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嫌われ者達のクリスマス

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第三章

「いちゃついてんじゃねえ!」
「手前等のスマホにせん〇君の画像送るぞ!」
「作者奈良県民でマジで嫌なんだよ!」
「あのマスコットの画像送るぞこら!」
「そう言うこと言ってやるから嫌われるんだよ」
 お兄ちゃんも容赦がなかった。
「皆からな」
「へっ、作者も嫌われる様に書いてるしな」
「俺達を徹底的に下衆で卑怯にな」
「何が最低のヒーローを目指して書いただ」
「最初からそうだったからな」 
 二人のポジションはというのだ。
「作中で皆から嫌われる」
「そんな最低の下衆を狙ったってな」
「お陰で俺達嫌われ者だよ」
「この通りな」
「それで彼女もなしなんてな」
「ひでえ書かれ方だぜ」
「いや、人のせいにしたら駄目でしょ」 
 お姉ちゃんはまた言った。
「あんた達が努力しなさいよ」
「わしもそう言ってるんだがな」 
 従業員さんがまた言った。
「この通りだよ」
「どうしようもない奴等だな」
 お兄ちゃんも思うことだった。
「クリスマスに何やってんだ」
「クルシミマスだよ」
「あと作者クリスマスって仕事ばかりだぞ」
 二人は何を言われても反省せず言い返す。
「クリスマスもバレンタインもな」
「ついでに言うと大抵大みそかまで仕事だぞ」
「ゴールデンウィークお盆名月ハロウィンもな」
「デートじゃなくてセールの日としか思ってねえぞ」
「それがスーパーの業界だよ」
「こうなると嫉妬も湧かねえそうだぞ」
 クリスマスでもというのだ。
「仕事から帰ったらワインだ」
「ローストレッグとケーキだ」
「そうした感覚でしかねえぞ」
「俺達と違ってな」
「しかし俺達はこうだ」
「クリスマスのカップルは徹底して邪魔してやるからな」
 言いつつさらに騒ぐ。
「福原じゃソープ行く連中に言ってやったしな」
「いいこと楽しむのも許さねえぞ」
「何がクリスマスだ」
「そんなの俺達が破壊してやる」
「本当に屑だな」
 お兄ちゃんもここまで聞いて呆れた。
「どうしようもねえな」
「ふん、何とでも言え」
「クリスマス粉砕だ!」
 二人で喚く、そして再び拡声器を使って猥褻な替え歌を絶唱しようとしたが。
 またいらん奴が増えた、今度は。
「同志がいたか」
「おっ、ブリーフ13」
「あんたが出て来たか」
 白ブリーフにネクタイ、黒いナイロンの靴下に革靴、そしてトレンチコートを両手で全開にさせた剃刀の様な目の角刈りの東洋人がいた。二人はその彼を見て言った。
「いつも神出鬼没だが」
「ここで登場か」
「俺もクリスマスは嫌いだ」
 ブリーフ13は二人に語った。 
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