フリージングとイレギュラー
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カーニバル
前書き
原作開始の二年前から始まりますのでご注意ください。
~???side~
ザァァアアァァァァァァァァ・・・・
私達が見てるモニターには一人のパンドラが50人相手に無双していた。
「シスターマーガレット! これは異常です!! すぐさまに“カーニバル”を中止してフェアチャイルドを調査するべきです!!」
「………いえ、このまま続行しましょう。………「しかしっ!」……彼女の強さが本当に人の理解を超えたモノなのか、どうか………」
私達はシフォン・フェアチャイルドを映したモニターを見つめていると、突然空が割れ、そこから人が逆さまに落ちていくのを確認できた。
~マーガレットside out~
~真紅狼side~
穴に落ちてから、三分後出口が見えたと思ったら………
「なーんで、空の上から………しかも、逆さまで落ちてんだ?」
そんなことを思いつつ、抵抗せずにそのまま地面に激突することを決めた。
下を見てみると、周りに大きな壁がありドームのように囲んでいた。
そして、そのドームの中には崩れかけている廃ビルがいくつも見える。
「コロシアムのなんかかな………?」
そう思っていたら、地面と激突した。
ドッゴッッン!!
………決めた。
今度からはちゃんと対策をとろう、スッゲェ痛いな、こりゃ。
「ぐぉぉぉ………、随分とアホな事をしたもんだ」
「………な、何事?」
「あ、あの大丈夫ですか?」
周りには女性の声しかないと言う事は、女しかいないのか。
「………あ、あの……?」
「あ、ああ。大丈夫だ。で、キミたちはダレ? というか、ここはどこ?」
「わ、私はエリザベス・メイブリーです」
「アーネット・マックミルラン。アンタは?」
「俺の名は―――――蒼騎真紅狼だ。好きに呼んでくれ。………で、あそこで新しい玩具を手に入れたように馬鹿みたいに力を振るってるのは誰よ?」
俺の眼の前では、多分、彼女が倒した少女たちが腕を千切られたり、貫かれたり、ろっ骨が握りつぶされている少女と、まるで獣が食い散らかした現場に出くわした気分だった。
「た、助け………っ!」
ブシャアアアア・・・
その少女によって、無残にも倒された揚句、両腕を引き千切られた少女が派手な血飛沫を上げながら、放り捨てられた。
その光景を見ていたアーネットが勢いよく斬りかかった。
「貴様――!! パンドラをなんだと思って………!!!?」
バキンッ!!
ガシッ!
彼女の武器は獣に当たった瞬間、武器の方から砕けた。
そして、頭を掴む獣。
「………私、“恐怖”というのを知らないんですの。どう言ったものなのか私に教えてくれませんか?」
そんなこと言う、凶悪な手甲を装備している少女は優しくアーネットの頭を掴んだが、その表情は危ういモノだった。
ここの少女たちは物騒だな。
だが、見ぬ振りも出来ないので助けることにした。
ふっ・・・・!!
「あら………?」
「おーい、探し人はコレか?」
俺は高速移動し本人に気付かれぬように手甲を叩き、緩んだ瞬間、彼女(アーネット)を救った。
「大丈夫か、えっと、名前は………アーネットだったよな?」
「え、あ、はい。有難う………ございます………」
「立てるか?」
立てるかどうか、聞こうとするが恐怖が体を支配していて立つことすらままならない状態らしい。
「………ちょっと掴まってろ」
シュンッ!
「……悪いんだが、彼女を頼んだ」
「え? ええ!? え、ちょっ、さっきあそこに居たんじゃ!??!」
「移動術は早めに覚えとかないと、高速戦闘に対応できんぞ? じゃ、そう言うわけだから」
そして、アーネットをエリザベスに預けて、獣(シフォン)と対峙した。
「お前のその行動には、あまりにも粗すぎる。虐殺ってのはな、有りあらゆるモノを残酷に殺していくんだよ。だが、そういうのにも人を惹き付ける何かが出てくるモノだが、お前にはそれがない。―――――だからこそ、見ていると腹が立つ」
「では、貴方と戦えば、何かしら意味が見つかるんですね? それなら………」
そう言った後、獣は目の前から消えた。
だが、俺にはヤツがどこに出てくるか分かってる、独特な気配が滲み出ていることが分かる。
その気配が後ろから滲み出ていた。
後ろに手を回して、顔を掴んだ。
そして、俺は………
「後ろに突っ立ってんじゃねぇ」
ボゥンッ!
「………ぐっ!?」
掴んだ後、握り潰すと同時に炎が獣を襲い、その場で体勢を崩してした後、“SUPERCANSEL”のヒートドライブを繰り出した。
「オラァ!!」
「………がっ!?」
ボォン!!
“DREAMCANSEL!!!!”
“チェーンドライブ”
「オラオラオラオラァ!!!」
ドゴッ、バキ、ドガガガッ!!
右手を突き出し、高速で突進した後、すぐに振り向いて腹に突進しながら肘打ちをねじ込んだ後、ジャブ、ストレート、ローキック、ハイキック、ブローの高速乱舞を叩き込んだ。
「ラァ!!」
ドンッ!
ボボォンッ!!
乱舞の〆に顎に強烈なアッパーを繰り出して、そのままかち上げると炎が地面から噴き上がった。
獣が吹き飛ばされて、落ちてくる間に右手の拳を燃え上がらせた。
「………終わりだ」
ヒュッ・・・!
ドガンッ!!
獣は爆発を喰らいながら地面に倒れた。
「ま、動きに関しちゃこんなもんかな」
獣を倒したし、さっさと出口を探そうと思ったとき、後ろから瓦礫が崩れる音がした。
ガラ・・・
「やれやれ、もう一度、ブチのめされたいのか………」
今度はグスタフの攻撃でも叩き込もうと思ったその時………
ドパッ!!
上空から長髪で俺と同じ黒髪の少女が大剣を思いっきり獣の手甲に振り下ろしたが、強度が脆かったのか、大剣は見事に砕けた。
「―――お願い、元に戻って。私の大好きな友達のシフォン=フェアチャイルドに!!」
その少女が、獣………じゃなくて、シフォンと言う娘に泣きながら叫ぶとシフォンは表情が凶悪な笑みから、温厚な笑みに変わり、そのまま崩れ落ちた。
その後、ヘリが何機も次々と来ていた。
「さて、さっさと出口を探さないと………」
『お待ちになってください』
「おおぅ? どこからだ? 取り敢えず、顔を見せろや。見せないなら無視させてもらう」
一向に顔を見せてこないので、無視しようとした時に再び放送が流れる。
『すみません。映像を映すことが出来ないので、許してください。貴方に多少質問したいことがあるので、今、そちらに向かったヘリに乗って来てもらいませんか?』
「………ふむ。まぁいいが、ちょっと食事をしたいので、軽食が出来るモノを用意してくれると有難いんだが?」
『用意させましょう。では、ヘリから降りたらまたお会いしましょう』
バババババババババッッ・・・・・・!!!
俺は来たヘリに乗って、この場所から移動した。
~真紅狼side out~
~other side~
見ただけで偉そうな人間達があれこれ討論していた。
「………いったいどういう事かね、ウェストゼネティックスは………!」
「……ここまで騒ぎが絶えないとは聞いたことがないぞ?」
「いや! これは単なる騒ぎなどではない! 現在のパンドラの基準をはるかに吹き飛ばす事態の上、不確定要素まで発生している!!」
「ドクターアオイからは何もコメントをなかったのであろう?」
「ひとまず、彼女と彼を“シュバリエ”に召喚させることが先決だ!!」
偉い方達の意見が飛び交う中、ある一人の男性が言い放った。
「とにかく、ウェストゼネティックス所属の彼女は召喚には応じるだろう。だが、不確定要素の彼はゼネティックスの所属じゃない為、強制力はない。その為、誘いと言う形で呼ぶことにすれば、合意の上の為、問題は起きないと思うが、どうかね?」
すると、全員がその提案者に拍手を送られていた。
だが、彼らはまだ知らなかった。
その不確定要素である“蒼騎 真紅狼”は自分たちの手で思い通りに出来るほどの男ではなく、怒らせたらもっとも恐ろしい男だということに。
~other side~
こうして、俺はウェストゼネティックスに入った。
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