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金木犀の許嫁

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第五十一話 自然の知識その六

「怨霊がいるっていう場所にはね」
「特に注意して」
「それで近寄らない」
「そうすることね」
「結構あるからね」
「怨霊がいるっていう場所は」
「日本にはね」
 そして祟りが及ぶという、そうした場所に行けば。
「だから行かないでね」
「そうした場所には」
「観れば死ぬという落ち武者の怨霊もいますね」
 幸雄は真剣な顔で言ってきた。
「合戦のあった場所で」
「確か落城した」
「はい、北陸の方で」
「有名なお話みたいですね」
「そうです、ですからこの日はです」
「地元の人達はお外に出ないで」
「寝ます」
 そうするとだ、幸雄は真昼に話した。
「難を逃れる為にも」
「怨霊は本当にいますね」
「そのお話を聞いても、忍者は死ぬものではないので」
「怨霊も避けますね」
「危うきに近寄らず」
 そうであってというのだ。
「忍び逃れる」
「それが忍者ですね」
「そうなのです」
 こう真昼に話した。
「そして休む時はです」
「そうした時は」
「しっかりとです」
「休むんですね」
「はい」
 そうするというのだ。
「今の様に」
「そうですか」
「では午後もしっかり泳いだので」 
 それでというのだ。
「またです」
「休むんですね」
「そうしましょう」
 真昼に微笑んで話した。
「休憩場所で」
「それじゃあ」
「それとです」
 幸雄は微笑んでこうも言った。
「三時になりますと」
「おやつですね」
「このプールは果物もいいものが売っているので」
「頂いていいですね」
「オレンジも葡萄もありまして」
 そうであってというのだ。
「お野菜ですが苺や西瓜やパイナップルもあります」
「そういうのが売ってますよね」
「軽食のコーナーにもありましたね」
「売ってました」
 そうしたフルーツ類がとだ、真昼は答えた。
「確かに」
「三時にはスイーツもありますが」
「フルーツもあるので」
「どちらを食べてもいいです」
「それならです」
 真昼は満面の笑顔で言った。
「西瓜食べたいですね」
「西瓜ですか」
「私大好きなんですよ」
 だからだというのだ。
「ですから」
「西瓜はいいですね」
「甘くて」
「私も好きです」
 幸雄もだった。 
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