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ドリトル先生の長崎での出会い

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第四幕その四

「私達も意識するわよ」
「先生の家族だからだよ」
 ホワイティも咎めてきました。
「僕達も意識しているんだよ」
「全く。先生はずっとこうだから」
 やれやれと言うジップでした。
「僕達も気が気でないよ」
「学問とお食事とお風呂とお庭の手入れが出来たらいい」
「無欲なのはいいことでも」
 チープサイドの家族も言います。
「私達のことをいつも気にかけてくれていて」
「他のことも見て欲しいものだよ」
「先生、自信を持つべきだよ」
 老馬の言葉も今は厳しいです。
「自分自身にね」
「例えば女の人から人気があるとか」
 チーチーはかなり具体的に言いました。
「考えたら?」
「先生は穏やかで公平な紳士だから」
 トートーは先生の人となりをお話します。
「もてない筈がないよ」
「しかも今は収入が安定していて」
「生きものの保護活動も八条グループの援助を受けていてね」
 そうしてとお話したのはオシツオサレツです。
「そちらの活動も安定していて」
「NGOや慈善活動にもなっているしね」
「そちらの活動でも評判だし」
 ガブガブもきっぱりと言います。
「どうしてもてないのか」
「この顔とスタイルだよ」 
 先生は笑って言いました。
「丸々と太っているからね」
「いや、外見で人を判断するのはね」
「その程度の人で」
「本物の人は外見じゃないよ」
「外見だけ見ないよ」
 皆で言います。
「本当にね」
「だからね」
「先生はもっと意識したらいいわ」
「女性のことをね」
「全く縁がないとか思わないで」
「それでもね」
「そうかな。イギリスにいた時から縁がなかったけれど」
 女性にはというのです。
「私はもてるのかな」
「きっとね」
「心ある女の人は先生の内面見るから」
「そして理解するから」
「それでだよ」
「好きになってくれるわ」
「そうかな。そんな人がいたら嬉しいね」
 先生だけが気付いていません。
「本当にね」
「全くだね」
「そうしたこともして欲しいね」
「これからは」
「僕達いつも言っているけれどね」
「頼むわよ」 
 皆でお話します、そうしてです。
 お土産を買いました、それからお昼をいただきましたがこちらでもでした。
「長崎ちゃんぽんだね」
「やっぱり長崎はこれだね」
「昨日のお昼も食べたけれど」
「こちらでもだね」
「いや、この麺類はいいね」
 先生は笑顔で言いました。 
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