トイプードルとセントバーナード
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第一章
トイプードルとセントバーナード
ふわりを散歩に連れて行くとだった、彼女の家族である国咲家の息子でラーメン屋で働いている洋介は仰天した、それはふわりも同じで。
「キャン!?」
「驚いたよな」
洋介は飛び上がらんばかりになったふわりに言った、目の前にはセントバーナードがいる、同じ犬でもだ。
「大きさが違うからな」
「クゥン」
「ははは、大人しいからね」
そのセントバーナードのリードを持っている初老の上品そうな男性が笑顔で言ってきた、身なりもしっかりしている。
「安心してね」
「そうなんですね」
「この子。雄でベートーベンというけれど」
「いい子ですか」
「セントバーナード自体がね」
この種類の犬はというのだ。
「大人しいよ」
「そうなんですね」
「だからね」
それでというのだ。
「怖がらなくていいよ」
「わかりました」
「ワン」
見れば実際にだった。
セントバーナードは穏やかで尻尾を振っていた、そしてだった。
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