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チートな転生者の奏でる『俺の転生物語』原作どこいった!?

作者:虚空
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『二度目の邂逅』

 
前書き
今回はいつもよりも短い話となっています。 

 
黄金の月が照らす夜の街。

「ヤァッ!!」

空を駆ける金の閃光と化した黄金の髪の少女。

「キャアッ!!」

それに相対するは白き少女。

「子供はいい子にって言わなかったっけ?」

今回は狼の形態ではなく人間の姿を持ってユーノと対峙するアルフ。

「ジュエルシードをどうする気だ!? ソレは本当に危険な物なんだ!!」

「さあね? アンタ達に答える義理はないよ……それにアタシは言わなかったかい? いい子にしてないとガブッ!ていくよってねッ!!」

再び狼の形態となって襲い掛かってくるアルフ。

「やっぱりアイツあの娘の使い魔だ!」

人の姿から狼の姿へと形態を変えるアルフを見て確信を得るユーノ。

「使い魔?」

聞き慣れない言葉に疑問を浮かべるなのは。

使い魔は今では物語の中のマスコットキャラという扱いが多いが、

元は悪魔や精霊等と言った人外の存在を契約などを用いて魔法使いの(しもべ)とし、仕事の手伝いなどをさせる存在を指す。

俺のパートナーである千歳も使い魔の定義に当てはまる部分がある。

「なのは! あの娘をお願い!」

ユーノがそう言うと魔法陣が現れユーノとアルフをここから離れたどこか別の場所へと転送する。

「結界に強制転移魔法……良い使い魔をもってるね」

ユーノの事をなのはの使い魔だと思うフェイト。

ユーノが人間の姿をしていればこの考えは変わっていただろうが、あいにくとユーノはフェレットの姿から戻らずにいたためこのような勘違いが起こってしまったのだ。

「ユーノ君は使い魔とかいうのじゃないよ」

使い魔で無いと言うなのはの言葉に若干の驚きを見せるフェイト。

「それで……どうするの?」

驚きこそすれど、その手に持つ武器は依然としてなのはに向けられたままであった。

「話し合いでなんとか出来る事ってない?」

そんなフェイトに対しなのはは話し合えないかと問うが、

「一応集めてるから……あなたもジュエルシードを集めているなら私達はジュエルシードを賭けて戦う敵同士……」

取り付く島もなく提案を否定される。

「だからそういう事を簡単に決めつけないために話し合いって必要なんだと思うよ」

なのははそう訴えるが、

「話し合うだけじゃ……言葉だけじゃ……何も変わらない……伝わらない!!」

強い決意を込めた瞳をなのはに向け言いはなったフェイトが次の瞬間には、

「ッ!?」

一瞬のうちになのはの背後へと回り込み杖を突き付けていた。




零 Side

「話し合うだけじゃ……言葉だけじゃ……何も変わらない……伝わらない!!」

叫ぶかのようなフェイトのセリフには思うものがある。

「お~あのセリフか……」

俺はなのは達の戦いを少し離れたビルの屋上から見学している。

確かに話し合うだけでは何も変わらないかもしれない……だが話し合う事でわかり会えたり、戦う事以外で出来る事はあるはずだと俺は思う……いや……思いたい!

「しっかし……あの歳であんな戦闘が出来る奴らなんてアイツらぐらいだな……」

零の視線の先には、

「ディバインバスター!!」

なのはが桜色の砲撃を放ちフェイトの砲撃を飲み込むが、

「ハアァァァッ!!」

フェイトは上空に飛び迫り来る砲撃魔法をかわし高速でなのはに迫る。



「よろしいのですか?」

傍観していた俺に千歳が話し掛ける。


「ん? あぁ……あの子達の戦いに俺が入るわけにはいかないさ……まぁ危なくなったら助けるがな」

「そうですか……」

渋々といった感じで引き下がる千歳、彼女もなのは達の事を大切に思っているためにあまり危険な事をさせたくはないようだ。

「それに俺が乱入したら即効で終わっちまうしな」

今のまだ未熟な彼女達なら数秒で勝てる自信があるぞ。

まぁ……今後はわからないけどね……。

「それもそうですね」

「どうやら終わりのようだな」

零の見つめる先には、

「うぅ……」

首筋にフェイトの武器を突き付けられたなのはの姿があった。

そしてなのはの持つ杖レイジングハートからジュエルシードが排出される。

「レイジングハート!?」

相棒たるデバイスの勝手な行動に驚くなのは。

「ご主人様思いの良いデバイスだね」


フェイトはジュエルシードを受け取り、

「もう……私達に関わらないで……」

そういってこの場から飛び去る。

その際に俺に向かってウィンクをしながら……。

「やれやれ……慰めに行くとしますか……」

俺はなのはのいる場所に向かって飛び、

「お疲れ様」

頭にポンと軽く手を乗せ声をかける。

「また負けちゃった……」

ションボリとした雰囲気で項垂れるなのは……心なしかなのはのトレードマークであるツインテールもへにゃっと力無く垂れ下がっている気がする。

「そうだね」

「私じゃダメなのかな?」

泣きそうな顔をしたなのはの頭を撫で、

「さぁねぇ……ただ……なのははどうしたい?」

なのは自信がどうしたいのかを俺は問う。

「私は……あの子とお話しをしたいの……」

「そうか……」

「………」

無言ではあるが決意を込めた瞳を見せるなのは。

「なら……今より強くなろうか」

「うん」

「俺もちゃんと手伝うから安心しなさい」

いっそ魔改造してやろうかな?

「うん!」

「じゃあ……今日は帰ろうか」

「わかったの!」

俺はなのはを家へと送り俺も帰路へとつく。


家に着き、リビングに行くと、

「あっ! おふぁえりなはい(お帰りなさい)」

俺の視線の先には千歳がつくったであろうちらし寿司をもきゅもきゅと頬張るフェイトの姿と、

「ガフガフ」

肉たっぷりのをカルビ丼を勢いよく喰らう狼の姿があった。

「とりあえず……食べながら話さない……」

行儀悪いから。

この光景をなのはにみつかったら O・HA・NA・SHI されそうで恐いなぁ~。

「次は温泉か……」

次の事件に頭を悩ませる零であった。 
 

 
後書き
今回はいつもよりも短い話となりましたが、

早めに投稿できました!

次の投稿も速く出来るように頑張ります。

これからも応援よろしくお願いいたします!!

できるならば感想やアドバイスをもらえるととても嬉しいです! 
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