髑髏天使
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第五十五話 魔水その十五
その身体中にある目からだ。さらに目を出した。
そしてだ。そうしてであった。
そのうえで神にぶつける。目を無数に放ったのである。
放ちながらだ。彼は神に問うた。
「これならどうでしょうか」
「光以外にも使えたのか」
「はい」
その通りだというのである。
「こうして。私達はです」
「それぞれの力を使えるか」
「話はわかった。確かに光よりは効く」
こう述べる神だった。
「しかし。まだだ」
「これだけでは倒せそうもないね」
「そうですね」
クマゾッツは黒い闇、虹蛇は虹を放っていた。だがだった。
そうしたものを受けてもだ。神はだ。まだ立っていたのだ。
そうしてだ。神は言う。
「私はそう簡単には倒せない」
「ではだ」
「そう言うのならだ」
今度はだ。髑髏天使と死神だった。
彼等はそれぞれ身構えてだ。そのうえで。
髑髏天使がだ。剣からあるものを放った。それは。
「これは」
「貴様が水ならだ」
そこからだというのだ。
「俺はこれを使う」
「炎か」
「火は水に弱い」
それを踏まえてだというのだ。
「しかしだ。水は火を消す時にだ」
「その時にか」
「水も蒸発する」
それを知ってだ。使うというのである。
「だからこそやらせてもらう」
「確かにな。水も無限ではない」
神もだ。それはわかっているというのだ。
だがだ。こうも言うのだった。
「しかしだ」
「しかしか」
「炎で私を倒せると思うか」
「違うというのだな」
「そうだ、違う」
まさにだ。その通りだというのである。
「こうするのだからな」
「むっ!?」
神はだ。その髑髏天使の炎の前にだ。
水の壁を出した。それで、であった。
炎を防いだ。彼に当たる前にである。そうしてなのだった。
「私に当たらなければどうということはない」
「だからか」
「そうだ、どうということはない」
また言う神だった。
「こうすればいいのだからな」
「確かにな。炎もだ」
それもどうか。髑髏天使もわかっていた。
「貴様に触れなければ意味がない」
「何一つとしてだな」
「その通りだ」
「しかしこれで終わりではないな」
神からの言葉である。
「そうだな、何故なら」
「如何にも」
ここで応えたのは死神である。
彼はだ。身構えながら述べる。
「私もいるのだ」
「当然私達も」
「いるぞ」
「忘れるな」
死神だけでなくだ。魔神も言うのであった。
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