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一浪しても

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第一章

                一浪しても
 志望校を落ちた、滑り止めもだ。その為高橋悟は一郎することになった。黒髪を真ん中で分けショートにしているやや吊り目の青年だ。眉はきりっとしていて引き締まった薄い唇に小さな白い顔を持っている。背は一七一位で痩せている。
 予備校は合格した、そうして予備校で受験勉強に励んだが。
 成績が上がり落ちた志望校より上の大学の学部に合格出来た、それで彼は友人の本条省吾すでに大学生になっている太って眼鏡をかけて黒髪を短くしている大柄な彼に言った。
「一浪してな」
「かえっていい大学に入られたな」
「ああ、けれどな」
 高橋はそれでもと話した。
「浪人したら後に響くか」
「就職にかな」
「ああ、どうなんだろうな」
「そんなことも聞くけれど」
 本条は高橋にこう返した、二人で高橋の家の彼の部屋でお祝いでジュースやお菓子を食べて祝う中での話だ。
「別にね」
「気にすることじゃないとか」
「本人の努力次第で」
 それでというのだ。
「就職とかもね」
「大丈夫なんだ」
「そうだよ、浪人はね」 
 大学受験のというのだ。
「よくあるし」
「そうだね」
「浪人したらどうか」
 それはというのだ。
「関係ないよ、これから四年間大学生活を送って」
「就職活動もして」
「働けばいいよ」
「そうなんだ」
「むしろ一浪だからって採用しないとかね」
「そんな会社の方が駄目か」
「そうだと思うよ、じゃあこれからね」
 本条は高橋にお菓子のグミを食べつつ話した。
「大学生活楽しんで頑張ってね」
「わかったよ」 
 高橋は友人、中学時代からの親友である彼の言葉に頷いた。そうして実際にキャンバスライフを楽しんでだった。
 そしてだ、就職活動を行うと。 
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