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おぢばにおかえり

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第八十三話 回廊ひのきしんその七十二

「僕も」
「ええ切ることも神様のお力だから」
 十全の守護の一つです。
「安心してね」
「どんないんねんもですね」
「ちゃんと切ることは出来るからね」
「そうしていきます」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「新一君はそこでそう言うのがね」
 正直というか真面目にです。
「有り難いわ」
「そうなんですね」
「素直なのはいいことよ」 
 何といってもです。
「その素直さは忘れないでね」
「ずっと持っておくことですね」
「そうよ、そうしていってね」
「つとめていきます」
「絶対にね」
「それじゃあ今日はこれでお別れね」
 先輩が言われました。
「またね」
「はい、またですね」
「こうしたことをさせてもらいましょう」
「わかりました」
「じゃあ先輩詰所に帰りますね」
 新一君がまた言ってきました。
「そうしますね」
「ええ、これでね」
「じゃあ一緒に」
「帰りましょう」
「ちっちを宜しくね」
 先輩はここで新一君に言われました。
「詰所までね」
「はい、ボディーガードします」
「そうしてあげてね」
「新一君がいてくれたら」
 私としてもです。
「男の子が一緒ってだけで違うから」
「ボディーガードになってますね」
「車が来そうだったら車の方に行ってくれるわね」
 雨の日なんかです。
「そうしてくれるでしょ」
「そのこともいいんですね」
「若し車が水たまりの水はねたら」
 その時はです。 
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