八条学園騒動記

「それでね」
「買い占めようとしてもだね」
「出来る筈がなかったのよ」
「そうだったんだね」
「それでも武器として確かに滅茶苦茶強いから」
　その為にというのだ。
「中国でも使っていたのよ」
「日本刀を」
「そうだったのよ」
「確かに日本刀なんか持っていたら」　
　スターリングもトムが持っているレプリカのそれを見て言った、外見はまさに日本刀だが実はプラスチック製である。
「強いね」
「海賊のあの刀よりも」
「さらにね」
「日本刀の切れ味は有名だしね」
「多分バイキングよりも強かったよ」　
　スターリングはこうも言った。
「倭寇は」
「そうなんだね」
「体格の問題じゃなくてね」
「日本刀があるから」
「そう、斧とかで戦うよりも」
　それよりもというのだ。
「さらにね」
「強かったんだね」
「そう思うよ」　　
　トムに確かな顔で話した。
「僕はね」
「バイキングより強かったんだね」
「ここに鉄砲もあるから」
「尚更だね」
「えらい重武装の海賊だよ」
「しかも身軽だよ」
　トムはその倭寇の姿で話した。
「動きやすいよ」
「武器は強力でね」
「しかも鎧と兜も身に着けてるし」
「日本のね」
「強いのも道理だね」
「漁師さんの副業でも」　
　そうであってもというのだ。
「そうだったんだよ」
「凄いことだね」
「というかね」
　ここでペリーヌはこんなことを言った。
「日本っていうと刀よね」
「武器はね」
「剣はね」
「昔のもので」
「槍や弓矢や薙刀はあっても」
「武器はまずそれだね」
「皆持ってたしね」　
　それこそというのだ。
「特にお侍さん達は」
「本当に誰もが持っていたね」
「倭寇の人達もだし」
「もう刀がね」
　それがというのだ。
「絶対だよね」
「日本はね」
「そのイメージ強いわね」
「刀がない日本って」
　それこそというのだ。
「日本じゃない」
「そんな感じだよね」
「ええ、本当にね」
　実際にというのだ。
「そう思うわ」
「そうよね」
「何ていうか」
　ペリーヌはさらに言った。