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髑髏天使

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第四十七話 神々その十七


「こうしてだ」
「さらに増えることもできる」
「今はだ」
「さらなる力を得たことによってだ」
「そしてその力をだな」
 神はその増えていく死神を見ながら話す。
「使うというのだな」
「如何にも」
「力は何の為にあるのか」
「使う為だ」
「だからだ」
 それでだというのである。
「私はこの力で貴様も倒す」
「それではだ」
「行くぞ」
「来るがいい」
 神の言葉は悠然としたものだった。
「相手をしよう」
「俺もいる」
 金色の輝きを放つ髑髏天使もいた。
「忘れてはいないな」
「忘れて欲しいのか」
「そう思うのならそうするのだな」
 こう神に返す彼だった。
「だが。それでもだ」
「戦うというのだな」
「そういうことだ。それではだ」
 その両手に持つ剣に雷を宿らせていく。そのうえでの言葉だった。
「俺も行くぞ」
「二人同時でも構うことはない」
 神の言葉は余裕そのものだった。
「さあ。来るのだ」
「行くぞ」
「それではだ」
 髑髏天使はその雷を放ち死神達が一斉に斬り掛かる。そうしてであった。
 二人の方から攻撃を浴びせた。しかしだった。
 どれだけ攻撃を受けてもだった。神は動じない。立ったままだった。
 それを見てだ。牧村がまず言った。
「聞いていないというのか」
「いや、それは有り得ない」
 死神の一人が彼に答えた。
「聞いている」
「しかし見たところ」
「体力があるのだ」
 それでだというのである。
「それでだ」
「そういうことか」
「そしてだ」
 死神の言葉は続く。
「回復力も尋常なものではないな」
「如何にも」
 ここで神も言ってきた。
「我の体力と回復力を甘く見ないことだな」
「それは貴様の武器の一つだな」
「それもまた武器になる」
「戦いは最後に立っている者が勝者となる」
 死神はこの現実も話した。
「そういうことだな」
「話を理解しているな。その通りだ」
「それでか」
「それではだ」
 ここまで話してだった。今度は神の方から仕掛けてきたのであった。
 その身体からだ。青黒い何かを出してきた。それは。
「毒か」
「そうだな」
 髑髏天使も死神もすぐに察した。
「それを出してきてか」
「我々をということだな」
「これは海の毒だ」
 そうだとだ。神は話すのだった。 
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