ハイスクールD×D 万死ヲ刻ム者
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第二十話 夕食
「さてと・・・みんなの夕食を作りに厨房に行きますか」
午後5時。闇慈の料理の腕前を小猫から聞いていたリアスは夕食は闇慈が作ることを課した。
「まあ。僕自身は願ってもないだけどね」
闇慈が厨房の扉を開くと中は・・・
「あ、闇慈?」
「アンジさん?」
一誠とアーシアがいた。そして周りには皮の剥けたジャガイモやタマネギが多く散らばっていた。
「えっと・・・これはどうなってるの?」
「魔力の応用の練習として包丁を使わずに野菜の皮を剥くことだったんですが・・・」
「コツが分かった途端にちょっと調子に乗りすぎちまった・・・」
闇慈はタマネギとジャガイモの個数を数えたがそれぞれ十五~二十個近くある。
「・・・そうだね。何とかやってみるよ」
「えっ?お前が夕食を作るのか?闇慈」
「そう言うことだよ」
闇慈は散らばった皮を片づけると食材を確認しながら夕食を作り始めた。
~~~~~~~~~~~~
午後7時頃になり、オカルト研究部の部員たちは空腹になり食堂に入ると。
「す、すげぇ・・・」
「これ全部アンジさんが?」
「へえ。おいしそうだね」
「・・・闇慈先輩の手料理。楽しみです」
テーブルには、グラタン。ポテトサラダ。オニオンスープなどのジャガイモやタマネギを中心とした料理が並べられていた。
「今回はあのタマネギとジャガイモをどうにかしないといけなかったからこんなメニューになってしまってゴメンね?みんな」
その言葉に一誠とアーシアが応えた。
「そんな。アンジさんは悪くありません!!」
「そうだぜ。元は俺とアーシアで何とかしなきゃならなかったのに闇慈がやってくれたお陰で助かったんだぜ?」
「僕もそう思うな」
「・・・闇慈先輩が気に病む必要はないと思います」
二人の言葉に祐斗と小猫も付け加えると、リアスと朱乃も食堂に入ってきた。
「あら。良い匂いじゃない」
「小猫さんから聞いていましたけど本当に料理がお上手なんですね」
リアスと朱乃も闇慈の料理を賞賛しているようだ。
「ありがとうございます。では冷めないうちにどうぞ」
「そうね。じゃあみんな、席に着いて」
リアスが言うとそれぞれ自分の席に着き。
「「「「「いただきます」」」」」
感謝の気持ちを捧げ、夕食を食べ始めた。
「っ!!うめえ!!」
「はい。このスープもとても美味しいです」
「うん。味がしっかり染み込んでる」
「・・・(コクコク)」
「男性でこんな料理を作れる人は初めてね。とても美味しいわ」
「今度私にレシピを教えて下さいませんか?闇慈君」
闇慈以外の部員達は笑顔で大絶賛していた。そのことを聞いた闇慈はホッと胸を撫で下ろした。
(良かった。みんなの口に合ってて。でもこの時の笑顔はやっぱり格別だね!!作って良かった)
~~~~~~~~~~~~
食事が終了した所でリアスが話しを持ち出した。
「さて。食事も終わったことだしお風呂に入りましょうか?」
「お、お風呂っすか!?」
一誠がその言葉に反応し席を立ち上がった。
「あらイッセー。もしかして私たちの入浴を覗きたいの?なら一緒に入る?私は構わないわよ。朱乃はどう?」
「うふふ。殿方のお背中を流してみたいですわ」
「えーー!!?」
朱乃も了承したらしい。その事に一誠がさらに大きく反応した。
「アーシアだって愛しのイッセーなら大丈夫よね?」
「・・・(コクン)///」
アーシアは顔を赤くしながら頷いた。残るは小猫だけだったが・・・
「小猫は?」
「嫌です・・・」
即答だった・・・。
「じゃあナシね」
リアスのその一言に一誠は激しくズッ転けた。
「うふふ。残念でした」
(いや・・・リアス先輩。絶対分かってて聞いたでしょ!?相変わらずイッセーをからかうのが好きな先輩だね)
闇慈が心の中で溜め息をついていると、小猫が言葉を続けた。
「・・・でも」
「どうしたの?小猫」
リアスが再び小猫に尋ねた。顔を赤らめながら闇慈の方を向いた。
「・・・闇慈先輩とだったら・・・嫌じゃないです///」
「えっ!?」
闇慈は小猫の意外な言葉に驚きを隠させないようだった。
「あら、小猫がこんな事を言うなんて・・・アンジ。貴方はどうしたいの?」
「・・・闇慈先輩」
小猫が闇慈に甘えるような声を出したが闇慈は冷静に答えた。
「流石にそれは不味いと思います。だからごめんね?小猫ちゃん」
「・・・そうですか。残念です」
(良かった。理解が早くて助かるよ)
こうして修行の1日目が終了した。
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