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ハッピークローバー

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第百五十六話 祭りの中でその十三

「私も違うと思うわ」
「そうなのね」
「アルバイトしていても」
 夏の時のことを思い出して話した。
「マナーの悪いお客さん大勢いたし」
「日本人マナーいいっていうけれど」
「いや、これがよ」
「違うのね」
「そう、スーパーでバイトしている娘に聞いたら」
 そうすると、というのだ。
「リサイクルボックスにゴミ入れたり」
「ゴミ箱でもないのに」
「それでもね」
 そうであってもというのだ。
「捨てたりする人いるそうだし」
「それは迷惑ね」
「日本人でもね」
 マナーがいいと言われる国の人間でもというのだ。
「けれどね」
「それでもなのね」
「そうした人もいて結構ね」
「多いのね」
「そうよ」
 これがというのだ。
「実際こうして働いていてもね」
「わかるっていうのね」
「うちの学園はまだ遥かにましでも」
 マナーはというのだ。
「マナーの悪い人いるでしょ」
「確かにね」
 カンボジアの娘も確かにと頷いた。
「言われてみれば」
「そう、民度とか言っても」
「日本人の民度もなのね」
「とんでもない会社もあるしね」
「ブラック企業ね」
「ガチクズって言っていい奴もあちこちにいるし」
 日本でもというのだ。
「だからね」
「そうも言えないのね」
「ゴミはゴミ箱にでしょ」
「ええ」
 カンボジアの娘もその通りだと答えた。
「そこに捨てないとね」
「しかも中にはね」
「中には?」
「スーパーにゴミ箱あって」
 そしてというのだ。
「皆使うわよね」
「ゴミを捨てるのにね」
「そうよね」
「そのゴミ箱をね」
 その欠かせないものをというのだ。
「汚いから撤去しろとかね」
「えっ、そんなこと言ったら」
 カンボジアの娘は顔を顰めさせて言った。
「もうね」
「皆ゴミ捨てられないでしょ」
「ええ」
 そうだと答えた。
「もうね」
「そうなるけれど」
「その人が汚いからって言って」
「それが通るのよ」
「滅茶苦茶ね」
「他にもスーパーの窓が汚いって言って」
「同じお客さんね」
「そう、そう言ってね」
 それでというのだ。
「店員さんが忙しい中ね」
「拭いたり」
「ちゃんと定期的に業者さんがお掃除していて」
「奇麗でもね」
「そう言ってね」
 それでというのだ。
「文句ばかり言う人もね」
「いるのね」
「クレーマーね」
 要するにというのだ。
「物凄く迷惑だって言ってるわ」
「そんな人もいるのね」
「中には公園とか学校で子供が遊んでいて」
 それでというのだ。 
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