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髑髏天使

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第五十七話 挨拶その三


 牧村はクレープを食べてから研究室を後にした。そうしてだ。
 次は講義に出た。そこで友人達と話すのだった。
「次の講義だが」
「ああ、何だ?」
「どうするんだ?次の講義」
「何かするのか?」
「いつも通り受ける」
 こうするというのだ。
「次の講義もな」
「そんなの普通じゃないのか?」
「だよな。次休講って話もないしな」
「それだったらな」
「普通に受けてな」
 こう話す彼等だった。そしてであった。
 牧村は彼等にだ。あるものを出した。
 それは何かというとだ。スナック菓子だった。
「ああ、かりんとう」
「御前甘いもの好きだしな」
「何だ?次の講義に食うってのか?」
「講義の前にでも」
「そうしたいが」
 こう答える彼だった。
「それでだ。次にはだ」
「よし、それじゃあな」
「次だな」
「そのかりんとう皆で食べるか」
「講義の前にな」
 こんな話をするのであった。彼等とはだ。
 そして講義を受けてだ。大学を後にするのだった。そして次はだ。
 マジックに言った。そこにはだ。
 マスターがいた。彼は牧村をだ。カウンターに呼んだ。
 そしてそこに彼を座らせてだ。こんなことを話した。
「そろそろバイトはじめるかい?」
「アルバイトか」
「部活はあるけれど」
 フェシング部とテニス部のことである。
「どうかな」
「わかりました」 
 こう答えた牧村だった。
「それなら。時間のある時に」
「うん、来てくれるね」
「そうさせてもらいます」
「そしてだよ」
 マスターの話は変わらない。さらにであった。
「大学を卒業したらね」
「この店に」
「うん、入ってね」
 笑顔でだ。牧村にこうも話すのだった。
「本格的な修業に入るから」
「本格的なですか」
「そうだよ。君がこの店の次のマスターだから」
 かなり重要なことをさりげなく話すのだった。
「宜しく頼んだよ」
「この店を」
「若奈もだよ」
 店だけではないとだ。笑顔で言うのである。
「いいね、それじゃあね」
「あの、それは」
「ははは、わかってるから」
 牧村にだ。多くを言わなかった。
「それじゃあね」
「だからですか」
「そうだよ。それじゃあね」
 こんな話をしてだった。マスターにも挨拶をした。そこにだ。
 若奈の妹達が来たのだった。そして自分達から牧村に挨拶をしてきた。
「牧村さんこんにちは」
「来てたんですね」
 笑顔で彼に挨拶をして言う。
「お姉ちゃんは今はいませんけれど」
「いいですか?」
「構わない」
 それでいいという彼だった。
「また後で会いに行く」
「携帯で連絡して、ですね」
「そうですね」
 それで会える。便利な話ではある。
 そんな話をしてだ。妹達はだ。
 カウンターの中に入ってそこからだ。店の奥に声をかけたのである。
「お母さん、いい?」
「いる?」
「どうしたの?」 
 早速だった。彼女達の、つまり若奈の母が出て来た。そのうえで彼女達の声に応えてきたのだ。見れば見る程娘達によく似ている。 
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