先生と助手が仲良すぎて嫉妬されるお話
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第九話 助手を巡って
~~~ミレニアム~~~
ノア「ユウカちゃん本当にどうしちゃったんでしょうか...」
コユキ「にははは!ノア先輩!って、どこ行くんですか?」
ノア「ちょっとユウカちゃんの所に行ってきます。」
~~~シャーレ~~~
先生「三隈君、お疲れ様」
「あっ、お疲れ様です」
先生「はいコーヒー」
「すみません、ありがとうございます」
先生「ちょっと、トイレ行ってくるね」
「はい、どうぞ」
ガチャ バタン
「...」
私は先生のデスクの引き出しを漁る。何故かって?先生の経歴を調べる為だ。
連邦生徒会に経歴書は置いてあると思っていたがどの書庫にも無かった。
そして可能性として、シャーレの執務室にあると考えた。
「あった...」
その考えは合っていた。デスクの一番下の引き出しに経歴書は入っていた。
その場で急いで中身を確認する。しかしその時先生が帰ってきた。
先生「ただいまー」
最悪だ、先生に見られてしまった
先生「なに、してるの?」
「あぁ、いえこれは...」
どう言い訳しようか...
~~~ユウカ宅~~~
ユウカ「あいつが悪いんだ...」
その時インターホンがなる音がする。
カメラから誰が来たのかを確認する。相手は親友だった。
ユウカ「どうぞ...」
ノア「ユウカちゃんっ!」
親友は扉を開けた瞬間私を抱きしめる。あぁ心配させてごめんなさい...
ノア「よかった...よかった...」
ユウカ「ノア...?私なら大丈夫だから...」
それからノアがどれだけ私のことを心配してたのかお説教された。彼女は本当に優しいな、私なんかの親友で居てくれるなんて。
~~~シャーレ~~~
先生「なんで私の経歴書なんて見て...」
不味い、非常に不味い。どう言い訳する?あーもう、本当に最悪だ。
「あー、これはですね...」
「ちょっと先生の経歴が気になって...」
先生「私の経歴が?なんで?」
当たり前の反応だ。普通、人の経歴書なんて勝手に見ない。ましてや上司のなんて。
その時、扉がノックされる音がする。
先生「誰だろう...どうぞー」
ホシノ「うへー、先生お邪魔するね」
先生「え?ホシノ?どうしたの?」
ホシノ「ちょっと助手君借りるね」
先生「え?いや、ちょ」
ホシノさんは先生の制止を振り切り私に近づいてくる
バレたか?私が”潜入捜査官”だと言うことが。
ホシノ「うへー、助手君、ちょっとアビドスまで来てくれるかな?」
「それは出来ません...」
ホシノ「んー?なんでかな?」
「それはお答えできません...」
ホシノ「はぁ...」
ホシノ「おじさんさぁ、君みたいな大人がいちばん嫌いなんだよね。」
「そうですか、それでは」
私は逃げようとする。しかしホシノさんがそれを阻止してくる。
ホシノ「なんで逃げるのさ」
先生「ほ、ホシノ...三隈君が嫌がってるから...」
ホシノ「先生は黙ってて!」
先生「ご、ごめん...」
先生もホシノさんの前では無力か...
だが私はなんとしてでもアビドスには行けない。
行ったら死ぬ、殺される。そんなの誰だってわかる。
だけど先生は気づいていない。
「ホシノさん残念ながら貴方の要求は飲めません。」
ホシノ「そっか...」
ホシノ「じゃあ、ちょっと眠ってて?」
その時後頭部を誰かに殴られる。私はそのまま意識を失ってしまうのだった。
~~~アビドス高等学校~~~
「うーん...」
目が覚めた、拘束されているのか...手足をロープで縛られて椅子に括り付けられている。
セリカ「あ、先輩!目覚めたよ!」
そう言うのはたしか...セリカさんだったか...?
その時奥から1人こっちに来る。ピンク髪の髪に特徴的なオッドアイ。間違いない小鳥遊ホシノだ。
ホシノ「うへ、ごめんね?でも君が悪いんだよ?」
「なぜ俺を殺す?」
ホシノ「それはね?君が先生と仲良くしてて気に入らないからだよ」
なんだ、どうやらバレた訳では無いみたいだ。
でも嫉妬か...女ってのは怖いな。
小鳥遊ホシノは私の額に銃口を向けてくる。
ホシノ「悪く思わないでね」
あぁ死ぬのか、まぁ、我が生涯に一遍の悔いなし。
とでも言ってカッコつけようかな。
私はそっと目を瞑る。すべてを受け入れる為に。
ホシノ「じゃあね」
バァン!
その時、いきなり扉が破壊され大勢の風紀委員が入ってくる。
ホシノ「なっ、風紀委員会...?」
ヒナ「三隈勇吉さんの身柄を引渡しなさい。」
ホシノ「三隈...あぁ助手君の事か、無理だよ」
ヒナ「そう...貴方と敵対したくなかったのだけど」
ヒナ「仕方ないみたいね、やりなさい」
風紀委員長がそう言うと風紀委員達が一斉に部屋にいたアビドスの面々を拘束する。
ホシノ「くそっ!なんでいっつもいつも邪魔ばっかり...!」
ヒナ「目標の身柄を確保、連れていきなさい」
私は再び眠らされるのだった
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