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神々の塔

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最終話 誓い合う心その九

「一気に飲む」
「それがタゴール君の飲み方やね」
「はい、カリーもいいですが」
「お酒もやね」
「離せません」
「一緒やね、ほな今度一緒に飲まへん?」
 綾乃は笑ったまま提案した。
「そうせえへん?」
「あちらの世界で」
「いや、こっちの世界で」
 綾乃はそこは断った。
「飲まへん?休日でも」
「場所は何処でしょうか」
「寮でも飲めるけど」 
 八条学園高等部ではそうなのだ、風呂と夕食後の自習時間の後事前に申請していれば食堂で飲めるのだ。つまみも用意されている。
「まあ場所は何処でも」
「ではそれぞれの寮の間の大食堂で」
 エカテリーナは笑顔で提案した。
「飲みますか」
「あそこでやね」
「はい、あちらは大人数でも飲めますし」
「しかもお金かからへんし」
「はい」
 このこともあってというのだ。
「自宅生の方々も参加出来るので」
「それでやね」
「お酒もおつまみもあるものですが」
 そうした時間に出る酒は世界中の八条グループから提供される残りものであるのだ。
「いいですね」
「いやいや、飲めるんやったら」
 それならとだ、綾乃は答えた。
「もうそれでええやん」
「お金がかからずに」
「そやからね」
「では大食堂で」
「ここにいる皆で飲もうね」
 こう言うのだった。
「是非に」
「それやとね」
「ほなや」
 中里も言ってきた。
「ここにおる面子だけやなくてな」
「連合のモンも集めるか」
 芥川は笑顔で続いた。
「そうするか」
「ああ、それで飲むか」
「それならです」
 タゴールは二人の提案を聞いて言った。
「私達もです」
「枢軸のモンを集めて」
「それで飲むか」
「そうさせてもらいます」
「よし、ほなな」
「こっちの世界で大宴会や」 
 二人でタゴールに応えた。
「あっちの世界ではまだ敵同士やが」
「こっちの世界では最初から友達同士やし」
「仲よく飲んで食おうな」
「そうしような」
「いいですね」
 タゴールは笑顔で応えた。
 
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