八条学園騒動記
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第七百八十五話 壊血病その九
「攻めたら返り討ちで」
「いい状況じゃなかったんだね」
「そうだったのよ」
李氏朝鮮はというのだ。
「服だってね」
「カラフルな」
「当時そうした服なかったみたいよ」
「そうなんだ」
「洪童が言うには」
その彼がというのだ。
「服を染める技術がなくて」
「それでなんだ」
「色のある服は外国からの輸入品で」
「高いね、それだと」
「それで白い服ばかりで」
実際はというのだ。
「白だと汚れも目立つし」
「どうしてもね」
「当時は洗濯も滅多にしなかったし」
このこともあってというのだ。
「本当にドラマとはね」
「全く違ったんだ」
「そうみたいよ」
「じゃあ実際はすぐに倭寇が来て」
「荒らし回ってね」
「余裕もなかったんだね」
「もう百五十年全土を暴れ回っていたそうだから」
李氏朝鮮の領土をだ。
「日本から来てね」
「滅茶苦茶強いうえに」
「首都まで来たから」
ソウルである、尚この時代の韓国の首都ソウル星系の原型の街である。
「普通に」
「海賊が首都襲ったんだ」
「そうなのよ」
「首都が海賊に襲われるなら」
スターリングはその話を聞いて言った。
「危機的だね」
「今は考えられないけれどね」
蝉玉も言った。
「連合じゃね」
「海賊って辺境の方にいて」
「あの辺りを暴れてるから」
「そんな国の首都まで来るなんて」
「考えられないわね」
「外縁部の国も辺境には首都星系ないし」
大抵は交通の便のいい場所に置く。
「普通に軍隊とか人工衛星で守るから」
「首都までは来ないわよ」
「本当に辺境外縁部にいて」
「暴れ回るだけで」
宇宙海賊達はというのだ。
「辺境に時々来て」
「それ位でね」
「首都まで来るとか」
「ないけれどね」
「ないから」
だからだというのだ。
「連合だと」
「他の国でもそうね」
「サハラはもっと海賊多かったね」
「連合よりもね」
「それで暴れ回ってるけれど」
「首都まで来るとか」
海賊、この時代では宇宙海賊はというのだ。
「あそこでもないし」
「幾らサハラでも」
「ああ、サハラはね」
まさにとだ、トムも頷いた。
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