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八条学園騒動記

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第七百八十四話 海賊の場所その四

「あまりね」
「倭寇は、なんだ」
「なりたくないわ」
「そうなんだ」
「あんたがやってもいいけれどね」
 トムがというのだ。
「他の人がやってもね」
「いいんだ」
「ええ」
 まさにというのだ。
「別にね」
「じゃあ僕倭寇になるね」
「それじゃあね、私はこのままでいいわ」 
 中国の海賊のままでというのだ。
「別にね」
「僕もこのままでいいね」
 スターリングはエドワード=ティーチの恰好のまま言った。
「別にね」
「スターリングもなんだ」
「これで満足しているから」 
 今の恰好でというのだ。
「別にね」
「そうなんだ」
「それで僕と蝉玉はこのままで」
「僕は倭寇になって」
「私はアラビアになろうかしら」
 ペリーヌは少し考えてから述べた。
「今度はね」
「アラビアの海賊?」
「そう、地中海を荒らし回った」
「オスマン=トルコの海賊だね」
「そうなろうかしら」
「そういえばアラビアもあるね」
 トムは言われて頷いた。
「海賊は」
「世界中の海にいたからね」
「当然いるね」
「見たらその服もあるし」
 アラビアの海賊のというのだ。
「それじゃあね」
「ペリーヌは今度はそっちなんだ」
「ええ、アン=ボニーからね」
 この海賊からというのだ。
「今度はね」
「その海賊になるんだ」
「ええ、じゃあ今から」
「二人でね」
「衣装変えましょう」
「そうしよう」 
 二人で話してだった。
 トムは実際に倭寇の首領になった、そしてペリーヌはアラビアの海賊になった。するとその恰好はというと。
「海で戦う武将みたいね」
「そっちはターバン巻いてね」
「袴と具足の組み合わせがいいわ」
「アラビアだけあって服の丈が長いのがいいね」
「いや、海賊といっても」
 ペリーヌは言った。
「それぞれの文化があるわね」
「それが出てるわね」
「文明ね」 
 ペリーヌは笑って話した。
「まさにね」
「それが出ているね」
「鎧なんかね」  
 トムが今着ているそれを見て話した。 
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