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怪我をしても諦めるな

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第一章

                怪我をしても諦めるな
 交通事故に遭ってだ。
 中学二年でサッカー部に所属している山本佑造は怪我をした、しかも後遺症がよりによって右足に残るかも知れないと言われてだ。
 サッカーを辞めるかもしれないかと考えた、黒いショートヘヤで卵型の顔で眉は垂れていて長い。二重の目は切れ長で垂れていて唇は小さく背は一七〇位で痩せている。
「脚に後遺症が残るならな」
「何言ってるんだお前は」
「そんなの関係ないでしょ」 
 だが即座に父の順一郎自分そっくりの外見のサラリーマンの父と母の春子黒髪を長く伸ばし後ろで束ねた面長の顔と切れ長の目を持ち胸が大きいパートをしている二人に言われた。
「サッカーやりたいならやりなさい」
「後遺症があっても何だ」
「世の中障害者スポーツがあるでしょ」
「身体が悪くてもスポーツは出来るぞ」
「それもそうか。足がどうなってもな」
 佑造も両親の言葉を聞いて言った。
「スポーツは出来るな」
「そういえば」
 一個下で自分そっくりの弟の義実美術部に所属している彼も言ってきた。
「片足なくても陸上やってる人いるよ」
「片足なくてもか」
「義足でね」
「俺は後遺症残ってると言われても」 
 佑造は弟にも言われて言った。
「ちゃんとな」
「足どっちもあるね」
「ああ」
 怪我をしてギプスを巻いている右足を見つつ言った。 
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