれの水着を着ていた女性部員達が立っていた。
「むっほーー!!!」
「・・・///」
イッセーは歓喜の叫びを上げていたが、闇慈は恥かしいのか目を逸らしてしまう。
「ほらイッセー。私の水着、どうかしら?」
「あらあら部長ったら、張り切ってますわ。うふふ、よほどイッセーくんに見せたかったんですわね。ところでイッセーくん、私の方もどうかしら?」
「イッセーさん。わ、私も着替えました」
比較的、布面積が少ない赤いビキニを着たリアスと同様に白いビキニを着た朱乃が一誠を誘惑?し始めたがスクール水着を着ていたアーシアもそれに負けじと加わっていった。
「あはは。モテモテだね、イッセー」
闇慈はその光景に苦笑していたがここで小猫が話しかけて来た。
「・・・どうですか?闇慈先輩」
「アーシアと同じスクール水着だね。中々似合っているし、可愛いと思うよ?」
「・・・あ、ありがとうございます。闇慈先輩も黒い水着がよく似合ってます」
「ありがとう、小猫ちゃん」
闇慈は小猫の頭を優しく撫でてやると小猫は顔を赤らめて俯いた。
「それじゃあ一緒に泳ごうか?小猫ちゃん」
「・・・あ、あの闇慈先輩」
「ん?どうしたの?」
「・・・実は私・・・私」
闇慈の提案に小猫はモジモジしながらその場を動こうとしなかった。闇慈はまさかと思い、小猫に尋ねた。
「小猫ちゃん。もしかして・・・泳げない?」
「・・・(コクッ)」
「なら僕と一緒に練習しようか?」
「・・・良いんですか?」
「勿論♪」
小猫の問いかけに闇慈は笑顔で了承した。
~~~~~~~~~~~~
小猫はプールに入ると闇慈の手を借り、まずはバタ足の練習から始めた。
「(ブクブク)プハッ。(ブクブク)プハッ。」
「いちに、いちに・・・良いよ小猫ちゃん。その調子」
小猫は泳げないながらも足をバタつかせ25Mを泳ぎきった。隣のラインでは小猫同様にアーシアも泳げないらしく、一誠から泳ぎを習っていた。
「うん。よく泳ぎきったね」
「・・・闇慈先輩のおかげです」
「僕は小猫ちゃんの手伝いをしたまでだよ。どうする?まだ続ける?」
「・・・はい」
「分かった。じゃあもう一回同じように泳ごうか?」
「(コクッ)」
そして再び泳ぎ始めた。しかし途中で思わぬアクシデントが起こった。
「(ブクブク)プハッ。(ブク・・・ブクッ!?)」
突然小猫がバタ足を止め、沈み始めた。これを見た闇慈は・・・
「(不味い!!足がつったのか!?)小猫ちゃん!!」
闇慈はすぐさま小猫を抱え上げ、抱っこの要領で抱き締めた。
「ケホッ・・・ケホッ」
「小猫ちゃん!!大丈夫!?」
「・・・闇慈先輩。怖かったです・・・」
「無事で良かった。練習は一旦中止して休もう。足の状態も確認したいしね」
「・・・はい」
闇慈は小猫を抱え上げたままプール内を移動し、プールサイドに敷いてあったビニールシートの上に小猫を優しく寝かせ、小猫のつった足をマッサージしながら確認し始めた。
(闇慈先輩ってマッサージが上手です。それに・・・先輩に触られているので凄く恥かしいです///)
「酷くはないけど、少し冷やす必要があるみたいだね。保健室に行って冷えたタオルを貰ってくるから小猫ちゃんは休んでて?」
「・・・すみません、闇慈先輩」
「気にしないで?」
闇慈は更衣室で一旦制服に大急ぎで着替え、保健室に向かった。しかしそこで校舎を見ている一人の銀髪の男子が目に入った。
(誰だろう?ここの生徒じゃない。でもこの力って!!)
闇慈が疑問に思っていると銀髪の男子も闇慈に気付いたのか闇慈の元に寄ってきた。
「やあ。ここはいい学校だね」
「そうですね。僕もここは大好きですよ。それで・・・」
闇慈は素早くデスサイズ・ヘルを取り出すと銀髪の男子の首元に突き付けた。
「こんな所に何のようですか?・・・白龍皇」
「流石は『黒衣の死神』。すぐに俺の正体を見破るなんてな。俺は『ヴァーリ』だ。よろしくな」
「・・・」
闇慈はその事を聞くとデスサイズ・ヘルをしまい、ヴァーリと向き合った。
「どうした?何故セイクリッド・ギアを消す?」
「今の貴方に敵意は感じられない。恐らく挨拶でもしにきたんですか?・・・赤龍帝に」
「まあ。そんなところだ」
「忠告しますけど僕の仲間に手を出すなのなら・・・貴様に『死』を見せる事になるかもな・・・」
闇慈は『真紅の魔眼』と『魔力の解放』でヴァーリを威圧し始めた。修行の成果もあり、覇気も格段に上がっていた。風が突然渦巻き、木々に傷が入り始めた。
「フフフッ。この気迫・・・初めてあった時とは比べ物にならない。お前は本当に面白い奴だよ」
そう言うとヴァーリは踵を返してその場から居なくなった。
(白龍皇・・・ヴァーリ。赤龍帝のライバルにして、二天龍の一角。でもそんなの関係ない!!仲間を守るために・・・僕は戦う!!)
闇慈は覇気をしまうと保健室に行き、道具を揃てもらい小猫の元に戻った。
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