金木犀の許嫁
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第五十一話 自然の知識その九
「キャラクターも平和だし」
「いいんだ」
「そんな爆弾みたいな人いないから」
「すぐに怒って野蛮で無教養な」
「そんな人出ないから」
だからだというのだ。
「本当にね」
「いいんだね」
「間違った知識も拡散しないし」
「そのこともいいね」
「最初にお話した漫画は害毒の塊だれど」
「博多の漫画は違うね」
「全然ね、それとね」
夜空は佐京に西瓜を持ったままさらに話した。
「博多が舞台だから」
「それでなんだ」
「そっちのお料理が多いの」
「やっぱりそうなるね」
佐京もそれは当然と頷いた。
「そこが舞台だとね」
「どうしてもね」
「そこのお料理が多くなるね」
「ラーメンだってね」
これもというのだ。
「博多のね」
「豚骨ラーメンだね」
「それが出たしね」
「あそこのラーメンはそうだね」
「それで美味しいのよね」
夜空は微笑んで言った。
「あそこのラーメンも」
「豚骨で麺が細くて」
「それがいいんだよね」
「あそこに行くとです」
幸雄も微笑んで言った、見れば彼が食べている西瓜は黄色い。
「まずはです」
「あのラーメンですね」
「私もです」
「博多に行かれると」
「食べます」
その豚骨ラーメンをというのだ。
「そうしています」
「そうですか」
「はい、そして」
そのうえでというのだ。
「他のものもです」
「楽しみますね」
「ラーメン以外のものも」
「そうされていますか」
「仕事で年に一度の割合で」
「あちらに行かれていますか」
「そうしていまして」
それでというのだ。
「ラーメンやガメ煮、モツ鍋に鯖をです」
「あと明太子ですね」
「全部楽しめるだけです」
「楽しまれていますか」
「そうしています、他のことも」
料理以外のこともというのだ。
「そうしています。森鴎外さんは無視して」
「あの人あっちにおられたこともありましたね」
真昼は森鴎外と聞いてすぐに応えた。
「そうでしたね」
「軍医として赴任していていました」
「そうした時期がありましたね」
「それでその歴史的な資料を見て」
福岡に森鴎外が赴任していたことを示すだ。
「目を輝かせて若して才能を発揮していて」
「チートだのですね」
「目を輝かせている文学女子の人は」
西瓜を食べつつ話した。
ページ上へ戻る