るーみっくキャラオールスター対大谷翔平選手
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二話 全員受けるその九
「ピッチャーが一番才能が必要ですよね」
「ええ、そう言われてるわ」
しのぶはその因幡君に答えた。
「よくね」
「そのピッチャーとしても桁外れで」
「バッターとしてもそうだから」
「凄いんですよね」
「あの人はね」
「何か漫画みたいな人ですね」
「漫画でもそうはないわよ」
しのぶは真顔で答えた。
「幾ら何でも」
「投打二刀流で」
「どっちもメジャーでも大活躍なんてね」
「つくづく凄い人ですね」
「だから皆ね」
この場にいる誰もがというのだ。
「勝てないって思ってるのよ」
「ほぼ確実にですね」
「そうなのよ」
こう言うのだった。
「実はね、けれど若しもよ」
「僕達が勝ったら」
「大谷選手阪神に来てくれるから」
挑戦状にはこう書いているからだというのだ、しのぶは因幡君に対してその僅かな可能性についても話した・
「頑張らないとね」
「そういうことですね」
「そうなのよ」
「それでじゃが」
チェリーはここまで話して面堂に問うた。
「挑戦状の返事は来るのか」
「今日来ることになっている」
面堂は一言で答えた。
「これからだ」
「ふむ。受けるかのう」
「そこまでは僕もわからない」
「まあ普通に考えるとな」
チェリーはどうかと話した。
「無視されるな」
「面堂財閥と綾小路家の名前を出したが」
「それでもじゃ」
「流石に大谷選手はわからないか」
「どうもな」
こう言うのだった。
「わしも受けて欲しいが」
「運命か」
「いや、大谷選手は運命を越えた人物」
目を閉じ瞑目する様に述べた。
「簡単な運命なぞじゃ」
「乗り越えるか」
「そして変える」
そうするというのだ。
「そうした御仁であるからな」
「運命は意味がないか」
「運命を切り開き進む」
「それが大谷選手か」
「そこまでの者ははじめて見た」
チェリーは達観した様に述べた。
「その大谷選手には言わん」
「そうか、しかし」
面堂はチェリーの言葉に頷きつつ言った。
「今あんたは何をしている」
「語っておる」
「それ以外にだ」
見れば口一杯に焼き芋を幾つも入れている、そうして芋達を皮ごと頬張ってそのうえで食べているのだ。
「何をしているんだ」
「食って悪いのか」
「悪くないが説得力がない」
面堂は腕を組んで述べた。
「どうもな」
「全くだ、食うなら後にしろ」
あたるもどうかという顔で言った。
ページ上へ戻る