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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OGs
  0078話

「隊長、後5分程で指定された座標に到着します」

 レイディバードの客室で待機していると操縦席の量産型Wから通信が入る。窓から外を眺めると一面に広がっている海と幾つかの島々が固まっているのが見えた。あの中の1つが俺がグロウセイヴァーを隠した……という設定にしてある無人島だ。
 もちろん島に関しては地球に降下してグロウセイヴァーの隠し場所という設定にした時に厳重に調べてある。10年近くも人が上陸した事の無いような場所で、ジャングルと言っても過言ではない程度には木々で溢れている場所だ。
 何かの気まぐれで島に寄るとしても、物好きな金持ちか何かが海辺の海岸で遊ぶくらいだろう。樹木の迷路とも言えるジャングルを進み、島の奥深くへと到着して俺の仕掛けたトラップを解除……なんて事態はまず無いと思っていい。
 それに洞窟には念の為にダミーとして地球に降下する時にペレグリン級から盗み出したガーリオンを置いてあったりする。いや、意味が無いのは承知の上だが、やっぱり宝探しには宝が必要だろう。
 そして、そんな島の奥深くにある洞窟に俺がどうやって行くかと言えば答えは至極単純。

「俺はこのままエアボーンする。レイディバードは島の東にある砂浜で待機していろ。すぐに戻る予定だが2時間経っても俺が戻らない場合はアースクレイドルにいるヴィンデルへ連絡しろ」
「了解」

 量産型Wの短い返事を聞き、パラシュートを準備してそのまま降下する。
 みるみる近くなっていく地面を計算しつつ、パラシュートを展開。
 落ちる速度がゆっくりになり周囲の景色を楽しむ余裕が出来るが、風の影響で目標地点の洞窟がある場所よりも大分南へと流されているようだ。

「このまま地上を行くのは面倒だしな」

 レイディバードの方を見ると、既に島の東側へと方向を変えている。今なら見つかる事もないだろう。
 空間倉庫からスライムを伸ばし、洞窟の近くにある目印代わりの巨木へと巻き付け、そのまま縮める事で距離を0にする。

「っと」

 そのままスライムをロープのように扱い、巨木の下へと着地。洞窟の周囲をざっと見回すが誰かが近寄った形跡はなくトラップも未発動のままだ。

「良し、まずはガーリオンの回収だな」

 洞窟の入り口近くや中に仕掛けてあったトラップを解除し、空間倉庫へと放り込んでいく。作業を始めてから10分程で全てのトラップを解除し終え、俺はガーリオンと対面した。
 念の為という事で掛けておいた埃避けのシートを剥がし、ガーリオンを空間倉庫に回収。それと入れ替わるように空間倉庫からグロウセイヴァーを取り出す。

「久しぶりだな、相棒」

 脚の部分を拳で軽く叩き、そのままコックピットへと乗り込み起動。

「やっぱりそろそろオーバーホールが必要だな」

 考えてみれば当然の話なのだが、こちらの世界へと転移してくる前のテスラ研での数々の戦闘――特にベーオウルブズ――をこなした後に、リュケイオスでこちらに転移。オペレーションSRWで行われていた連邦軍とエアロゲイターとの戦いに介入。その後は連邦軍に紛れて地球に降下し、そのまま1人旅と洒落込んでいたのだ。
 空間倉庫の中は時間が止まっているとは言っても、あの戦闘を潜り抜けた機体だ。レモン達技術班に頼んでオーバーホールをして貰う必要があるだろう。

「レイディバード、聞こえるか?」
「はい、隊長。感度良好です」
「今からそちらに戻る。戻ったらすぐに出発するから発進準備をしておけ」
「了解。それとヴィンデル様より通信が入っていますがそちらにお繋ぎしてもよろしいでしょうか?」
「ヴィンデルが? ああ、構わん」

 俺が了解の返事を出すと、すぐにモニタにヴィンデルが表示される。

「どうやら機体の回収は上手く行ったようだな」
「ああ。ところでどうした? まさかそんな事の為に通信を送ってきた訳じゃないだろ?」

 まさかあのヴィンデルがそこまで心配性な訳がない。何か起きたのだろうか。

「実はアクセルの今いる場所からすぐ近くでDCの潜水艦、キラーホエールが連邦軍艦隊に追撃されているという情報がW16から入った。本来なら手を出す必要も無いのだが、近くにアクセルがいるのをバンに知られてしまってな。出来れば手を貸して欲しいそうだ」
「W16が? となると、アーチボルドの部隊か」

 アーチボルドの顔を思い出し、思わず眉を顰める。

「お前があの男を嫌っているのは分かっている。だがあの男の部下とはそれなりに親しくなったのだろう? ならそれを助けると考えて欲しい」

 確かに、ユウキやカーラ、エキドナを見捨てるのは忍びない。だが原作通りならわざわざ俺が手を出さなくても無事アースクレイドルに辿り着ける筈なのだ。
 しかし逆にアーチボルドの件を抜きにして考えてみる。その場合、今回の作戦はノイエDC総帥になる予定のバン大佐にシャドウミラーとして貸しを作る事が出来る。それにアーチボルドはともかく、その部下達は俺やシャドウミラーに少なからず好意的になってくれるだろう。

「……了解した。だが、グロウセイヴァーはオーバーホールが必要な程酷使されている状態だ。あまり期待されてもそれに答えられるかどうか分からないぞ?」

 ヴィンデルへと現在のグロウセイヴァーの状況を送る。リニアレールガンとガン・レイピアは残弾が数発しか残ってなく、ファイア・ダガーに関しては残弾0だ。右手のグレイプニルに関してもベーオウルフを相手取った時に必要量以上の念動力を注ぎ込んだ為に機能停止。ファントムも残り10機のみと戦力的には万全の状態の半分程度か。
 せめてもの救いは、永久機関である時流エンジンのおかげでエネルギー消費型の武器であるビームガトリング砲とハルバート・ランチャーに左手のグレイプニル。それとアダマン・ハルパーは使用可能という事か。

「構わん。無理をしない範囲で手助けしてやれ」
「了解した。位置情報を転送してくれ」

 その言葉と殆ど同時に目標の位置情報が送られてくる。ヴィンデルめ、俺が引き受けると読んでいたな?

「じゃあ頼んだぞ」
「ああ。受けたからにはしっかりと撤退支援をさせて貰う。安心して待っていろとバン大佐に伝えてくれ」

 その言葉を最後にヴィンデルからの通信が切れる。その後はレイディバードへと帰還し、送られてきた位置情報を目指して発進させる。





「隊長、目標を発見しましたが既に連邦軍艦隊と戦闘状態に入っています。このまま出撃しますか?」
「そうだな、一応W16を通してキラーホエールへ連絡を取っておけ。第3勢力と思われて双方から攻撃を受けるのは御免だからな」
「了解」

 量産型Wに指示を出し、俺はグロウセイヴァーのコックピットへと向かう。
 コックピットへとつくなり、量産型Wから通信が入った。

「隊長、W16と連絡が取れました。援軍の件は了解したとの事です」
「ふむ、なら早速出るぞ! ASRS展開!」

 レイディバードのハッチが開くのと同時に、ASRSを展開してグロウセイヴァーを出撃させる。
 出撃している機体は連邦軍が15機程、DC側が7機か……いや、エキドナのラーズアングリフがキラーホエールの上で砲台をしてるから8機だな。約2倍の戦力差だが、敵機の殆どはリオンである事を考えれば、実際の戦力差は殆どないと考えても構わないだろう。

「ましてや、俺とグロウセイヴァーが加わるんだ。負けは……ないっ!」

 ASRSのおかげで、こちらをまるきり認識していなかった連邦軍のリオン部隊の横っ腹へとビームガトリング砲を撃ち込む。
 1発の威力は他の武器と比べものにならないくらい弱い攻撃力しか持たないが、この武器の売りはその名前の通り連射性能だ。ましてやリオンはAM初期の機体でガーリオンやバレリオンなんかと比べると、防御力に難がある。

「その結果が、これだ」

 撃ち込まれた大量のビーム弾がリオン部隊を削り取っていく。その様はまるで熱したナイフでバターを溶かし切るかのようだ。

「キラーホエール、聞こえているな? こちらアクセル・アルマー大尉。バン大佐からの依頼を受けて撤退支援に来た」

 空を飛んでいたリオンの約半数、8機が海中へ墜落して海中で爆発。水柱を上げたのを確認してからキラーホエールへと通信を送る。
 尚、残りのリオンはビームガトリング砲を発射した為にASRSが解除され、突然横にその姿を現した未確認機のグロウセイヴァーを見て混乱している。
 そしてその混乱している所をエキドナの乗るラーズアングリフから発射されているミサイルの雨で撃ち落とされたり、DC側のガーリオンやリオンに一方的に攻撃されていた。
 量産型ヒュッケバインMk-Ⅱを奪取した時にも感じたが、やはり連邦パイロットのリオン系の操縦技術はまだまだ未熟だ。いや、この場合は伸びる余地が残っていると好意的に判断するべきか?

「その機体に乗っていたのはアクセル君でしたか。いや、助かりました」

 通信に出てきたのはやはりと言うか、アーチボルドだった。その表情はいつになく嘘くさく、とても感謝しているようには感じられない……というのは、俺がこの男を嫌っているという先入観から来る物なのかもしれないな。

「無事で何よりだ。現在連邦軍から出ているリオンは……」

 モニタで周囲を見回すと、既にその空に連邦軍のリオンは存在していない。全機撃墜されたのだろう。

「もういないな。連邦軍もこれ以上追ってくるような馬鹿な真似はしないだろう」

 搭載戦力がない連邦軍艦隊がこのままキラーホエールを追って来るというのは自殺行為以外の何物でもない。こちらの戦力にみすみす沈められる可能性を考えるのなら、普通は一度基地へと戻って補給を受けるだろう。

「ユウキ少尉やカーラ少尉はどうした? あの2人ならこのくらいの戦力を苦にするとは思えないが」
「あの2人は殿をやってくれています。時間的にそろそろ……」

 噂をすればなんとやらか。1隻のキラーホエールが近づいて来た。

「少佐、任務完了です。無事、とは言いませんが」

 モニタの向こうから聞こえてきたのはユウキの声だが、その声はいつになく暗いものだった。
 ユウキの説明を聞くに、アラドが待機命令を破って出撃。ラトゥーニの攻撃からゼオラを庇って撃墜という原作通りの流れらしい。

「ユウキ、撃墜されたからといって死んだとは限らない。もしかしたら敵の戦艦に救出されて捕虜になっているという可能性もある。敵のパイロットとその撃墜されたパイロットは知り合いだったんだろう?」
「アクセル大尉!?」

 今まで俺がいるのに気が付かなかったのか、モニタ越しに俺の声を聞き驚いている。

「大尉が何故ここに?」
「バン大佐から依頼を受けてな。それよりも、捕虜になってる可能性もあるんじゃないか?」
「それは、はい。ただゼオラ……いえ、撃墜されたパイロットとコンビを組んでいた者が錯乱してこちらの話を聞く余裕すらないようで」

 ……拙いな。このままだと原作通りにアギラに洗脳されてアラドを敵だと認識してしまう。何とか回避出来ればいいんだが。
 アギラの洗脳を回避する方法を考えるが、俺の頭ではアギラの存在を物理的に消し去るくらいしか思いつかない。これはアースクレイドルでチャンスがあれば試してもいいかもしれないが。

「ともかく、追撃も振り切る事が出来ましたしアースクレイドルへ向かいましょう。アクセル君はどうするんです?」
「俺はこのままレイディバードで一足先に戻る事になる」

 なるべく早くアースクレイドルに戻り、オーバーホールして戦力を万全の状態に戻さないといけない。

「そうですか。では僕達はこの辺で失礼します。今回は助かりましたよ」
「ああ。無事アースクレイドルまで辿り着く事を祈ってるよ」

 それだけ告げて、通信を切った。 
 

 
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:25
PP:135
格闘:206
射撃:224
技量:216
防御:213
回避:241
命中:263
SP:342
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:A
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP20
   覚醒 消費SP32
   ???

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???

撃墜数:100 
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