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自分のキャラにチョコを

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第二章

 バレンタイン当日となった、二階堂の言う通りに新内は人気作家なので多くのチョコが来た、そうしてだった。
「作品のキャラそれぞれにもです」
「チョコが来ていますか」
「はい」 
 二階堂は新内に編集部で多くのチョコを見せつつ笑顔で話した。
「この通り」
「嬉しいですね」
「後で全部です」
 二階堂はさらに話した。
「先生のご自宅にお送りしますので」
「そうしてくれますか」
「ご期待下さい」
「わかりました、それでですが」
 ここで新内は二階堂に尋ねた。
「僕にプレゼントしてくれたチョコは僕が食べていいですか」
「勿論です」 
 二階堂はにこりと笑って答えた。
「先生に贈られたものですから」
「ではキャラに贈られた分は」
「二次元だと三次元のものは食べられないですね」
 二階堂はまずはこう述べた。
「ですから」
「そちらもですか」
「先生がとなります、あとアシスタントや身内の人が食べても」
「いいですか」
「ただ絶対にです」 
 新内に少し真面目な顔になって話した。
「捨てないで下さいね」
「折角のプレゼントですからね」
「はい、それにです」 
 新内にさらに話した。
「食べものですから」
「それは厳禁ですね」
「肥満や虫歯や鼻血に注意して」
「チョコレート食べ過ぎると鼻血出ますね」
「そうです、そうしたことには気を付けて」
 そうしてというのだ。
「そのうえで、です」
「皆で食べてもいいですね」
「楽しまれて下さい」
「わかりました、ではいただきます」
「沢山あるので暫く困らないですね」
「お酒好きですがワインにも合いますし」
 新内は笑って酒の話もした、そしてだった。
 彼はチョコレートをアシスタントや親戚達にも分けて全部食べた、自分に贈られたものだけでなく自分の作品のキャラに贈られた分までだ。そして毎年バレンタインがとても楽しみになったのであった。


自分のキャラにチョコを   完


                    2025・2・18 
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