真剣に紅狼に恋しなさい・・・・?
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無限転生者
目を開けて、最初に見た光景は俺が連れてこられた光景と全く変わらなかった。
「久しぶりじゃな、真紅狼よ」
「ジイサンか………。いきなり“転生”とはどういうことだ?」
「いやな。お主をあの世界に転生させてから、こちらでは多くの神様がお主の行動を観賞していたんだが………お主の行動による原作崩壊や功績がこちらでは評判が良くての。神様たちの間で『蒼騎 真紅狼
を別の世界に転生させて欲しい』という声が多くて、先日“ある法案”が可決されたのじゃ」
俺の行動って他の神様に観られてたのかよ。
神様ってのはどいつもこいつも暇なんだろうか?
「で、その法案ってのは?」
「うむ。お主を“無限転生者”になってもらう事じゃ!!」
「つまり、二次元があるだけ転生出来るってことか?」
「大雑把に言えばそうじゃが、さらに詳しく言えばお主が好きなように原作を変えてもいいってことじゃ。完全ブチ壊しでも構わんぞい」
「いやいや、俺が最低なことをしたらどうするよ?」
「大丈夫じゃ、お主ならそんなことはしないであろう?」
「………お見通しってわけかよ」
「で、どうするのじゃ?」
「まぁ、貰えるなら貰っておくさ」
「これでまた楽しくなるのぅ」
「……さいですか」
無限転生者ねぇ。
ま、楽しければいいかな。
「で、俺が次に転生する世界はドコ?」
「うむ。……現代じゃ!!」
「ということは、2012年の日本か?」
「そうじゃ。だが、ちょっと世界感が変化しておる」
「どんなふうに?」
「まず感覚はほぼ現代の日本と変わらん………が、その世界には“気”というものが存在してる」
“気”ねぇ。
『俺よりも強い奴に会いに行く!!』とかいう格闘家でもいるんだろうか?
「簡単に言えば、武術が極端に秀でた世界だと思えばいい。しかも、秘匿されずに表立っておる」
「そりゃまた……メンドクサイ世界だな」
歩いてたら勝負を挑まれたなんて、だるくてやってられんぞ。
「そして転生する時期じゃが、原作よりも七年前で、主人公たちが高校二年生になったら始まるぞい」
「また、微妙な時期だな」
「取り敢えず、転生の準備じゃ。お主に渡した能力は一度回収させてもらう。そこから存続させる能力と新しい能力を与えよう。ただ………」
「ジイサンの言う事は分かってるよ。俺の固有結界と不老不死は残るんだろ?」
「うむ。固有結界は発現してしまっておるし、それに耐えられる体となると不老不死が一番だからの。それと『直死の魔眼』と『七夜』の体術、及び短刀『七ツ夜』はお主の手元に残る」
わぁい、全部ヤバいモノしか残らねぇ。
今度転生する世界は“気”か、なら……………
「取り敢えず、崩月の角、“剄技”、“長曾我部 元親”は存続で。で、“剄技”なんだけど、鋼糸は無しで頼む」
「ふむ。鋼糸は無しでいいのか?」
「ああ。その代わりのモノを頼むからな。あ、あと、ガンブレードは返すよ」
「おお、管理してくれて助かったぞ」
「見つけた時はマジでビックリしたよ」
あちらの世界で仕事とかしないといけないからなぁ。
あの仕事(・・)が俺にはピッタリだな。
「で、追加の方なんだがいいか?」
「うむ。なんでもいいぞ」
「その前に一つ聞きたいんだが、俺は転生先では何歳まで成長するんだ?」
「25歳までじゃ」
「ということは、25歳になったら物語が進むと考えていいんだよな?」
「そうじゃ」
「じゃ、まず、俺を転生先では、車の運転を出来るようにしてくれ。車種はBMW、シリーズは5シリーズ、マニュアルで頼む。あと、ガンブレードの代わりに特殊な双銃を創って欲しいことと“グスタフ・ミュンヒハウゼン”の戦闘法と“ミハイル・ロア・ヨンダムフォン”の戦闘法かな。あとは各種の格ゲーの技など」
「車はBMWの5シリーズ、特殊な双銃、グスタフとロアに各種の格ゲーの技。………手配しておこう。双銃の形は?」
「まず、長銃でマガジンタイプ、最大九発撃てる構造で全弾マグナム仕様。配色は黒と白だが、黒の長銃には銃身に白い狼の彫刻が彫られていて、逆に白の長銃には黒い狼の彫刻が彫られている様にしてくれ」
「こりゃまた、随分と凝ってるの。それで名は?」
「二つ合わせて、『双狼銃 オルガロン』だ。黒銃は『白の響狼(ヴァイサー・オルガロン)』、白銃は『黒の響狼(シュバルツェア・オルガロン)』」
「無駄に考えておるのぉ」
「いいだろう、別に。特注ならカッコいい名前ぐらいつけたくなるものだろ?」
「お主がよければ、ワシは構わんよ。……っと、こんなところか?」
「ああ。こんなところだな」
「長くなったが最後にお主の固有結界についてじゃが、前の世界でお主は八人と結婚したのでお主を封印してる鎖が以前は二本だったのが八本になった。この八本の鎖が全部外れたら何かの拍子で確実に発現してしまうが、鎖があるなら発現はしないようになっておる。外れてしまう要因としては、二つある。一つは、普通の人にとって致命傷になりうる傷をお主が受けた時じゃ。あいにくお主は不老不死じゃが、人にとって致命傷になりうる攻撃を受けたら鎖は外れてしまう。
二つ目は、お主が“護りたいモノ”を傷つけられることじゃ。この二つを頭の片隅にでも入れておいてくれい」
「……そんじゃま、行くよ、次の世界に」
「うむ。……それでは蒼騎 真紅狼よ。次なる世界にて新たな人生を築き上げよ」
俺は光に包まれながら、現代に還っていった。
後書き
“オルガロン”というのは、『モンスターハンターフロンティア』のシーズン6.0の目玉モンスターです。
戦闘BGMがカッコいいんです。
この二体から創れる武装もカッコいいんですよ、特にガンランスが。
あと各種の格ゲーと言ってますが、私は“MUGEN”を見ているのでそこに出てくるキャラの技が出ます。
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