博士の挑戦状
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第二百十三話
第二百十三話 攻略本がないと
小田切君はウルティマをプレイしつつ攻略本を熱心に読んでいた、そうしながらプレイを見守っている博士に言った。
「若し攻略本がないと」
「右も左もわからんな」
「はい」
そうだと博士に言った。
「本当に」
「そうじゃな、パソコン版でもじゃ」
「同じだったんですね」
「それでじゃ」
「このファミコン版もですね」
「攻略本がないとな」
さもないと、というのだ。
「とてもじゃ」
「進めなかったですね」
「普通の者はな」
「こんなゲームさくさく進めるなら」
攻略本がなくというのだ。
「天才ですよ」
「最早な」
「出来るものじゃないです」
それこそというのだ。
「本当に」
「そのゲーム以外にもな」
「はい、もうです」
それこそというのだ。
「ファミコンのゲームは」
「そうしたゲームが多いな」
「攻略本が友達です」
こうまで言うのだった。
「本当に」
「だから多くのゲームで攻略本が出たのじゃ」
博士は小田切君に話した。
「かつてはな」
「ファミコン全盛期は」
「そうであったのじゃ」
「今だと攻略サイトがありますけれど」
「ファミリーコンピューターの頃はな」
「インターネットもなくて」
「それでじゃ」
そうであってというのだ。
「攻略本が本屋に並んでいてな」
「皆買ってたんですね」
「そして読んでおった」
「そうでしたか」
「うむ、そしてな」
「今は僕が読んでいますね」
「役に立つな」
「しかも面白いです」
「そこもいいところじゃ」
博士は小田切君に笑顔で話した、そして攻略本の面白さについても小田切君に話していくのだった。
第二百十三話 完
2024・10・27
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