スーパーと農家
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第二章
「それでな」
「今度はお客さんね」
「そうなるからな」
「こうして色々なお野菜があるとね」
「有り難いな」
「お野菜だけでなくて果物もあるし」
妻はそれでと話した。
「尚更ね」
「嬉しいな」
「そうよね」
「だからな」
それでというのだ。
「開店したらな」
「今度は買いましょう」
「今日もな」
こうした話をしながら店に野菜達を出して一旦帰った、周りでは店員達が開店準備に勤しんでいた。
そして開店する時間になると軽トラに乗って店に来てだった。
これだと思っていた野菜達を買った、当然肉や生活用品も買った。その中で妻はあるものを見付けて夫に言った。
「見て、こんなのあるわ」
「あけびか」
見れば農家の人の名前が貼られたラベルがある、その名は。
「権田さんのものか」
「そうね、あの人山持ってるから」
「その山で採ったものだな」
「そうね」
「今だけのものだからな」
夫はそれでと言った。
「買うか」
「それで食べるのね」
「孫達の分も買ってな」
笑顔での言葉だった。
「そうしてな」
「皆で食べるのね」
「ああ、沢口さんのとこのブルーベリーもな」
こちらもというのだ。
「買おうか」
「そうね、果物も色々あるわね」
「スーパーが地元の農家の野菜や果物を入れてくれるとな」
「色々なものも入って」
「色々買えてな」
「面白いわね」
「全くだ、いいことだ」
そのあけびそれにブルーベリーを手に取って笑顔で言った。
「それじゃあ買わせてもらうか」
「そうしましょう」
「是非な」
こう話してだった。
二人でそうした果物も買って家に帰った、そのうえで息子夫婦だけでなく孫達にもあけびそれにブルーベリーを出した、すると皆喜んで食べて二人はまたそうしたものを買おうと笑顔で誓ったのだった。
スーパーと農家 完
2025・1・19
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