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社長の学歴

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第二章

「創業者の人には」
「日本の大企業の」
「けれどな」
 それでもというのだ。
「そうした人もいるよ」
「そうなんだな」
「学歴に関係なくな」
 そうであってというのだ。
「頑張って商才ときっかけがあったらな」
「大企業の社長になれるか」
「日本でもそうで」
 そしてというのだ。
「他の国でもな」
「同じか」
「そうだろ」 
 スマラダに話した。
「これがな」
「そうなんだな」
「逆にいい大学出てな」
 そしてというのだ。
「大企業を受け継いで」
「ああ、傾けた奴もいるな」
「経営に関わってないけどな」 
 清水はさらに話した。
「日本の野党で何度も党首やったフランケンみたいな顔のな」
「ああ、三重県のか」
「あいつなんか東大の法学部出てな」
「とんでもない大きなグループの御曹司だな」
「それでもああだぞ」
 ばっさりと切り落とす感じで言った。
「もう全くな」
「何も出来てないな」
「あんなのだからな」
「大学じゃないな、経営は」
「あいつも経営出来ると思えないだろ」
「とてもな」
 スマラダも答えた。
「無理だな」
「東大出てもそうだしな」
「経営は学歴じゃないか」
「その人の能力だよ」 
 それ次第だというのだ。
「本当にな」
「そういうことだな」
「ああ、それで僕はあの人を尊敬してるんだよ」
 本田宗一郎をというのだ。
「凄い人だってな」
「学歴に関係なくだな」
「ああ、そんなの人を見るにあたってな」
「どうでもいいか」
「学歴なくても凄い人は凄いんだよ」 
 清水は言い切った、そして教授が来たのでスマラダと共に講義を受けた。講義がはじまる前のちょっとした会話だった。


社長の学歴   完


                     2025・2・20 
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