星河の覇皇
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第八十七部第四章 首相官邸にてその六十
「そうな」
「その様ですね」
「風俗店やそうした場所は遊ぶ場所で」
「プライベートな場所ではない」
「だからですね」
「情報も出ないですね」
「その様だ、情報はだ」
それはというのだ。
「これはな」
「案外ですね」
「出ないものですね」
「そうした場所では」
「考えてみれば当然だ」
風俗の場所から情報は出ないということはというのだ。
「仕事の場ではないしな」
「くつろげる場所でもない」
「遊ぶ場所ですね」
「だからですね」
「そうだ、そうした場所ならだ」
遊ぶ場所ならというのだ。
「どうしてもな」
「情報は出ないですね」
「どうしてもそうですね」
「それで、ですね」
「そこに仕掛けてもですね」
「案外だ」
それはというのだ。
「出ないものだ」
「そうですね」
「遊ぶ場所は遊ぶ場所で」
「仕事の話は出ない」
「遊びに徹しますね」
「風俗嬢に変装した刺客を送ったりだ」
こうしたことはあった。
「何処となく情報を聞き出すだのはな」
「出来ますね」
「そうした工作は」
「それはありますね」
「だが普通に遊んでもな」
それでもというのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「そうした場所ではですね」
「案外情報は集まらない」
「そうしたものですね」
「考えてみれば道理だ」
このことはというのだ。
「それもな」
「遊びの場ではですね」
「仕事を忘れるものです」
「仕事を忘れる為に遊ぶことも多いですから」
「考えてみれば道理ですね」
「このことは」
「そうだ、だがそうした遊びの最中に刺客を送ることはだ」
こうしたことはというと。
「効果的だ」
「左様ですね」
「仕事中ではなくそうした時を狙う」
「遊んでいる時を」
「これは家でも同じだ」
即ちプライベートの時でもというのだ。
「仕事を忘れてだ」
「緊張から解き放たれ」
「そして落ち着いている」
「その時こそですね」
「狙い時だ、獣の狙いどころは三つある」
その三つのことも話した。
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